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19 恐怖や不安の記憶を「自信」に変えるco-育て
こんにちは、Co-育て日記をお読みいただきありがとうございます。今回は、子どもたちが経験する恐怖や不安の記憶が、どのように自信のなさに繋がり、それを克服して自信に変える方法について書いてみたいと思います。
子どもの「怖い」「無理」には理由がある
私たち大人でも、過去の失敗や怖かった出来事を思い出すと、「また失敗したらどうしよう」と不安になることがありますよね。それは、脳の中にその記憶がしっかりと刻み込まれているからです。
子どもの場合、恐怖や不安の体験は特に強く記憶されやすいと言われています。これには、以下の脳の仕組みが関係しています。
・海馬:出来事や状況をエピソードとして記憶する部分。
・扁桃体:感情、特に「怖い」「危ない」といったネガティブな感情を司る部分。
海馬の「エピソード記憶」と扁桃体の「感情記憶」を合わさると、脳に強く刷り込まれるわけです。
そうなるとストレスが終わった後でも、脳内で呼び起こして更に強固な悪いストレスとして残ります。
例えば、学校の発表会で失敗した経験があれば、海馬がその出来事を記憶し、扁桃体が「怖かった」という感情を伴わせます。そして、次に同じような状況に直面すると、「また失敗したらどうしよう」と感じるのです。
恐怖や不安が「自信のなさ」を生むメカニズム
恐怖や不安が繰り返されると、「自分はできない」「また失敗する」といった思い込みが強化されます。これが自己効力感(自分にはできるという感覚)の低下を招きます。
しかし、この仕組みを逆に活用すれば、恐怖や不安を「自信」に変えることも可能です。
恐怖を自信に変える5つのステップ
1. 小さな挑戦から始める
子どもにとって大きな目標は、時に圧倒的なプレッシャーになります。目標を細かく分け、達成しやすい小さな挑戦を重ねることで、「できた!」という感覚を積み重ねていきます。
例えば、スイミングの試験に落ちた場合、次回の試験に向けて部分的な目標(「今日は1メートル伸ばして泳げるようにしよう」など)を設定します。
2. 過去の記憶を振り返り、「学び」に変える
失敗や怖かった出来事を一緒に振り返り、その時の状況を言語化します。「なんでそうなったんだろう?」「あの時、どんなことを考えてた?」と聞くことで、過去の記憶を客観的に見る力が育ちます。
ここで重要なのは、その結果ではなく、努力した過程を認めることです。「頑張ったからこそ、次に繋がるよね」といった声掛けをすることで、失敗を成長のプロセスとして再解釈できます。
3. 安心感を与える環境を作る
扁桃体が過剰に反応しないよう、子どもにとって安心できる環境を意識的に作ります。一緒にリラックスした時間を過ごし、「失敗しても大丈夫」という空気感を伝えましょう。
例えば、夜のお風呂タイムに「今日楽しかったこと」を聞き出すのも有効です。我が家では、この時間に振り返りを行い、小さな成功体験を掘り起こしています。
4. 成功体験を積み上げる
恐怖や不安の記憶を上書きするには、ポジティブな成功体験が必要です。それも、完璧ではなくて良い。「ここまでできた」という達成感を得られる機会を作ってあげましょう。
先日、息子と柔らかいボールで野球をしました。最初は上手にボールを投げられませんでしたが、何度か挑戦するうちにコツを掴み、少しずつ投げられるようになりました。その時の嬉しそうな顔を見て、「挑戦するって素敵だな」と改めて感じました。
5. 恐怖や不安を「成長の種」として捉える
最後に、恐怖や不安は「新しい自分に出会うきっかけ」として活用することを伝えましょう。「怖いのは、自分が成長しようとしている証拠なんだよ」と声をかけると、子どももその感情をポジティブに受け止められるようになります。
まとめ:失敗や恐怖は成長のパートナー
恐怖や不安は、私たちが持つ自然な感情です。それを否定せず、適切に扱うことで、子どもたちの成長の糧に変えられます。海馬に新しい成功の記憶を刻み、扁桃体に「大丈夫」の感情を伝えることで、挑戦を楽しむ自信が育ちます。
親子で一緒に、恐怖を乗り越えていくプロセスを楽しんでみませんか?
この記事が、日々の子育てに少しでも役立つヒントになれば幸いです。次回のCo-育て日記もお楽しみに!