「勉強しないと会社が傾く」経営指針を説明できなかった4代目が経営大学院で得たスキルbyツギノジダイより転載+高卒からMBAへのルート
ツギノジダイ
経営大学院での学びを生かす「武田の笹かまぼこ」4代目の武田武士さん
宮城県塩釜市の「武田の笹かまぼこ」4代目社長、武田武士さんは東日本大震災を機に、突然経営に関わり始め、経営者としての課題を痛感しました。経営大学院などで勉強を重ね、学びを社内マネジメントに生かしながら、経営者仲間との交流を新しい事業につなげ、復興への歩みやコロナ対応を加速させています。
震災と父の死を乗り越え、復旧へ
同社は1935年に創業しました。最高級ランクのスケソウダラを石臼ですりつぶす昔ながらの製法で、笹かまぼこを生産しています。本社にはレストランや工場見学コースを備え、海の駅としても人気(現在は感染予防のため休業中)で、年商は4億円にのぼります。
武田さんは3兄弟の末っ子で、高校卒業後は仙台市でコピー機の営業マンとして働いていました。「兄もいましたし、当時は自分が後を継ぐことは全く想像していませんでした」
家業に入るきっかけとなったのが、2003年1月でした。当時、家業を支えていた営業部長が病気で倒れ、営業経験があった武田さんに声がかかりました。入社後、商品の販売先を開拓したり、観光コースに組み込んでもらえるよう旅行会社に営業したりしながら、家業について学びました。
営業部長を任されるまでになりましたが、2011年3月、東日本大震災が会社を襲いました。社屋は津波で約1メートルの高さまで浸水。1階の工場の機械が壊れ、海水や油を含んだ泥に覆われました。さらに震災の3日後、病気で入院していた2代目の父が亡くなりました。「会社をすぐに復旧させようなんて、その時はとても思えませんでした」。 悲しみの中、武田さんと兄は、震災直後から3月末まで社屋を一時避難所として開放。津波から避難していた人たちに、残っていた笹かまぼこを振る舞いました。「皆さん口々に『早く復旧してね』と声をかけてくれて、大きな力になりました」
社員と共に急ピッチで復旧作業を進め、震災から約3カ月後の2011年6月に営業を再開しました。「工場が動く状態になった時は、感動もひとしおでした」。兄が3代目の社長となり、武田さん兄弟を中心に経営することになりました。
・経営の本質を説明できず
2012年3月、武田さんは周囲の勧めで、兄と共に地元の中小企業家同友会の勉強会に参加することになりました。兄弟は勉強会で自社の経営指針作りに取り組みましたが、発表すると、参加者から質問や指摘が相次ぎました。「営業戦略の強みは打ち出せても、他が全く歯が立ちませんでした」。経営ビジョンや社内マネジメント、地域貢献について本質をついたことを細かく聞かれても、自社についての分析が浅い状態で経営指針を作っていたため、うまく説明できなかったといいます。
「進んで勉強しないと、会社が傾くのではないか」。危機感を覚えた武田さんは、勉強会を機に本格的に経営者としての勉強を始めました。将来的に武田さんが社長を継ぐために、2014年4月からは専務となり、兄から少しずつ経営を引き継いでいきました。
・「相手のイシューで話す」
2016年4月、武田さんはグロービス経営大学院仙台校に通学し、経営者に必要なスキルや倫理観について学び始めました。「オンライン授業もありましたが、講師や仲間と直接顔を合わせる方が、授業内容をより吸収することができると思い、通学コースを選びました」。仕事と両立するため、最初は1科目ずつ受講し、徐々に科目数を増やしていきました。
武田さんが特に印象に残っているのが「クリティカル・シンキング」という科目です。テーマを設定して討論するグループワークで、物事の伝え方のロジックを学びました。「授業では『相手のイシューで話す』ということを何度も言われました。相手が何に興味・関心があるのかを深掘りし、議論の目的を押さえた上で話すということです」
また、討論内容は「結論→理由→根拠→結論」の順番で発表するように教わりました。この科目で繰り返し学んだことが、経営者としての提案力やプレゼン力を上げるのに役立ったと、武田さんは振り返ります。授業後は、東北各地から参加していた受講生同士で勉強会を開き、学びをより深めました。
