リフィル処方箋
今日,かかりつけの町医者に行ってきて,4月から利用できることになった「リフィル処方箋」について,医師とお話しして思うところが出てきたので,久しぶりに投稿します。
この4月から診療報酬改定で導入された「リフィル処方箋」をどれだけの人が知っているだろうか。報道でも,導入前の概要説明,導入後の利用状況をあまり見かけない。リフィル処方箋とは,端的に言えば,
・処方日数(服薬日数)が終了するたびに
・病院に通院することなく
・3回を上限に薬局で繰り返し使える処方箋
で,「繰り返し使える」ということからわかる通り,病状が安定していて同じ薬を定期的に処方している患者に対して,「医師の判断」で作成される処方箋である。この処方箋,患者にとっては通院を2回までパスすることができ通院費を節約することができるというメリットがあるが,これは裏を返せば,病院にとってはその患者からの収入が3分の1になるというデメリットになる(詳細は検索エンジンでご確認を)。
で,薬の処方箋を発行してもらうために2か月に1度のペースで通院している私は,4月以降初めての通院でかかりつけの町医者に「リフィル処方箋」を発行することはできるかを尋ねたら,こんな説明を受けた。
・リフィル処方箋は発行できる。そうなれば,あなたが第1号になる。
・ただ,通院機会を減らすのであれば,リフィル処方箋を発行するのでは
なく,処方箋の処方日数(服薬期間)を増やすことでもできる。
・医師としては,定期的に患者と状況を確認する機会は必要と考えるし,
患者も定期的に医師と状況の認識合わせの機会を持つべきと考える。
・結局,医師は必要な「定期通院間隔」を鑑みて処方箋を発行するので,
例えば,3か月に1度は通院して状況を確認したいと考えれば,
一般処方箋:処方日数3か月×1回
リフィル処方箋:処方日数1か月×3回
となるだけであり,この場合,一般処方箋であれば,薬局へ行く回数は
1回で済むし,その調剤基本料なども2回分節約できる。
で,この説明を聞いて「なるほど」と納得し,結局,処方日数2か月を3か月に延ばしてもらった一般処方箋を発行してもらうことにした。
最近の報道で,医師がリフィル処方箋の発行を拒んでるとか,リフィル処方箋を発行した医師は一桁%だとか見かけたが,このような私のかかりつけの町医者の話を聞くと,厚労省の制度設計は現場対する理解深度が不十分といわざるを得ないのではないかと思う。