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インターネット回線が繋がらなくなった時の「フランス流」対応。


東京の女のスマホが壊れた記事を読んで思った。
私たち、デジタル機器に翻弄されてるなーと。


スマホの動作が悪いとイライラする。ましてや電源がつかなくなったらパニックになるだろう。
Wifiの電波のマークが3本あるか確認する。携帯やパソコンのあのくるくるまわっているマークはできれば見たくない。我慢の限界は5秒だ。
いつも繋がっていたい。… は良好な通信環境の話。

今回はそんな「繋がり」が一瞬で途絶えた時の、日本ではありえなさそうなフランスらしい経験についての話。


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「パリと東京で頑張る女たち」で検索してください。
note未公開のエピソードについても語っています。



10月25日、10時30分。
Skypeでフランス人の生徒に「んです」の使い方を教えていた私は一瞬で血の気が引いた。
画面に映る生徒の顔が固まっている。
表示された「インターネット接続がありません」の文字。

稀に起こる不調だろうと再接続を試みたが全く繋がらない。
授業を中断するわけにはいかず、携帯のインターネット共有を使ってその場を凌いだ。

ネットがつながったので生徒と通話を再開する。

「先生!どうしたんですか???」

正しい文法の使い方を習得した生徒に感動した。



授業を無事に終え、ルーターのコードを繋ぎ直してみたが、一向に繋がらない。

1時間試行錯誤した挙句、通信会社に電話した。

電話もなかなか繋がらない。
さらに1時間後、やっと電話がつながった!。
さあオペレーターに解決してもらおう!と意気込んでいたが、電話先から聞こえてきた機械音声に衝撃が走る。

「Travaux d’amélioration (改良工事)」


え、ちょっと待って。

何の予告もなしに回線遮断されて、電話が繋がるために1時間待って、その上回答が機械音声?!なおかつあと1週間はインターネットなしだと付け加えられた。

週5日、朝から晩までパソコン3台タブレット1台で仕事をしている我が家にとって死活問題である。

藁にも縋る思いで使用しているキャリアのメインブランドの方に電話をかけてみた。(日本版ならUQとau by KDDIのようなもの)
こちらはオペレーターがいて、30分待ったとはいえ人間の声が聞こえてきた時には本当にホッとした。
事情を説明し、切断の状況を確認してもらうと確かに居住地域の周辺で回線が切断されているらしい。
こちらも少々不満があったのと単純に疑問だったこともあり、
「なんの予告もなしに切断することって、普通なんですか?よくありますか?」
と聞くと
「まあ、そうですね。」
とあっさり返された。



ここで通信会社に限らず何かしらの問い合わせをする時に気をつけたいことがある。

状況説明はとにかく的確に!明確に!


である。

きちんとした言葉で一字一句間違えずに言わないものなら、「こちらに不備はありません。あなたの間違いでは?」とつけ込まれてしまう(経験あり)。

想像していただきたい。
退勤間際ないし疲れている時にこめんどくさい電話がかかってくる。
その時のオペレーターは「めんどくさいから早く切り上げよう。」となる。
まだ私の頭が日本モードだった頃、いつも通り丁寧に、クレームに受け取られないように説明していたところ、あっさり通話を切られたことがある。
正直かなりイラっとしたが、こちらの社会においての交渉術を学ぶことができたとポジティブに捉えることにした。


運よくその時当たったオペレーターの方は親切で、結果携帯のプランに100G追加してもらい、幸い通信速度は良好だったので、インターネット共有で1週間を乗り切ることができた。

来たる11月1日、意気揚々とパソコンを起動して通信状況を確認したら常に「未接続」だった。
再度電話したところあと1週間かかる、と機械音声で言われた時は愛犬がハトの死骸に挨拶していた時と同じぐらいの衝撃を受けたが、なぜそうなったのかは知る由もない。

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