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【レコード】股旅/奥田民生【3/34枚】

僕が所有するレコードはほぼ洋楽で邦楽は2枚だけである。

僕の中での「理想的年の取り方ランキング」では、
今もトップに燦然と輝く奥田民生さんのお話。

股旅というアルバム

まず毎度のことだが、ジャケ写が素晴らしい。僕は非常に単純だ。

僕は正真正銘、田舎生まれ田舎育ちの田んぼの畦道を歩き慣れてきた人間であり、懐かしさも感じる。

その上で、山にはOTマーク(イニシャル)が。
「なんだろうこの遊び方」と初めてジャケ写見たときに僕は素朴に思った。
そんなこんなで素朴にさせてくれる写真で、飾ってるだけで素朴でちょっと渋いからおすすめです。

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緩さと渋み

僕は高校時代に漠然と
『子供が男の子だったら絶対“民生”って名付ける。』と決めていた。
今もその美学は僕の中に生きてることがこれを書きながら再確認できた。

僕が思う奥田民生の魅力は何と言っても、
緩さと渋みだと思う。

曲を聴いてもらえば分かる通り、
基本的に曲は緩いテンポで歌詞も緩さが漂っている。
その曲を聴きながら、

ボーッとして、
散歩して、
あ〜今日も平穏無事だった。

と思える日を感じるのが何とも味わい深い。

それに加えて、人間的渋みが深い。
常にマイペース、どこまでいってもマイペースに感じられる。己の挙動をジッと自分自身で観察して、それを音に乗せて届けてくれてるのだろうと思う。

だから奥田民生という人間に魅かれるし、奥田民生が生み出す音楽にも魅かれる。

イージュー★ライダー'97

大好きな曲。

奥田民生のことを詳しく知らない人でも一度は聴いたことがあるであろう『イージュー★ライダー』のアルバムバージョンが最後の曲で収録されている。

ご存知の通り、
イージュー(E10)とは、音楽業界で30という意味で、この曲が発表されたときは奥田民生は31歳。
その翌年の97年、32歳の時の曲がこのアルバムバージョン。

31歳の陽気な元気さ(それでも緩くて渋みあるのだが)から、また1歳年を重ね32歳になり、更にのんびりとゆったりとしたイメージで33歳の僕は今まさにこれがとても落ち着く。

目的地もないドライブでのんびり聴きたい。

僕は当時の奥田民生のように緩くも渋みもないと今感じた。せめて渋みは背伸びしても違うので、日常の緩急で緩さをもっと出していこう。

きっとそういうことなんだろう。

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