さらに、勉強時間を確保するため、武田さんは社業をこなしながら、あらゆる隙間時間で本やテキストを読み込みました。毎朝4時半に起きて、課題や授業の復習などに取り組んで、知識を定着させました。2019年3月にグロービスを卒業して、MBA(経営学修士)を取得。2019年4月、武田さんは4代目社長になりました。
・グロービスでの学びを実践へ。武田の笹かまぼこの製造現場
グロービスで学んだ武田さんは、データや物事を分解して考えないまま事業を進めているところが、自社の課題だと分析しました。そこで、まず社員との接し方を変えました。
「それまでは一方的に指示するばかりでしたが、社員も納得できなければモチベーションは上がらない。一つの物事に対して、なぜそうなったか、どうしたら解決できるか、質問を投げかけて意見を引き出すようにしてみました」。すると、社員たちも指示待ちではなく、自らアイデアを出すように変わりました。「例えば商品の在庫が想定より多く残ってしまった時、以前は残った事実の報告だけで終わっていました。しかし、ホワイトボードに板書して情報を整理しながら意見を聞くようにしたら意見が出やすくなり、今では解決策まで考えて報告するようになりました」。時には武田さんが気付かなかったことも社員が補い、自社の施策に反映できるようになりました。
また、グロービスに在学中、JR仙台駅直結の商業施設・エスパル仙台に店舗を構えるためのコンペに参加した際には、「クリティカル・シンキング」での学びが活きました。相手が求めていることを綿密に分析した上で、資料を作りプレゼンしたところ、2017年10月に常設店舗をオープンさせ、事業拡大ができました。
「授業を機に今までより周りの企業に興味が持てるようになりました。他社のやり方を自社で応用できないか、バイヤーは何を求めているのかなどと、ものの見方・考え方も変わりました」
2019年10月には、JR東日本社員としてこの事業に関わったグロービスの同期が、自由に新たな企画を立てた経験にやりがいを感じ、武田の笹かまぼこに入社。今では武田さんの右腕として事業を支えるようになりました。
・コロナに立ち向かう新商品
コロナ禍でヒット商品になった武田の笹かまぼこのCanささ
コロナ禍は武田の笹かまぼこにも大きな打撃を与えました。1回目の緊急事態宣言が発令された2020年4~5月、食事処を利用予定だった団体の予約が、全てキャンセルとなりました。さらに、観光需要の落ち込みで土産物店などに卸した笹かまぼこが売れず、返品も増えてしまいました。
しかし、武田さんは経営者同士の繋がりから、新たな事業に踏み切ります。非接触での販売を行おうと、2020年8月、グロービスで出会った仙台市のメーカーと共に、宮城県松島町の松島海岸レストハウスに、笹かまぼこの自動販売機を試験的に設置しました。2枚セットから購入できるようにするなど工夫を重ね、当初見込みの10倍の売れ行きとなりました。
また、震災の経験から日持ちする食品が必要だと感じており、2020年9月に「Canささ 笹かまのアヒージョ」という、業界初の笹かまぼこの缶詰を発売しました。その開発に協力したのも、グロービスで出会った仙台市の「秋保ワイナリー」の共同出資者でした。
「日本酒に合わせるイメージが強い笹かまぼこですが、ワインで新たな需要を作ろうと、相談しました。秋保ワイナリーさんはワインの新商品発表の場で試作品を出して下さり、飲食店やソムリエの皆さんからアドバイスを頂けました」
家飲み需要などで缶詰への注目が高まったこともあり、初動の売り上げは当初の計画の10倍、現在は30倍も売れているといいます。また、従来の土産物売り場に加え、大手の書店や雑貨店でも販売され、新しい販路を開拓できました。
2020年11月、東北の企業が開発した新しい土産物を発掘・表彰する「新東北みやげコンテスト」(主催:公益財団法人・仙台市産業振興事業団)で、Canささが最優秀賞を受賞しました。グロービスでの学びをいかした武田さんのプレゼンも奏功したといいます。「観光需要がなくなっても対応できるように、軸になる事業を複数個作らなければいけないと改めて感じました。これからも異業種の繋がりから新たな市場を作りたいです」
