野菜ジュースは野菜不足を解消できる?管理栄養士がメリット・デメリットを解説
スーパーやコンビニで目にする「1日分の野菜」や「野菜1日これ一本」と書かれた野菜ジュース。不足しがちな野菜も、なんとなくそれを飲んでおけば野菜を摂取したことになりそうですよね。でも本当にそれだけでいいのでしょうか?ここでは、野菜ジュースの良し悪しについて解説します。
ジュースにすることで、〇〇〇が失われる!?
野菜ジュースの魅力といえば、手軽に摂取できること。忙しくサラダの準備ができない朝や勤務先での食事といった際にも簡単に取り入れられるところがいいポイントです。
厚生労働省では、栄養・食生活の目標項目のひとつに野菜の摂取量が設定されており、「1日350g以上」が推奨されています。しかし、食物繊維を丸ごとジュースにするスムージーとは異なり、野菜ジュースは食物繊維が少ないことが特徴です。生野菜をそのまま食べると食物繊維は10g以上摂れるとされていますが、ジュースの場合はその1/5の2g程度。また、製造工程で加熱されることによりビタミンCも失われてしまうんです。
リコピンとβ−カロテンは吸収アップ
ここまでデメリットをお話ししてきましたが、加熱しても減少しにくい栄養素はたくさんあります。例えば、トマトに含まれるリコピンや人参に含まれるβ‐カロテンは生野菜として摂取するよりも、加熱して加工することで吸収率が上がります。そのため、リコピンやβ−カロテンを摂取する際には、野菜ジュースから摂取した方が効率が良いのです。
普段の野菜不足を野菜ジュースだけで補おうとするのは正直難しいといえます。「野菜ジュースを飲んでおけばOK!」というわけではなく、ジュースにすることで栄養価がアップする野菜もあれば、反対に失われる野菜もあるということです。野菜はできるだけそのまま摂取することを心がけ、野菜ジュースは“補助食品”や“ジュース型のサプリメント”と捉えるようにしましょう!
知らぬ間に糖分の摂り過ぎに・・・?
市販の野菜ジュースには、野菜のみでほとんど手を加えていない甘さのないものもあれば、ジュースのように甘いものもあります。多くの野菜ジュースは、野菜特有の青臭さを消すためにリンゴや柑橘系の果物を配合し飲みやすく製造されています。
果物に含まれる糖分「果糖」は、肝臓で代謝されインスリンの分泌をほとんど必要としないため血糖値を上げません。そのことにより「太りにくい」と考えられがちですが、中性脂肪に変換されやすい性質も合わせもちます。過剰に摂取した場合には、脂肪として蓄積され肥満やメタボの原因に繋がる可能性も。普段から水分補給のように日常的に飲んでいる方や、このことを知らなかったという方は、成分表示を確認して飲む量や回数を調整していると良いと思います。
野菜ジュースは、通常のジュースより健康的かつ野菜の代わりになると思っていた方も多いと思いますが、便利な一方でデメリットもある商品です。大切なのはやはりバランス。生野菜と野菜ジュースをバランスよく摂取し上手に活用しましょう。
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