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四字熟語279
「異口同音」は、「いくどうおん」と読みます。
この四字熟語は、「異なる口が同じ音を出す」という字面の通り、多くの人が口を揃えて同じ意見を言うことを意味します。
つまり、
みんなが一致団結して同じことを言ったり、考えたりする状況を表します。
この熟語を題材にした物語を考えてみましょう。
かつて、小さな村には、村人たちが何かと意見が分かれがちな問題がありました。
その問題とは、村の中央にある古い井戸に関するものでした。
井戸は年代物で、使うには少々手間がかかり、安全性にも問題があるという声が上がっていました。
ある日、村の会議が開かれ、井戸の問題について話し合うことになりました。
会議の始まりでは、意見はバラバラでした。中には、井戸を修理して使い続けるべきだという意見もあれば、新しいものに建て替えるべきだという意見もありました。
しかし、長老が話し始めた時、状況は一変しました。
長老は、井戸がこの村にとっての歴史であり、文化であると力説しました。
そして、その価値を次世代に伝えるためにも、修理をして大切に使い続けるべきだと述べました。
長老の話には、説得力がありました。そして、その日が終わる頃には、村人たちは「異口同音」になり、井戸を修理して保存することに全員が賛成しました。
その後、村人たちは力を合わせて井戸の修理を行い、古い井戸は新たな命を吹き込まれました。
この物語は、「異口同音」という状況が、いかに一つの目標に向かって人々を結束させる力を持っているかを示しています。
時には異なる意見が出ることもありますが、共通の理解と目標があれば、人々は一つになることができるのです。