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最高の話【アイカツ!の映画を観た話】

今から最高の話をします。
今までの人生で一番最高の映画だったかもしれない・・・。


まずこれを聴きながら読め!!!


とにかく書きたいことが多すぎるので支離滅裂になってしまうかもしれないけど、今の気持ちを素直に覚えているうちに全て書きたい。
あとセリフとか引用してるけどもちろん厳密には覚えてないよ。

ネタバレを多量に含むのでアイカツ!シリーズを見ていない人はとにかくアイカツ!を見て、それから映画を観てから読んでほしい。
全人類見て。
人類じゃない動物にも刺さると思う。



まず、僕のアイカツ!への解釈が少し間違えていたというか、浅かったということに気付かされた。

というかこの感想noteさえ浅すぎる可能性もあるので、みんなが感じたアイカツ!への解釈を教えてほしい。



卒業



今回のアイカツ!のテーマは「卒業」だった。
悲しいことに、どんな作品も中高生が主人公の場合が多いので、長く続けば卒業という壁に当たってしまう。

アイカツシリーズを見ている全員が、卒業してほしくない。終わってほしくない。できることならこのままが時が止まって、永遠に僕らにアイカツ!を見せてほしい。そう思っていた。もちろん僕もその一人だった。

でも終わりなんだ。受け止めるしかない。
時間は止まってくれないし、卒業も待ってくれない。
僕らは前に進むしかないんだ。


あおいちゃんは頭がいいから、卒業半年前に、今までの自分を振り返って、そしてこれからの自分をしっかり考えていた。
映画の序盤なのに、あおいちゃんはしっかり前を見据えていたんだ。
なんてすごい子なんだ・・・。

その後蘭ちゃんは、新しいことにチャレンジすると言い、進むべき方向を決めた。
もちろんいちごちゃんも。

前を見ていないのは僕だけだったんだ。
僕も前を向いて作品と向き合おう。


そしたらなんと、僕は大きな間違いをしているということに気づいてしまった・・・。



星宮世代が教えてくれたこと


初代アイカツ!が大切にしているテーマ。
僕が主題だと思っていたテーマ。それは
「輝きの道」「SHINING LINE*」
神崎美月が星宮いちごに魅せ、そして星宮いちごが大空あかりに示した輝きの道。その輝きのバトンを繋いでいき、アイドルは続いていく。アイドルだけではない。もっと大きな、大事なものは人から人へと受け渡され、この営みが続いていくというテーマだった。

これはあの神漫画「キングダム」に出てくる秦の王、嬴政もその経験をしている。
紫夏という女性が嬴政を命がけで助ける話。
その女性も昔は誰かに命を助けられて現在があると語った。そうやって人は繋がっていくと教えられ、その結果紫夏は死に、政は助かり王になる。
人の心の根源は光だと主張する政の根幹となった事件だった。

脱線したけど、アイカツ!も全く同じ話。
受け取ったものを別の誰かに渡す。その誰かはまた別の誰かへ。
そうやって人は、つながっていく。
僕がキングダムで、そしてアイカツ!で学んだことだ。



これがアイカツ!のテーマだと

僕は思っていた!!!

多分間違ってはいないんだと思うけど、僕は浅かった。
「バトンを渡していくことが大事なんだ」
で終わる話ではなかった!



今回は星宮世代の卒業がテーマなんだ!!!

もしかしたらあかりちゃん世代にバトンタッチして、最終回を迎えた初代アイカツ!はそれがテーマだったかもしれない。
でも今回はちがった!



星宮世代が主役なんだ!

ということはどういうことかというと、
あれほど壮大な輝きのバトンというテーマさえ、それはサブ的な要素でしかなく、星宮いちご、霧矢あおい、紫吹蘭が主人公なんだということが大事だった!
その3人のSTARWAYなんだ!

卒業前に3人は決めます。
これからどうやって生きていこう。スターライト学園という大きな支えがなくなって、これからどう自立していけばいいんだと。

目指すべき方向に迷って苦悩する人もいたでしょう。
僕もそうでした。あなたもそうだったでしょう。
でも、3人は意外にもすぐに道を決めます。
なぜなら3人は自分を信じているから!

