Favorite method #02 | 翡翠色のチリボウル | TAKAHASHI AYAKA
普段から私物や身の回りのものを描くことが多いので、物やひとの観察に余念がありません。
持ち物が多いことがほんのり悩ましくなるときもありますが、おかげで愛らしい宝物や素晴らしい友人に恵まれて、自分のまわりに大事なものが増えていきました。いつまでもそういった熱をもって制作を続けて歳をとっていくのが漠然とした夢です。
前回に引き続き今回も Fire King(ファイヤーキング)をご紹介させていただきます。
本日はジェダイのチリボウル。
『ジェダイ』(ジェード)は翡翠(ひすい)色のことで、当時のアリメカのオリエンタルブームを感じます。異国情緒のあふれたアイテムは流行りだったのでしょう⋯翡翠といえば中国もですが、日本でも国石として選定されています。
このジェダイカラーも気に入っていて、いつ見てもその翡翠色に見惚れてしまいます。ミルクガラス特有のこの艶と透け具合。色気があります。
ヴィンテージなところもコレクター欲を刺激されます。
自分が持っているチリボウルは50〜60年代のものでした。
チリボウル自体は大きさは直径が約12.5㎝ほど、チリスープ(豆などの煮込みスープ)を入れたりシリアルやヨーグルトなどにぴったりのサイズ感です。和食ならご飯や少量の麺なども入るサイズ感です。
このジェダイは当時から今までもファイヤーキングの中で1番有名で人気のあるシリーズです。
形などのバリエーションも豊富なんですよ。
実はファイヤーキングの専門店で働いていたことがあります。ジェダイは比較的高価でレアなものが多く、個人で集めていたら一生出会うことのできないものなどにも携われて本当に貴重な時間でした。
ファイヤーキングは世界中にコレクターがいて、レアな物だとなかなか手放されないことがあります。当時はアメリカの庶民的なマグや食器類が今では高価なものになり、世界に散らばっていると思うと、まさにお宝なんです。
前回では朱色のようにハキハキとしたオレンジ色のマグをご紹介し、今回はジェダイ(翡翠)を描いてみました。
色や形が豊富なファイヤーキングからは創作欲をいつも刺激されています。