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プロダクトプレイスメントから考えるセレンディピティ型ライブコマース

接客型ライブコマースツール「Tig Live」を提供しているPARONYM(パロニム)株式会社マーケティング部です。

前回は「AI」テクノロジーとライブコマースについて書きましたが、今回は今改めて注目されている広告表現「プロダクトプレイスメント」についてライブコマースと絡めながら考えていきたいと思います。

そもそもプロダクトプレイスメントについて調べてみましょう。

プロダクトプレイスメントは、広告手法の一つで映画やテレビドラマ、漫画等の劇中において、役者の小道具として、または背景として実在する企業名・商品名を表示させる手法のこと

出典:Wikipedia

コンテンツの中に広告商品を取り込み、より自然に生活者に訴求する手法。例えば、映画やテレビドラマの中で主人公が商品・サービスを使ったり、特定の場所をよく訪れたりすることによって、生活者への印象づけを図る。

出典:インターネット広告基礎用語集 2024年度版

つまりどれだけ自然に映像コンテンツの中に商品を表示していくかがポイントです。


面白くなってきたプロダクトプレイスメントの世界

ネットテレビ「ABEMA(アベマ)」では広告商品の画像を合成し「後付け」する技術「バーチャルプロダクトプレイスメント(VPP)」が実装され始めました。

なんとこれは撮影時にその場に存在しない商品をバーチャル技術であとから加えることができる技術です。例えば食卓のシーンにあとから広告商品として飲料を足したり、部屋の壁にあとからポスターを足したりできます。

この技術によって視聴率の良い番組を選んで、あとから自社商品を入れることなどもできるようになります。

また韓国では、自然にではなくむしろ露骨に商品を入れ込むような手法もあえて取られているようです。しかしここには、脚本家や演出、制作側がプロダクトプレイスメントの対象となる製品を熟知し、さらにはプロダクトプレイスメントの対象となる製品がストーリーを構成する重要な要素として機能するといったことまで考えられているとのことです。

ライブコマースでも置き換えられるプロダクトプレイスメント的な考え

さてこのようなプロダクトプレイスメントの仕組みやそれに触れる生活者の心理を踏まえて、ライブコマースはどうあるべきでしょうか?

パロニムの考えるライブコマースはセレクト型ではなくセレンディピティ型を推奨しています。これはあらかじめ準備された商品を時間ごとに順番に紹介する一方的なライブコマース(セレクト型)ではありません。
セレンディピティ型のライブコマースとは、コメントを引き出し、引き出されたコメント「あの商品が見たい!」「この商品のここはどうなってますか?」などといった視聴者主体で、視聴者と商品の出会いを進めるライブコマースのことを指します。

そう考えると視聴動機こそ違えど、セレンディピティ型のライブコマースは、演出においてある意味ではプロダクトプレイスメントと同じような体験を視聴者に提供していると言えるのではないでしょうか。

ライブコマースは商品を売る場所であることは確かです。
しかし視聴者にとって自然に引き込まれるような演出や構成によって商品を見せることで、押し売りではなく需要が引き出されたセレンディピティ体験をすることができます。もちろん配信者であるコマーサーは誰よりも商品のことを熟知しているわけですから、視聴者のどのような質問にも答えることができます。

Tig Liveでは独自のバーコード機能や、アンケート機能、クイズ機能など参加を促進する演出が非常に得意なツールです。ライブコマースを検討されている場合は、視聴者が参加する余地のある構成や演出をしっかりと入れ込んだセレンディピティ型のライブコマースをぜひお勧めします。

セレンディピティ型のライブコマースによる成果は以下をご参照ください。

セレンディピティ型については、過去のぱろにずむでもライブコマースを成功させるポイントとして「押し売りにならない」と銘打って具体的に記載してますので、併せてご参照ください。

ライブコマースとは?準備ポイントや配信サービスの紹介と注意点を解説https://paronym.jp/media/commerce/live-commerce-howto-start/#4-2