千年戦争アイギス10周年に捧げる、ファミコンSRPG後継者としてのアイギス
「千年戦争アイギス」ってゲーム、ジャンルはタワーディフェンスでしょと思った方は正しい。合同会社DMM.com (以下:DMM)の提供するブラウザ型ゲームとしてはじまったこの作品は2023年11月で10周年を迎える。ソシャゲ全体の歴史では10年越えの作品は既に複数存在するが、それでもかなりの古参組と言える偉業だ。
私は「千年戦争アイギス」は日本エンタメのファンタジー黄金期、RPG全盛期とそれに付随するSRPGの歴史の系譜に連なる末っ子にして後継者であると考えている。その理由を語るために、軽くざっくりとだがSRPG、シミュレーションRPGと呼ばれるジャンルの歴史を振り返ってみるとしようか。
◆RPGとSRPG◆
「ファミリーコンピュータ(以下:ファミコン)」 のRPGといえば「ドラゴンクエスト」が大変有名だ。その1年後に発売された「ファイナルファンタジー」と並んでRPGの代名詞へと成長していった超大作シリーズだが、RPG論みたいな話ではその前夜となる国産PCゲームやアーケードゲームたち、海外で生まれた「ウィザードリィ」「ウルティマ」などもよく語られる。さらにRPGという語源のルーツであるTRPGとして「D&D」が語られたり、そのインスパイア元として小説の「指輪物語」が出てきたりとするわけだが、そこらへんは複雑かつマニアックな話なので、もうちょっと詳しく! という方はこちらの記事を参照して頂きたい(露骨な宣伝)。
本記事では簡略的にではあるがSRPG系譜の方を見て行きたい。ファミコンにおいては88年発売の「半熟英雄」がほぼ始祖に近いといわれており、ファンタジー系ファミコンSRPGの代表作となる「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」は90年に発売されている。その後ゲームボーイで「スーパーロボット大戦」、メガドライブで「ラングリッサー」「シャイニングフォース」と発売されていくわけだが、SRPGはウォーシミュレーションゲームの発展系であるという研究もある。任天堂は「ファミコンウォーズ」を88年に発売しており、さらに古い87年にはファミコンディスクシステムから「SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ」が登場している。「半熟英雄」がリアルタイムストラテジー系(※1)であったこともあって、ファミコンにおけるSRPG始祖はこちらの方だろうといった声もある。もちろんPC系デジタルウォーゲームも多数出ている。「大戦略」や「マスターオブモンスターズ」が有名どころだろうか。
始祖論は大変やっかいでファミコン版が85年発売(※2)の「ボコスカウォーズ」を忘れているぞとか色々出てきてしまうのだが、簡単に整理すると以下のような流れだ。
・アナログゲームとして「ウォーゲーム」というジャンルがあった
・アナログゲームとして「TRPG」というジャンルがあった。本来はこっちをRPGと呼んでいた
・デジタルゲームとして「ウォーゲーム系」が生まれた
・デジタルゲームとして「RPG」が生まれた
・ウォーゲーム側にかなり近い「SRPG」が生まれた
・ドラクエ型の影響が強い「SRPG」が生まれた
省略が激しいが大体こんな感じだ。RPGが「ドラゴンクエスト」による影響力が多大なように、SRPGは「ファイアーエムブレム」「スーパーロボット大戦」がその魅力を拡散することに大きく貢献した。今回はオミットしてしまっているが「信長の野望」「三國志」などの国取り戦略シミュレーション、「ポピュラス」などの世界創造系シミュレーションなどもジャンル形成においては無視できない存在だ。
アクションRPGとドラクエ型RPGの関係性では実はアクションRPGの方がルーツとしては古かったりもするのだが、そこらへんも今回は省略するとして、ドラクエ型RPGを主役に、アクションRPGとシミュレーションRPGを左右に携えたRPGは一大ムーブメントを築いていくことになる。
