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首里城とグアバジュース。#ひとり旅エッセイ
愛犬ポンタの遠吠えと共に第5話。
どうも、コーシです。
こちらのエッセイの続きになります。
ソーキそばで腹を満たした私。時刻は14時半ほど。
そもそも今回、なぜ突然1人で沖縄を訪れる気になったのか。
ひとつ目の理由は、最近沖縄民謡をとても聴いているから。お気に入りは『ナークニー』という曲である。
ふたつ目の理由は、我らが読売ジャイアンツが那覇キャンプを行っているから。
みっつ目の理由は、そろそろソーキそば童貞を卒業したかったから。
よっつ目の理由は、最近沖縄出身のラッパーがアツいから。
そしていつつ目の理由が、首里城に行きたいから、である。
かなり幼い頃から、首里城とサグラダファミリアには行ってみたいと思っていた。しかし、僕が1人で旅行ができるようになった頃には、首里城は火災に見舞われてしまい、サグラダファミリアは未完成な僕をよそに完成してしまう。
とは言え、首里城がその形を失ったからと言ってその地に訪れてみないのはあまりにも違う気がした。その地に行って何を感じるのか知りたかった。
ということでソーキそばにパンパンのお腹と共に念願の首里城へ向かう。
道中、ブルーシールアイスという誘惑に負け、駐車場付きの店舗をナビに設定したが、定休日だった。明日に持ち越しです。
首里城の駐車場に入場し、首里城公園に降り立つ。
念願の首里城だな、としみじみしながら歩く。
焼けてしまったニュースを聴いた時は本当にショックだった。その後も首里城関連のニュースを見ていると、復興に向けて歩みを進める様子も見られるが、もちろんその道のりは簡単じゃない。首里城に使われていた”赤瓦”の生産も素材の入手も、今では困難だという。
そんなことを深く考えつつ、私は自動販売機のグアバジュースとシークワーサージュースで2分ほど悩んでいた。結局グアバジュースを買って、グアバジュースを首里城散策のおともに任命した。
少し歩くと守礼門が見えてきた。お花に全く詳しくないので適当なことを言って心苦しいのだが、このハイビスカス的な鮮やかなお花の色と歴史を感じさせる赤が沖縄でしか感じられない情緒を生み出している。
そしてこの空の色!あと緑の深さ!
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とても楽しい。
これは首里城だけでなく沖縄全体に言えることなのかもしれないが、いわゆる”独自の文化”というものをひしひしと感じる。
例えば日本のお城にいったら絶対にある石垣。その上にとても南国チックな植物が生えている。一瞬、自分がどこにいるのか分からなくなる。この少し不安になるような、埼玉と東京で育った自分にとってはあまりにも不自然に感じてしまうような、この文化の交わりが未だ感じたことのない心地よさを生み出している。
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そんなことを考えて、るんるんしながら首里城公園内を歩く。そしてとうとう、首里城の復元工事を行っているゾーンへ。現在は首里城があった場所に大きな建物があり、その屋内が作業現場になっている。
私たちはガラス一枚を通した先で復興作業の様子を見ることができる。
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焼失から5年立った今、現在の首里城は素人目に見ると徐々にその形を取り戻しつつある。おそらく、僕なんかには分からないような困難やここから取り掛かる山場があるのだろうけれど、復興に向かう首里城と復興に向けて取り組む職人さんたちの姿はとても美しかった。
何かできないかな、とか思ってしまう。グアバジュースを差し入れたくなってしまった。グアバジュースすっごい美味しい。
焼け跡から見つかったかつての首里城の残骸。なんとも、心が痛む。この世の”あっけなさ”みたいなものを感じる。物に限らず、創り出すのにはものすごい労力と時間を要するのに、それが無くなるのはあっという間。本当に少しだけの残骸を残して消え去ってしまう。
とにかく、かなり感動していた。とても感慨に耽りながら首里城公園をてくてく歩いていた。
そしたらちょっとなんか急におとぎ話みたいになってしまうのだけれど、いつの間にか森に迷い込んでいた。
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人もいない。ほんと、グアバジュースと植物と俺だけの世界。
ちゃんと若干不安になりつつも、好奇心に負けててくてくと先に進む。思わずグアバジュースと自撮りをした。
さっきまで俺首里城にいたよな、、とか心の中で呟きながら、なんとか森を脱出すると、ちょうど駐車場のさっきの守礼門の前。なんともジブリみたいな送り出し方である。
首里城と、再建後に再開する約束をして、公園を後にした。
ちょうど空っぽになったグアバジュースのペットボトル。名残惜しさを感じつつもゴミ箱にいれ、グアバジュースとも再開を約束した。
グアバジュースとは1時間後にチェックインしたホテルで再開した。
てか沖縄のどこでも売ってた。
フクダコーシ しそとツナ缶。
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