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転先生

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自分自身が大変やった時の事とか新採で病んだ友達の事とか思って、すっごくださくて自分っぽいもの書きたくて一番最初に書きたい思ったものです!笑
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#文学

転先生 第5話

転先生 第5話

陽光に顔を刺され目が覚めた。

微かな偏頭痛を伴う気怠い朝。土曜日だと言うのに七時前きっちりに起きてしまう体。
大学時代、どれくらい寝坊するかがステータスだと思っていた頃が懐かしい。ここ数ヶ月で十分に社会人として毒されてしまったと思う。
重い布団を足で捲り、顔にかかる煩わしさを遮断しようと窓辺に向かう。
すると、向かう途中、光の線上に置かれた自由帳が目に入った。

(そういえば、こんな事書いていた

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転先生 第4話

転先生 第4話

 自転車を漕ぐ足は家から最寄りのコンビニに向かう。何だか眠れない気がした僕は酒を買いに行く。すると、コンビニすぐ横の店明かりが目に入った。懐かしいな。先生になりたての頃、よく足を運んでいた文具店である。
 気づけば店に吸い寄せられる様にガラス戸に手をかけていた。店の中には懐かしい教具が並ぶ。昔はこれを見るだけで何故か心が踊っていた。しかし、今の僕にはただの古臭いガラクタに感じてしまう。漫ろに歩く僕

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