※1 ターン制ではなく敵も味方もリアルタイムに動いている戦略・戦術系ゲームでよく採用されるジャンル分け。タワーディフェンスがリアルタイムストラテジーかは議論が必要だが、千年戦争アイギスはそうだといってもよい気はしないでもない
※2 初出は84年でPC版
◆青春のSRPGたち◆
「伝説のオウガバトル(93年)」「フロントミッション(95年)」「アークザラッド(95年)」「バハムートラグーン(96年)」「サモンナイト(00年)」「魔界戦記ディスガイア(03年)」など、ファミコンからスーパーファミコン、さらに次世代機へと家庭用ゲーム機が変遷していく中で、SRPGは主流ジャンルとして安定供給を続けて行く。既に名前を挙げた作品たちもシリーズ化されている。RPG一族というべき枠としてはローグライク系(※3)が「トルネコの大冒険 不思議のダンジョン(93年)」「不思議のダンジョン2 風来のシレン(95年)」を輩出してブーム牽引に加わったり、公式ジャンルはドラマティックアドベンチャーとなる「サクラ大戦(96年)」のような作品も飛び出してきていた。
SRPG黄金期はRPGそのものの黄金期とほぼ重なっている。それは停滞期もほぼ重なっているという表現もできる。2000年代に入るとRPGブーム(とファンタジーブーム)は落ち着きをみせるようになり、ドラクエ型のRPGやファイアーエムブレム型のSRPGを古いゲームとする傾向も出始めていた。
「戦場のヴァルキュリア(08年)」はそんなSRPGを革命した、新時代のSRPGというような評価を受けジャンル活性化に一石を投じた。まだまだSRPGは大きく盛り上がれる。そんな期待を抱ける中で、時代はソーシャルゲームというコンテンツを生み出すことになる。
※3 海外PCゲームのローグ(83年)を始祖とするダンジョン自動生成探索系ジャンル
◆ソシャゲ誕生からDMMのブラウザゲー誕生まで◆
ソーシャルゲーム(以下:ソシャゲ)も始祖論は難しい。PC上で遊べるCGIゲームや携帯電話のゲームアプリの歴史などにも触れないと正確なところは語れない。MMOと呼ばれるRPG界の超大物の動向も関係している。そこらへんも本記事では省略となってしまうが、最初期を牽引した作品としては「釣り★スタ(07年)」「サンシャイン牧場(09年)」などが有名であり、ソシャゲの知名度を跳ね上げテンプレ化のきっかけともなった作品として「怪盗ロワイヤル(09年)」の名がよく挙げられる。ガチャや課金方面では「アイドルマスター シンデレラガールズ(11年)」「パズル&ドラゴンズ(12年)」「モンスターストライク(13年)」などの作品の影響力が非常に大きいと言われている。
DMMは11年には携帯電話向けゲームサービスを開始していたが、12年に今ではお馴染みとなったPC版オンラインゲームサービスを開始している。PCブラウザ型ゲームプラットフォームとしては「ハンゲーム」が一時代を築いていたが、それ以外は「モバゲー」「グリー」など携帯電話特化型が主流であり、国内ライバルという意味では圧倒的強者がいない絶妙なタイミングだったと言えるかもしれない。「Lord of Walkure」など自社看板となる作品も存在はしたが、その最初期はひっそりとしたスタートだったといえるだろう。ゲームプラットフォームとしてのDMMの知名度を跳ね上げた作品は13年4月デビューの「艦隊これくしょん -艦これ-(以下:艦これ)」であり、本格的にオンラインゲーム業界に進出してからさほど年月を待たずに歴史的ヒット作の提供元となったことが、DMMの今につながっているのは間違いないだろう。
そして13年11月に「千年戦争アイギス」がR-18版専用タイトルとしてデビューする。「艦これ」は内製タイトルではないことを考えると、「Lord of Walkure」を越えて10年DMMの内製代表作となり続けることをリリース時の関係者は想像できていたか。さておき偉大すぎる先輩の「艦これ」は「千年戦争アイギス」の普及にも大きく貢献したと推察されている。その圧倒的ブームにより新規登録者規制を行っていた期間が長く、噂を聞きつけてDMMを訪れたゲーマーが「艦これ」を遊べずに憤慨、まあせっかくだからDMMのゲームを見てやるかと覗いた時にR-18版コンテンツというDMMならではの要素に気付き、そこから「Lord of Walkure」や「千年戦争アイギス」が目に止まる。13年末~14年というのはそういったムーブメントが多く見られた時期でもあった。