経営者の学びに終わり無し
武田さんは今も朝4時半に起き、グロービス在学中に読み切れなかった書籍を読んだり、学びを反復したりしています。今は、受講生の質問や相談に乗る「メンター」という立場で、グロービスと関わり続けています。
「同じ科目でも内容がアップデートされるので、メンターとして関わることで最先端の情報を知ることができます。卒業生だけが受けられる科目や、新しい科目もどんどん出てくるので、随時受講したいです」
学びへの意欲を駆り立てているのは、自社の成長に加え、地域との繋がりも大切にしたいという思いです。「学んでいる社長の背中を見せることで社員も成長し、会社が大きくなれば、地元にお金が落とせます。震災から10年。雇用創出や話題作りも含め、地域にさらに幸せを与える存在であり続けたいです」
4代目はこれからも学びを活かしながら、自社や周りの企業、地域全体の活性化も見据えて、事業を進めます。
◆MBA(経営修士号)をとりたいです
質問者:totobarl質問日時:2009/08/15 10:04回答数:4件
MBAをとりたいと思っています。工業系の高卒で、33歳ですがもう手遅れでしょうか・・。どのような順序で取得ができるかが知りたいのですが、教えていただけないでしょうか。
・こんにちは。ビジネスブレークスルー大学院大学の卒業生です。
私は大卒でしたが一緒に入学・卒業した同級生の中には高卒の方もいらっしゃいました。入学資格の最後に、「本大学院において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められ、22歳に達し、かつ、就業経験が5年以上ある方 」とあります。要は入学試験に通れば大丈夫です。(論文と面接だけだったと記憶してます)。参考までに・・その方はクラスへの貢献度も高く、優秀な成績で卒業されました。授業やグループワークについてこれて、これまでのお仕事の経験がクラスに貢献できると判断されれば十分可能だと思います。
・まず、手遅れではありません。国内MBAのお話になってしまいますが、経験からお答えすると、私も高卒(大学中退)で現在35歳ですが、昨年2校の入学試験にクリアし、うち1校に現在在学しています。ネット上では元巨人の桑田選手のように特別な経験がなければ通常入学が許されない(出願資格審査のハードルが相当に高い)などという根拠のない大学院「入学」時における学士学位の絶対優位論のようなものも散見されますが、私自身はそれほど特別な存在ではありません。ただ、順番として大学を出ておくと、出願資格審査などという出願前手続きを経る必要がないので、時間とお金に余裕があるならまず大学を卒業することをお薦めします。また、大学を出ておくことで、大学院での研究がスムーズに行えることもメリットでしょう。MBAでは必ずしも修士論文はMUSTでない大学院も多いので、あまり関係ないかもしれませんが。MBAに入学されるような方は、大学を卒業されて入社後数年間、一般的な高卒者に比して経営に近い立ち位置で課題意識を持って仕事に取り組まれている方が多く、そのような方の集まりの中に自身が飛び込んで、やっていけるかということも重要でしょう。出願資格審査の内容、通過基準、時期は大学院によって様々なようです。大学院のホームページで下調べをし、メールや電話での問い合わせをしてみることです。(少数ですが各校に毎年同様の問い合わせはあるようですので思い切って聞いてみることです)。もう出願を締め切っている大学院も多いですが、頑張ってください。
・まず簡単なのは大学をでて学士の学位を取る事ですが、職業経験が10年以上あれば、学士と同等とみなされて入学許可がでる可能性があるので、ためしに申請してみてもいいと思います。詳しくは事前に学校へ問い合わせると可能性があるかどうか教えてくれます。
欧州でMBAを取得中のものですが、私の場合ですと、
・調査
