三葉虫は足で呼吸する。
恐竜の図鑑を開いて、だいたい覚えてしまうのがこの三葉虫。図鑑は海から生まれる生物を紹介するので、この三葉虫は必ず出てくるし、この形をまず覚えてしまう。
まるでぞうりの裏側みたいな形をしていて、化石なんかも写真で見たりして、この形を見て思い出すのが、カブトガニ。
カブトガニも生きた化石と言われていて、小学生だった頃、見てみたいなとぼんやり思っていたら、案外早く叶った。
小学校の校長先生がカブトガニを校長室で飼育していたのである。校長室を掃除当番に回ったことがあって、カブトガニを生で見ることができた。裏側は結構黒かった記憶がある。なおカブトガニの血液は青い。
三葉虫は古生代にたくさん存在していた節足動物。5億4000万のカンブリア紀に登場し、2億5200万のペルム紀後期に大量絶滅したとされている。
アメリカカリフォルニア大学リバーサイド地球惑星科学部のグループが三葉虫は足にえらがついていて呼吸をしていたと報告。
三葉虫の化石をCTスキャンすることで、脚についているダンベルみたいなフィラメントを3Dにモデリングすることに成功。これで、ミクロン単位でさらに細かく観察ができるようになった。
化石から生きていた当時の形を再現できるとは。
足先には血液がフィルターを通過して、その際に酸素が吸入される仕組みが確認できた。アノマロカリスのようにヒレについているものと、現存する節足動物(エビ、カニ)のように四肢基部の腹側についているものとの中間に位置しているという。
ヒレについていれば、水流を受けて酸素を取り込めるから泳いでいる限りは呼吸ができる。三葉虫の場合は泳ぐといっても、その足で水をかいて泳いでいたんだろう。そこにえらがあれば、呼吸ができると言うことだろうか。
ただ、議論するところがあって、足にえらがあった場合に砂の上で棲息していたら、フィルターがすぐに詰まってしまうんでは無いかと言うこと。
たしかに細い足だし、吸い込んでいては目詰まりしてしまうのは想像できてしまう。
もしかしたら、その目詰まりを吐き出す機構があったかもしれない。もしくは強い海流に漂うことで、フィルターを洗い流す習性があったとか。
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