◆エロゲーとしてのアイギス◆
いよいよタワーディフェンスジャンルの「千年戦争アイギス」がSRPGの後継者であるというメインテーマに入っていきたいところだが、その前に見ておきたい要素がある。「千年戦争アイギス」はR-18専用ゲームとしてスタートした。要するに1000%エロゲーである。実際、プレイを開始したユーザーの多くがファミコンSRPGタイトルと同じかそれ以上に、R-18ゲームタイトルを連想することになる。○○の系譜であるというテーマを語るならエロゲーの流れも見ておくべきなのは当然だろう。こちらもざっくりとはなってしまうが回顧してみるとしようか。
PCゲームにおけるエロゲーの始祖は81年のハドソンの「野球拳」とも82年の光栄の「ナイトライフ」とも言われているが、ファミコンRPGにおける「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」のような位置付けとも言えるR-18RPGとして「Rance -光をもとめて-(以下:ランス)」と「ドラゴンナイト」という作品がある。どちらも89年に発売されたRPGであり、エロゲーを抜きにしてRPG史は語れぬというほどにコンテンツに影響を与える人気シリーズへと成長していくことになる。ランスシリーズは「鬼畜王ランス」や「戦国ランス」などで国取り型ウォーシミュレーション系とも言える作品を出しており、SRPGスタイルの戦闘を採用したタイトルも存在する。「ドラゴンナイト」は4作目が王道型SRPGスタイルで発表されてジャンルを代表する傑作と呼ばれるなど、シミュレーションゲーム史やSRPG史という視点からも重要な存在だ。
「千年戦争アイギス」をプレイした時に『ランスが主人公のドラゴンナイト4みたいだ』と思ったユーザーはおそらくいる。というか私はそう思った。それはパクリとか模倣という話ではなくリスペクトの話だと思う。実際にはそのゲーム性もストーリーも大きく異なるものでありながら、そう思わせる何かが確かにあった。
2010年代、PC-R18界隈においてRPGやSRPGは斜陽コンテンツとなっていた。世はヴィジュアルノベルやアドベンチャー系の全盛期であり、エロゲーRPG&SRPGを愛好していた層にとってやや行き場を見失いかけていた時代でもあった。その層の受け皿として「千年戦争アイギス」は刺さった。SRPGの後継者であるより前にまず往年のファンタジー系R-18RPGの後継者として「千年戦争アイギス」は注目されたと、そう言っても良いかもしれない。
◆アイギスは本当にタワーディフェンスなのか?◆
「千年戦争アイギス」のゲームジャンルがタワーディフェンスであることは、このゲームのプレイヤーならよく知っていることだろう。だが、同時にタワーディフェンスへの知見もあるプレイヤーからは『タワーディフェンスらしくない』と呼ばれたゲームでもある。そこらへんも見ておこう。
タワーディフェンスは『侵入してくる敵を撃退する』『撃退のためにマップに兵器やユニットを配置する』『戦闘は基本的に自動(オート)』で構成されるゲームジャンルとされている。起源は00年代前半のリアルタイムストラテジー系ゲームからの派生と言われており、そういう意味では「半熟英雄」や「伝説のオウガバトル」とつながりがある系譜の親戚とも言える。
RPGに比べると正直に言ってニッチでマイナーなジャンルだ。ファミコンでこれが始祖と呼べる作品は存在しない。家庭用ゲーム機としては「刻命館(96年)」というタイトルを発展させた継承作の「影牢 ~刻命館 真章~(98年)」が実質的なタワーディフェンスの始祖ではと研究されることもあるが、発売時にそう言われていたわけではない。「千年戦争アイギス」がリリースされた13年当時に日本のゲーマーにとって最も有名なタワーディフェンスは「ファイナルファンタジーVII」の中に登場するミニゲームである『コンドルフォート』だとも言われていた。この作品は97年発売のため、「刻命館」をカウントしなければこちらの方が古い。そういうジャンルだ。
