104本目「エイリアン ロムルス」【ネタバレなし】

※本文は全て無料です。

TOHOシネマズ渋谷にて

公開日:2024/9/6
監督:フェデ・アルバレス(アメリカ)

人生の行き場を失った6人の若者たちは、廃墟と化した宇宙ステーション「ロムルス」を発見し、生きる希望を求めて探索を開始する。しかしそこで彼らを待ち受けていたのは、人間に寄生して異常な速さで進化する恐怖の生命体・エイリアンだった。その血液はすべての物質を溶かすほど強力な酸性であるため、攻撃することはできない。逃げ場のない宇宙空間で、次々と襲い来るエイリアンに翻弄され極限状態に追い詰められていく6人だったが……。

https://eiga.com/movie/101684/

まえがき

「エイリアン」の過去作は全部観てきてはいる。
というのも、高校時代に仲間内でこんな話があったのだ。

「エイリアンのどれが好きかでそいつの性格がわかる」と。

私は「エイリアン2」が好きだと答えると、「単純バカ」と言われた。
他の択を聞いてないのだが、多分「エイリアン3」以外の答えだと悪口が買えるような診断なのではなかろうか。

その頃には「エイリアン」シリーズは4作しかなかったのだが、私が大学生のころに「プロメテウス」が公開されたのを覚えている。観に行った。
当時は「人類の起源」みたいなキャッチコピーで、「エイリアンシリーズの作品」だということはあまり宣伝されておらず、映画館で「エイリアンやないかい!」と内心突っ込んだのを覚えてる。

「プロメテウス」がイマイチだったので、「エイリアン コヴェナント」は観に行かなかった。配信で観た。こっちはまぁ、ちゃんと「エイリアンシリーズだ」と覚悟してみたので、まぁ満足感はあった…か。

とにかく、「エイリアン」シリーズは私の中では惰性で観るシリーズと化しているのが正直なところ。今作もそこまでの期待があったわけでなく、惰性なのだ…。

感想など

期待していたよりはかなり良かった。
テンポよく、コンパクトにまとまった良い「エイリアン」だと思う。

過去作の要素を結構ちゃんと取り入れようとした形跡があるし、それでいて今作が初めての「エイリアン」でもまぁ問題なく観れる。敷居が低いいい映画になってましたわ。エイリアンの生態や進化の過程、アンドロイドという第二の脅威などシリーズの恒例要素を網羅して破綻なくまとめた脚本は賞賛に値する。

その反面、ちょっとキャラクターや要素が記号的すぎるのは否めなかった。
キャラクターの大半、というか主人公以外はエイリアンの能力を見せるための死に役でしかない。「船が小惑星帯に衝突」という設定も「時間制限」という要素のためのものでしかない。誰かが「ゲームっぽい」ってツイートをしてたけど、まさにゲーム的な設計の作品だと思うわ。

一番意味不明なのは「重力をオフにしていても、一定時間ごとに重力が発生する」という謎設計。事前警告があるわけでもないし、これリアルに考えたら事故のもとでしかなくね?終盤の展開を先に考え付いたが故のギミックでしかないのは明白だし、物語や設定上の必然性も付け足せてない。ちょっとイケてないね。

ペーパーお勧め度

★3。
シリーズファンやモンスターホラーが好きな人は観に行って損はない一本だと思う。欠点はあるものの、観てる間はそれを深く考えさせないだけの勢いもある。監督の今後に期待かな。

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