MBAはTOP50などのランキングが高いほうが評価がいいですし、
何かと利点があります。
私はFinancial timesやEconomistなどのランキングを参考にしました。
それからMBAを取得している方たちの体験談や対策などが乗っているサイトを検索して参考にし、MBA取得している知人などから直接アドバイスを貰いました。
MBAフェアやビジネススクールの説明会に参加したり、資料を取り寄せたり、メールや電話で直接学校に質問したりもしました。
・テスト
多くの学校がTOEFLやIELTSやGMATの一定のスコアを基準に定めています。簡単に基準まで達するものではないので、かなり前から準備を始めて何度か受験を重ねます。
・申請
TOEFLやGMATなどの点数が基準に達したら、真正準備をします。
大体必要なのは以下のもの
申請書(オンラインで入力の場合もあり)
大学の成績表(英文)、質問者さんの場合は高校の成績。
エッセー、推薦状(仕事関係と学校関係から2,3通)、職務経歴書、TOEFLかIELTSのスコア、GMATのスコア。調査から申請までに1,2年かけるのが普通みたいです。その間に働いて授業料と生活費を稼ぎます。MBAですと授業料が普通の修士より割高で、数百万円~一千万円以上とかかります。奨学金や各種Financial aid、学生ローンなどもあります。書類審査で大体合格不合格の知らせが来ます。必要があれば、書類審査後、電話などで面接があります。入学許可がでれば、授業料を入金したら席が確保できます。入学日までにビザを取って、住処を確保して、渡航。後は必死に勉強して、テストして、最終的に終了したら卒業時に学位証がもらえるわけです。この学位がMBAです。
日本でとる場合は認証された機関で働きながらだと名古屋商科大しかないかもしれませんけど、認定されているかどうかにこだわらなければ土日や夜間で取れる学校がいくつかあるので働きながら学位が取得できます。海外の認定されたMBAをやすく取りたい場合は、通信と言う方法があります。欧州なら通学は1年で修士課程を修了しますが、通信は2,3年かかります。スクーリングがないところもあり、あっても半年に1度程度だったりするので、仕事を辞めずに低価格で海外のMBAを取得する事ができます。アメリカですとディプロマミルの問題がありますが、欧州では通信は昔から普通に行われており、通学と差がない学位を得る事も可能です。
・手遅れではありませんので、まず・放送大学や通信制・二部などでもいいので大学学部卒業してから、各大学院に出願して入学して、俊士課程修了してください。夜間や土日に講義するところも多いですよ
国際認証機関(AMBA)に認証されたMBA[]
慶應義塾大学 (AACSB認証取得)
名古屋商科大学 (AACSB認証取得/AMBA認証取得)
文部科学省認可の経営学修士
SBI大学院大学 経営管理修士(専門職)
青山学院大学大学院 経営管理修士(専門職)
大阪大学大学院 修士(経営学)
小樽商科大学大学院 経営管理修士(専門職)
香川大学大学院 経営修士(専門職)
関西大学会計大学院 会計修士(専門職)
関西学院大学大学院 経営管理修士(専門職)
九州大学大学院 経営修士(専門職)
京都大学大学院 経営学修士(専門職)
グロービス経営大学院大学 経営学修士(専門職)
神戸大学大学院 経営学修士(専門職)
国際大学大学院 修士(経営学)
事業創造大学院大学 経営管理修士(専門職)
筑波大学大学院 修士/博士課程前期(経営学又は経営システム科学)
同志社大学大学院ビジネス研究科(ビジネススクール)(専門職)
南山大学大学院 ビジネス修士(専門職)
ビジネス・ブレークスルー大学院大学 経営管理修士(専門職)
一橋大学大学院 修士(経営)
一橋大学大学院 経営修士(専門職)
法政大学大学院 経営管理修士(専門職)
明治大学大学院 経営管理修士(専門職)
横浜国立大学大学院 修士(経営学)
立教大学大学院 修士(経営管理学)
立命館大学大学院 経営管理研究科 経営修士・会計修士(専門職)
早稲田大学大学院 経営管理学修士(専門職)