タワーディフェンスの定義を確認してみると、なるほど「千年戦争アイギス」は間違いなくタワーディフェンスである。だが、RPGの歴史に比べると新しく、家庭用ではメジャーではなかったタワーディフェンス経験者が得た違和感としてユニット(キャラクター)の永続的な育成要素と、そのキャラクターによるブロック要素があった。一般的なタワーディフェンスは拠点防衛という目的のために金で兵器やユニットを買い、それを使い捨てていくものという感覚があった。キャラを育て、その成長が継続し、キャラで敵を止め、そのキャラを失う(星を落す)ことなくマップを攻略していく。このゲーム感は多くのプレイヤーにとってタワーディフェンスよりも馴染みが深いSRPGの王道を感じさせた。「ファイアーエムブレム」型のゲームだ。
エロゲーはやってこなかったが家庭用ゲーム機でSRPGはやってきたというユーザーもかなり多かっただろう。その層にとって「千年戦争アイギス」は一昔前の王道ファミコンSRPGぽいという印象を与える作品となっていく。
◆ソシャゲ時代のSRPG◆
「艦これ」「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」、あるいは「グランブルーファンタジー」や「Fate/Grand Order」といったソシャゲ黄金期の時代に入り、家庭用ゲーム機は健在ではあったがSRPGはどういう存在になっていたか。黄金期に比べると主流と呼ぶには少し厳しい時代になっていた。MMOというオンラインゲーム界隈やオープンワールドという新しい遊び方の世界、FPSと呼ばれるシューティングであってファミコンシューティングとは完全別物ジャンルの世界的ムーブメントなどが合わさり、クラシックスタイルとも言うべき存在になったファミコン時代からのRPGとSRPGは根強い人気はあるが目新しくもない古いジャンルとなりつつあった。
RPG界では有名大型タイトルの新作リリースは継続していたし、SRPGも「ファイアーエムブレム」シリーズは新作を出し続けるなど健闘はしていた。だが、黄金期のように歴史的に名作と呼ばれる新規タイトルが次々と登場する風向きではなくなっていた。
そういった中で、かつての王道的なファミコンSRPGの系譜を愛好してきた層、最新のPCや家庭用ゲームトレンドも悪くないし、新しいゲームの形としてのソシャゲも悪くない。だがそれはそれとしてあの頃のあの感じもやっぱり捨てがたい……そういった層の心に驚くほどすぽっとはまったゲームが「千年戦争アイギス」だったと私は考えている。
より正確に表現するならば『千年戦争アイギスは、ファミコンSRPGとR-18RPGの精神的後継作』としての『SRPG内包型タワーディフェンスゲーム』である。と、それが私の主張となる。
もちろん、長く愛されるヒット作となった要因は多数あるだろう。ソシャゲ黄金期が導き出したソーシャル要素(対戦コンテンツやランキングなど)に疲れていたところに、それがない実質ソシャゲじゃないよねだがそれがいいだとか、RPGやSRPGといったジャンルを越えてドットを愛した者たちへ突き刺さるドット表現の魅力だとか。14年には一般版も展開したことで、R-18はやらないというゲーマー層に届いたとか。それはもう色々と。
◆若い世代にとってのアイギス◆
正確なデータを持っている立場ではないので主観による推察になってしまうが、「千年戦争アイギス」のユーザー層は中年が多いと考えている。それはここまでで語ったかつて愛したゲームたちと同じような感覚で遊べることではまった層が多いからだろう。だが、それはそれとして、私が観測した範囲内だけでも10代や20代前半で「千年戦争アイギス」をプレイしてはまりました! というユーザーも一定数いる。彼ら彼女らにとっては、80年代や90年代のファミコンSRPGやPC-18ゲームの思い出補正はない。
