バングラデシュ生活 3か月の振り返りタイム!
こんにちは
バングラデシュの地方NGOで外国人一人で奮闘しているどぅーです。
はやいもので着任してから3か月が経過して、ここでの生活が「日常」に変化しつつあります。日常になると厄介なのが、日々をなんとなーく過ごしてしまうことが増えてしまうこと。それを防ぐためにもこの節目にしっかりと振り返りをして、次の3か月に備えていきますよ!
1か月目:やる気とタイミングの葛藤
3月12日にバングラデシュに到着、そして14日に現在滞在しているNGOでの生活をスタートさせた。最初の1か月は一言でいうと、やる気が有り余ってる時期だった。
何をしても自分にとって新しいことで、誰に会っても初めましてで、何を見ても学びに溢れていた。念願のバングラデシュの地方での生活。やっとの思いでたどり着いたということもあり、楽しさが爆発していた。
一方で、この時期は断食の時期だった。イスラム教を信仰する方が9割以上のこの地域では、もちろん断食シーズンは本調子ではなかった。オフィスは14時で閉まり、食事を食べるのは何だか申し訳なさを感じ、皆さんの体力を思うと、何かしてほしいときにお願いするのがちょっと後ろめたさが襲ってきて…。
自分のあふれ出てくるやる気と、それを消化しきれない断食というタイミング。どこにもぶつけられなくてモヤモヤしてたっけな。それも良い思い出って思ったりする。
仕事面でいうと、団体の全体把握に注力した時期だった。このNGOは様々な事業やプログラムを展開していて、形態が結構複雑。それに加え、説明はすべてベンガル語なので、どうしても情報を聞き落してしまうことがある。だから、百聞は一見に如かずだ―!と思って、とにかく一次情報確保に努めた。
フィールドで何かするという情報を聞きつけたら同行させてもらったり、ボタンを作っているところが近くにあると知ってスタッフに連れて行ってもらったり、作り手さんと良い関係性を築いていくために毎日工房内をお散歩してお喋りして回ったりした。仕事で貢献するというよりはまずは「ゲストではなく仲間です」ということを行動を持って示していくことが何よりも大切だと思って過ごしていた。
ちょうど1か月が経とうとした頃、謎の高熱に襲われた。発熱が40度を超え、点滴が必要なくらいだった。1か月目の「楽しい!何でもやりたい!」という気持ちに身体が追い付いていなかったらしい。やりたいことで溢れているから、時間が足りなくてついつい夜更かしをしてしまい、疲れているにも関わらず睡眠時間が十分に確保できていなかったことも要因。
2か月目:慣れてきて、焦って、自分が嫌いになって
体調不良からの復活と共に幕開けした2か月目では、現地に溶け込む過程での葛藤を沢山感じた。
仕事の中で新しいプロジェクトの立ち上げメンバーになった。毎日のように現地スタッフと議論をして、これまでの自分の仕事のやり方がなかなか通用しないこと、また、ベンガル語を使うと出てきやすい「わがまま」な自分の存在に気が付き、自分自身を好きになれずに苦しんだ。
例えば、ミーティングでは参加者が何か言いたいと思ったタイミングで発言する。だから、声が大きい人が発言権を持つ。これは普段の会話でも同じような感じなので、バングラデシュ人のスタイルなのかなと思う。しかし、ミーティングでもこのスタイルだと、ファシリテーションが出来なくなる。目の前で繰り広げられるカオス状況が制御不能になる感覚と、自分の力不足(スキル面も言語面も)にイライラが募る。
また、このNGOが自分の「居場所」として認識できるようになった時期だったからこそ、反抗する自分が時々出てきて、そんな自分が嫌だった。
言語が変わると自分の性格が変わる(この話は別途noteにします)。私の場合は、英語だとシャイになり、ベンガル語だとわがままになる。もちろん、日本語を話しているときの自分が一番好き。
「生活への慣れ」と「ベンガル語」という2つの要素が重なって、自分のわがままさが表に出てくるようになった。自分の意見を押し通したり、感情的になったりして、周りの人にちょっと迷惑をかけたりもした。初期の頃は特にコントロールすることが難しく、「こんなにわがままなのは本来の私じゃない!」と不甲斐なさでとても落ち込んだ。
村の人がおうちに招待してくれても、あまり乗る気になれなくて断ってしまったり、振り返るのが億劫でインスタの毎日投稿は滞りぎみになったり、そんな変化が起きていたのもこの時期。
外部者ではなく、現地の一員に。少しでも早く現地に溶け込みたいし、認めてもらいたいと思ったからこそ、バングラデシュスタイルに追いつけ切れないことや、言語が原因で本来の自分を出しきれないことが悔しかった。
まだまだ今の自分は「日本の」自分なんだと。もう少し辛抱が必要だと。
3か月目:客観的に。
3か月目に入ると、もう少し客観視して物事を捉えられるようになった。
視点を外に置くことで、今の自分自身を愛せるようになったし(バランスが取れるようになった)、まだまだ練習が必要だぞ!と自身を鼓舞するように思考できるようになった。
俯瞰できるようになったおかげで仕事にも変化が。これまでは使命感?みたいなものをもとに、自分が何とか動かさないと!と変に強がって活動していた。でも、そういうことじゃないって気が付いたんだよね。
自分が動くということは、周りのスタッフを巻き込むことになる。完全に一人でできることなんてない。
となると、この「巻き込まれスタッフ」が被害を感じるようであればなんとも不健康。一緒にやりたいよね!その仕事楽しそうだよね!って感じてもらうためにはどうしたら良いのかを考えるようになった。
つまりはモチベーションの創出。どうしたら、快くその仕事を一緒に取り組んでくれるだろう?自分がやりたいと思うことに賛同してくれるだろう?って常に頭を働かすようになった。
そうしたら必然的に、スタッフとのコミュニケーション量が増えた。私は現地スタッフの皆さんが望んでいること、考えていること、困っていることを知る。そして現地スタッフの皆さんは「わたし」という人間についてもっと知ってくれる。
コミュニケーション量が増加すると、すごく生きやすくなった。
2か月目に感じていたイライラがだんだんと少なくなっているのを実感した。
次の3か月に向けて
そんなこんなであっという間の3か月。とはいえ、この期間には日本から友人が遥々訪ねてくださったり、ダッカの大学で講演会を実施したり、年をひとつ重ねたりといろんな出来事があった。
次の3か月の目標は「村人になること」。
今まではあくまでNGOの一員になれるように奮闘する毎日だった。でも、ここに来たのは、村について知りたいと思ったから。だから、NGOという枠を飛び越えて、村人として生きていけるようになりたい。
そのためには、もっとベンガル語が出来るようになる必要があるし、村の方々のおうちに沢山行って、村人と一緒に過ごす時間を増やさないといけないと思う。仕事でも、現地の方々と共に何かを作り上げる経験をもっと積む必要がある。
上っ面ではなくて、もっとディープな世界へ。
これまで以上に、さらに、加速していきますよー!