これまで歩んできた輝きの道が、自分を信じさせてくれるから!
なんとあおいちゃんは海外に行ってしまう。
10年以上一緒にいた親友が、海外に行ってしまって数年も会えない。いちごちゃんは言います。「あおいがいなくなっちゃったら、朝も起きられなくて遅刻するし、忘れ物もしちゃうよ」と。
しかし次の日の朝には、あおいちゃんより早く起きて仕事に行きます。
もうあおいちゃんのサポートはいらないんです。
泣きました。


あおいちゃんが海外に行って、これから数年、3人で会えないと分かった時。
なんて言ったかわかる???




「今度会う時が楽しみだね」


そんなこと言えるか?
僕は自分の事を超絶ポジティブ人間だと思っていたけど、そんな僕すらスキップで軽く飛び越えるくらいポジティブだ。なぜならいちごちゃんは、今にも未来にも悲観していないから。
輝きの未来が待っていると信じているからだ。


そう、輝きの道がずっと続いているから。


輝きの道がずっと続いていると信じていられるのは、これまでずっと、積み重ねてきたから。

この「積み重ね」が今回一番大事なテーマだった。
これが一番大事なんだと教えてくれる映画だった。


積み重ねてきたもの


唐突に哲学の話をします。

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』という本がある。
もちろんアホな僕は読んだことないけど、概要は知っている。哲学本というものは小難しくスッパリ断定する言い方が多いんだけど、このアドラーという人曰く「未来を夢見て生きていくことはやめろ!なぜなら未来に希望を抱くということは現在に絶望しているからだ!」と言っている。
この本の説を力説されたとき、僕はほほぉ~~~~んとなってとっても納得した。もちろん明言はこれだけじゃないんだけど今は割愛だ!
でも、映画ではそんな哲学者に本当の答えを出していた。いや、アドラー以外のすべての「幸福論」を語る哲学者とは違う真実を教えてくれた。
輝いている、頑張っている現在を、この道を歩いて行けば必ず輝いた未来が待っているという、現在にも未来にも希望を持っている話だった。

そして、輝いた未来をみんなで実現させるためには、毎日積み重ねる以外にないんだ!という、毎日走ったりレッスンしたり、日々懸命に努力するいちごちゃんや、他のアイドルたちがずっと体現していたことだった。

数百話にわたって、数シリーズにわたって、「大事だよ!」とは直接言われてはいないけど、全主人公、全キャラに共通するのは、「積み重ねていること」だった。

アイカツは一貫して、日々積み重ねていけば、輝いた未来が待っているし、その先には同じように輝いた仲間たちがいる。
そして、その道を見て後輩たちや、他の人に影響を与え、輝きの道は多くの人を照らす道標となる。

だから彼女らは迷わなかったし、これからも迷うことなく進むことができる。


カレンダーガールの歌詞にはなんてことない毎日が大事なんだと教えてくれている。
最初からそう言ってたんだ。
最初からずっと言ってきたことになんで僕は気づけなかったんだろう。
イマイチピンとこないよ~><ってなってた。

大人になった今ならわかる。
なんてことない毎日がかけがえのないもので、日々の積み重ねが大事なんだって。

涙が止まらなかった。
希望に満ちたこの子たちに対し、失礼にも「羨ましい」とか「なんてすばらしい子たちなんだ」とか、「見習おう!」とか・・・
とにかく色んな感情が爆発してきた。

短い映画だったけど、内容はどんな哲学書よりも重く、なのにわかりやすい。刺さりやすい話だった。


アイカツ!を見たからといってこれからの生き方全てが変わるわけじゃないし、これからも浅ましい人生を送っていくのは間違いないんだけど、こんなに心に深く突き刺さって、感情を揺さぶられた作品は初めてだった。

いちごちゃんたちは良い所ばっかりだった。
それを一つでも真似できたらいいな。
そして受け取ったものを少しでも渡せる人間になりたい。
そのためには日々積み重ねて生きていく。

そう思わせてくれるほど、良い映画だった。
スタッフロールに出てた人、全員に感謝します。なんなら作品に関わった人たちに関わった人たちにも感謝を。

間違いなく人生で一番良い映画だった。ありがとうアイカツシリーズ。



特典もらえたよ あかりちゃん

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