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共倒れ 夕方6時のエッセイです。
優しい心はときに悲劇を生みます。ここに餌を求める子ダヌキがいました。独り立ちするようになるまで親たぬきは餌を与えるのです。狩りの仕方と言っても狐や狼のようにウサギを追ったり鳥を取りに行ったりするわけでは無いのです。カニや小魚、それに草木の根やミミズや昆虫など自分の力で得ることができます。
冬の厳しい時期には餌も豊富にはありません。秋の間にたくさん食べて脂肪を蓄えておくのです。暖かい穴蔵を見つけて冬を越すのです。
親たぬきは子ダヌキに自分の分まで与えることはありません。冬が越せないと共倒れになるからです。年老いたたぬきは他の動物の餌になるのです。子ダヌキが大人になって子どもを育てて親たぬきの食事も準備したならば冬が越せなくて共倒れするのです。
自立できない子どもを育て、老いて餌が取れない親たぬきの世話をして自分も怪我をしたり死ぬかもしれません。共倒れを防ぐためには子どもを自立させて親を見捨てる覚悟が必要です。
人間社会では健康保険に介護保険、年金制度や失業保険に生活保護などの制度があります。日本よりも充実した福祉の国は税金をたくさん取ってそれで生活を保障しているのです。
国が滅んだら国民は共倒れです。滅びそうな国を支援すると支援した国も滅ぶかもしれません。自分の国が滅ばないように他国を滅ばすのだから国民は善悪で判断できないのです。
誰があなたを安心して暮らせるようにしているのでしょうか?
他国へ逃げても自分の国ではありませんからいつまでも他国です。
共倒れ覚悟で生きると対策を講じることができます。共倒れに引き込まないように頑張るのです。共倒れから逃げればいつまでも逃げることになります。
家族には共倒れ覚悟で接するのです。家族が一体化するとは不幸を共に分かち合う覚悟をすることです。その覚悟があればどんな困難も乗り切れるでしょう。
ダメならば共倒れするだけのことです。不幸でなければ共倒れすることはありません。大切な人が不幸になりそうならば共倒れ覚悟で対応するのです。
思いやりは共倒れ覚悟で接することもあるのです。
#共倒れ #思いやり #たぬきのポッさん #エッセイ #スキしてみて #夕方6時のエッセイです
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