都内で子育てするなら中学受験させたらいいのか? Part1
〜1.都内に存在する公立・私立・国立(中高一貫・高校併設・高校のみ)それぞれの偏差値分布から考える〜
(2020.1.22 高校入試の男子の表について、国立校の記載が抜けていたので追記しました。)
では早速。
1.都内に存在する公立・私立・国立(中高一貫・高校併設・高校のみ)それぞれの偏差値分布について見ていきます。
今回、使った資料ですが、以下要領でまとめています。
1.偏差値毎の高校名を以下サイトから抜粋
https://xn--swqwd788bm2jy17d.net/tokyo.php?k_type=2
2.偏差値毎の高校数を手元で集計
偏差値は全て中学受験時ではなく、高校時点の偏差値で集計しています。
3.分かる範囲で、高校入試が廃止になる私立校(豊島岡女子)・公立校
や男女共学になる私立校(芝浦)は変更後の前提で、各分類に算入
4.高校から入学可能な私立校については、普通科・本科の偏差値で集計。
(特進などのコースは今回算入していない)
都内は男子と女子で募集定員や私立含めると別学の学校も多いので、男女別で考察していきます。
まずは女子から。
女子の場合、高校非募集の私立高校が多いから中学受験の方が有利だとか、最近では2022年度からの豊島岡女子の高校入試停止が話題になっていますね。
以下に、偏差値に応じた校数の分布を纏めました。
▼高校受験対象校の分析(女子)
▼中学受験対象校の分析(女子)
全体感でいうと、高校受験対象校数が131校、中学受験対象校数が77校、うち中学からしか入学できない校数が37校です。
偏差値50以上の高校で比べた場合、最頻値・中央値共に中学受験対象校の方が高くなっています。
また、私立校の最頻値である偏差値65の高校数で比べた際に、高校から入学できる高校が39校(うち、都立が12)あるのに対して、中学受験対象の校数で見た際に、44校です。
つまり、中学受験対象の高校は、高校入試対象の高校に比べて、比較的偏差値分布が上位に分布しているといえる、絶対数でみたときにも、高校入試対象の高校よりも多く存在している、といえそうです
また、都立だけでみたときには偏差値65までの校数は12校と少なくなり、私立で高校併願を停止する高校が今後増えていくとよりその傾向は強まります。
また、女子校で限定すると、高校から入学できる学校は、慶應義塾女子、桐朋女子、江戸川女子、共立女子第二の4校と極端に少なくなります。
なので、女子校で偏差値50以上の高校に入りたい、という場合には中学受験をしたほうが選択肢が多い、ともいえます。
次に男子について。
先ほどの女子と比べると違いがあります。
▼高校受験対象校の分析(男子)
▼中学受験対象校の分析(男子)
全体感でいうと、高校から入学可能な校数が135校、中学から入学可能な校数が66校、うち中学からしか入学できない校数が21校です。
偏差値50以上の高校で比べた場合、女子と同様最頻値・中央値共に中学から入学できる高校の方が高くなっています。
ただ、中学受験対象校のの最頻値である偏差値70(偏差値64で同数校あり)の高校数で比べた際に、高校から入学できる高校でも24校(うち、都立が3、国立4)あるのに対して、中学受験対象の校数で見た際にも、23校です。
つまり、中学受験対象の高校は、高校入試対象の高校に比べて、比較的偏差値分布が上位に分布しているといえる、ただ絶対数でみたときには、高校入試対象の高校も同数かそれ以上のレベルで入学可能な学校も存在している、といえそうです。
中学受験対象校68校のうち、私立中高一貫校が12校と、女子の28校と比べて高校入学可能な併設校が多いことも特徴です。
私自身、男女それぞれの子供がいる、かつ地方公立組なので、ここまでみた感想はこんな感じです。
偏差値目線、つまり大学受験に向けて、を考えると、男女共に中学受験組の対象校は最頻値、中央値をみるに、高校受験組のそれよりも偏差値分布は高い。
受験可能な絶対値でみると、女子は中学受験対象校のほうが多く、男子は高偏差値の分布には中学受験組と同等の校数はある状況。。
なので男子は、中高一貫校の中でここしか入りたくない!みたいな高校がない限り、あまり中学受験にこだわらなくてもいいのでは、というところです。
ただ女子についてはちょっと悩みどころで、この分布を見て、あくまで偏差値目線での進学の選択肢を沢山あるところに、という考え方をすると中高一貫女子校の選択肢も多く、全体的な偏差値分布も高く絶対数も多い中学受験のほうがいいのかな、と思ったりしています。
最終的には子の適性とかによって受験するかしないかは決めて行くのでしょうが、検討はする、感じですかね。ふぅ。。
私立なのでそれぞれの校風があって男女の違いが出てくるのも仕方ないのかもしれないですが、男女でこれだけ結果が違ってどちらかは家庭や本人の個性で選択してよさそうだけどどっちかはこっちのほうがよさそう、という結論になる状況というのはいかがなものか。。
まあ、偏差値x校数の分布だけではなんとも分からないので、
次に、偏差値毎の倍率をみて、中学受験・高校受験それぞれを選択した場合の入りやすさ的なものもみていきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?