その層にとっては、「千年戦争アイギス」は家庭用ゲーム機でもソシャゲでもあまり体験した記憶がない新感覚のゲームとして面白いからはまったという者が多いのではないだろうか。かつての思い出を呼び起こすあの頃の楽しさを再びというハマり方は確かに強いが、昔遊んだものと同じものを出されても意外と楽しめないのが人間だ。思い出補正でハマった中年層でも、気がつけば「千年戦争アイギス」が持つ、王道SRPGとも一般的タワーディフェンスとも、最先端のFPSやオープンワールド系とも、テンプレ型ソシャゲとも異なる唯一性の高さのあるゲーム性の虜になっていた。そういう話でもあるのだろう。それぐらい基礎的なゲーム性が高く、シンプルにゲームとして面白い。
◆千年戦争アイギスからはじまる系譜◆
これもソースのない推察話になってしまうが、2023年現在、『タワーディフェンスジャンルを愛好していて千年戦争アイギスもプレイしはじめた』数よりも、『千年戦争アイギスを実質的な始祖として普及・拡散したアイギス型タワーディフェンスではじめてタワーディフェンスを遊んだ』数の方が多いのではないだろうか。そう感じている。
「千年戦争アイギス」よりも後発のタワーディフェンスゲームがどこまでその影響を受けて作られているかは正直わからない。だが、実際に開発陣が参考にしたかどうかというよりも、『千年戦争アイギスはファミコンSRPGやPC-R18ゲームの多数をリスペクトしていると感じる、系譜としてつながっている後継者なのだろう』と表現するのと同じ意味で、『千年戦争アイギスを実質的な始祖とする新・タワーディフェンスとでも呼ぶべきジャンル・系譜が生まれてきている』と感じている。それはゲーム史に刻まれるべき、とても偉大な実績であると、私はそう思う。このゲームには実際、それだけの価値があるとも。
ソシャゲという性質上、終わりというその日はいつか必ずやってくる。20周年や30周年を現役ソシャゲとして迎えるのかどうかは誰にもわからない。だが、この系譜が定着し、多くの名作が生み出されていけば、RPGにとっての「ドラゴンクエスト」や、SRPG史における「ファイアーエムブレム」、エロゲー史における「ランス」「ドラゴンナイト」などと同じ意味で、あるいは従来のRPGやSRPGと似ていながら異なる世界を生み出した「サクラ大戦」や、SRPGというジャンルを革命した「戦場のヴァルキュリア」などと同じ意味で、タワーディフェンスにおける「千年戦争アイギス」という評価が、永遠に色あせない伝説として、ゲーム史に刻まれることもあるのではないだろうか。
◆SRPGの未来◆
SRPGの後継者というテーマで進めた以上、家庭用ゲーム機における事例も軽く触れておこう。それは正確にはSRPGではないのかもしれないが、系譜につらなる後継者として進化した姿でもあるのではないかと思えるゲームは登場してきている。公式にはドラマチックアドベンチャーというジャンルである「十三機兵防衛圏」はそういった作品の1つだろう。「サクラ大戦」や「高機動幻想ガンパレード・マーチ」なども彷彿とさせるアドベンチャー要素とシミュレーションバトル要素が組み合わさった、他にないこのゲームだけの楽しさがあると評価される名作であり、ファミコンRPGおよびSRPGの精神的後継者たる系譜という意味合いにおいて、個人的には「千年戦争アイギス」と似たところがあると感じている。また王道路線でも2024年にファンタジー系完全新作SRPGを発売することを発表しているなど、未来は十分に明るそうだ。
家庭用ゲーム機とソシャゲはしばしば対立関係にあるように表現されることがある。ゲーム史をみていけば、一理ある部分もあるし、全くの理不尽な主張もある。私個人としては、「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」「ファイアーエムブレム」「シャイニングフォース」などを語るように、あるいは「ランス」や「ドラゴンナイト」を語るように、そして最近の家庭用ゲーム名作や完全新作や同業他社ソシャゲを語るように「千年戦争アイギス」という傑作を語り継いでいきたいと考えている。
10周年に祝福と、感謝を。
その先に広がる新たなる1000年に期待を。
千年戦争アイギス
https://aigis1000.jp/
文・平々八十二
@82Aigis82
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