毎度繰り返す夫婦間の”もめ事”からの脱却法
あなたのパートナーとのいざこざ、ケンカに、「またこのパターンか」というようなものってありませんか?
今回は、夫婦のもめ事の良くあるパターンとその対処法をご紹介します。
我が家の”もめ事”パターン
子どもの勉強を心配したり、自分の体調の悪さを伝える妻に、僕がアドバイスします。
それに対して、妻は、「でも」と反論したり、できない理由を言ったり、はぐらかしたりして、僕がイライラしてきて、しまいにには切れる。
それに対して、妻が逆ギレするというパターンです。
何度も繰り返す度に、僕自身、「またこのパターンか・・・」とうんざりした気分を感じます。
心理ゲームとは
交流分析という心理学に「心理ゲーム」という概念があります。
非建設的、自滅的に繰り返されるコミュニケーションのパターンのことですす。
このゲームは無意識に行われており、行っている本人にも自覚はありません。
そして、最後にはゲーム当事者である両者が、不快な感情を残して破壊的に終わります。
交流分析では、30ものゲームがありますが、代表的なものを紹介します。
「キック・ミー(私を蹴って)」
わざと相手の嫌がるような態度や言動を繰り返して、拒絶を招いたり、自分を処罰させるような行動を誘発するゲームです。
次のような行動を繰り返す人は、キック・ミーのゲームをおこなっている可能性があります。
・何度注意しても遅刻する人
・繰り返しルール違反をする人
・しつこく、相手の嫌がることを言う人
要因として、自己肯定感のなさから、無意識的に「自分が拒絶されて処罰されるべき人間」であることを自己証明しようとしているとされています。
「はい、でも」
悩みごとを持ちかけながら、「こうしたらどう?」と提案されると「はい、でも・・・」を繰り返えすゲームです。
悩んでいるようだけれど、改善する気は本当のところはなかったりします。
冒頭紹介した僕と妻とのやり取りは、まさにこれです。
このゲームを仕掛ける人は無意識に「相手は決して私を救うことはできない」ことを証明し、相手に無気力感を味わわせていると言われています。
こういう人は小さい頃、親に自由にさせてもらえず強制させられた恨みを持っている場合が多く、他人の言う通りにはならないぞ、という思いが背後にあると説明されています。
「さあ、とっちめてやるぞ」
このゲームを演じる人は、日ごろから気に食わない相手に、何らかの落ち度や失敗を見い出すや、それを指摘して執拗に責め立てます。
相手をとことんやり込めることで、自分が優位に立とうとするゲームです。
場合によっては、何ヵ月も前のことを持ち出したり、あら探しをしてまで、
相手のことをやっつけます。
このゲームは「自分は正しい、相手は間違っている」というコミュニケーションのパターンを持っている人によく起こります。
交流分析で言うと「I'm OK、you are not OK」(私は良いけどあなたはダメ)という人生態度です。
ゲームへの対処法
まず大事なのは、「ゲームの存在に気づく」ことです。
ゲームというものを知らずにゲームを繰り返すのと比べて、「あっ、もしかして今、自分はゲームを演じているのかもしれない」と気づくことは、自分をコントロールしやすくします。
そのためには、日ごろから夫婦間のトラブルのパターンを把握して、自分たちがどんなゲームを持っているかに気づいておくことが大切です。
また、可能であれば、よくゲームを繰り返してしまう相手と、ゲームについて話し合うことも有効です。
「ゲームというものの存在」におたがいが気づいていることで、ずっとコ
ントロールしやすくなります。
ここで気をつけなければいけないのは、相手に対して、「君は、よく○○のゲームを演じるね。自己肯定感が乏しいからね」などと指摘するのは危険だということです。
それこそ、その場でゲームが始まってしまいかねません。
話し合うときは、相手のゲームを指摘しないことが必須です。
また、ゲームを中断する方法を知っておくことも有効です。
ゲームとは、いつものパターンの繰り返しですから、あなたがいつもとは
違う反応をすれば、パターンが崩れるのです。
冒頭の僕の「はい、でも」ゲームであれば、妻からの悩みに対して、アドバイスせずに、ただ、「それは不安だよね」「大変だよね」などと、共感的に聴くということをして、ゲームを回避しています。
心理ゲームを繰り返すことで、夫婦関係はどんどんこじれていきます。
よく夫婦のもめ事やケンカにおいて、陥りがちなパターンがあれば、そのパターンを意識化においてみましょう。
そして、可能であれば、そのパターンについて、夫婦で話し合ってみてください。
その上で、ゲームを中断するために、できることを考えてみましょう。
他のゲームについても、おりに触れて、記事で紹介していきます。
最後までお読み頂きありがとうございます!
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