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よるべであそべ
-いつの頃からか
子供だった時友達と遊んだ
裏の小山を思い返していた
年末押し迫る夜
スーツ姿の男性や着飾った女性等が
ライブハウスに集う
ステージに今夜の主役
バンドのメンバーが現れ
懐かしい曲を奏でると
皆 目を輝かせ次々と立ち上がる
好きな音楽を全身で楽しむ
忙しく平凡な日常から
暗く重い空気立ち込める現実から
ほんの一時離れ
激しく 時にゆったり
身も心も音楽に包まれる
座るのを忘れ盛り上がる
男はネクタイを緩め
女は乱れる髪を気に留めず
手を打ちステップを踏む
目の前で紡がれる四つの音に合わせ
右腕を高く振り上げる
-ここは遊び場
少々お金のかかる
大人の“よるべ”
一先ずライブが終わるや
観客は声で手拍子でアンコールを求める
タイミング合わせ合いの手を入れたら
周りは驚きつつも笑い受け入れ
一緒に入れてくれる人も
観客の其れ等に応じ現れた彼等と
共になって遊ぶ
掌が真っ赤になり
声が枯れるまで
熱くはしゃぐ
この時をとことん楽しむ
-日暮れを忘れ
夢中になって遊んだ
昔みたいに
次のライブが約束された
けれど
小山は区画整理で潰され跡形も無く
遊んだ友達もみんないなくなった
やがて
来るその前に
悔いをなるべく残さず
笑って手が振れるように
また
集おう
どこかのよるべで遊ぼう
寄る辺シリーズであり前回に引き続きライブハウスはいいぞな詩。名古屋は今池にあるボトムラインでの、CASIOPEA3rdのライブ、2015年12月編。3番では初めてのあちらさん方も、私も2007年に出戻り別バンドをここで観て以来、久しぶりのハコ。一時期は数カ月毎にインスト系バンドを観に行っていたここは、密な空間でステージが近いからより燃える場所でもあり、この時も一曲目からおおよその客スタンディング。90年代カシは椅子無しオールスタンディングで盛り上がったなぁ。客席乱入は大抵後ろから攻めてきて、今は客席としては使ってないテラス席も、昔々乱入しテラスにまたがっていた?御大の姿はとある地方番組に残ってたり。今やったら怒られるね(汗笑)
小山は幼稚園か小学生かな、田の真ん中にこんもりと数メートルくらいの高さで頂上がちょっとくぼんでいる感じなんで近所の子達と秘密基地にし、田んぼで虫やらザリガニを探したりして遊んでましたっけ。やがて集まって遊ばなくなり田もあちこち埋められ住宅になり、社会人になった頃区画整理で潰され周辺は様変わり、遊んでいた子達とも疎遠に。時々夢に現れる、遠い記憶の中だけの風景です…。
そーいう遊び場の大人バージョンのひとつ、にライブハウスも入るんではないかな、が今回のテーマ。他にもあるんでしょうなぁ、若い頃に還れる場って。今はまだまだ我慢の時が続いているが、行きたい気持ちをなんとか保って、行ける時が来たら遊びに行こう、という想いもちょいと込めて。