さつまいも博2024
さつまいも博の「食べ比べ審査員」をやった。「審査員」なんて名前がついているがお金を払ってチケットを買って"審査させていただく"審査員だ。
しかし私という人間は単純なもので「審査員」なんてそこそこ画数が多い文字で自分を定義づけられようものなら途端に自分が偉い人物かのような気持ちになってしまう。
さつまいも博に行く時も
「審査員」
として恥ずかしくない格好をせねばと意気込み「IMO」と描かれたトレーナーを買った。もちろんカラーは紫と黄色でさつまいもを意識し、会場に入る時は謙虚で腰の低い雰囲気を崩さないように気をつけながら、しかし"芋への妥協は許さないですよ"という強い意志を目に光として宿すことを意識して歩いた。
会場ではトレーを渡され、二十五種のカップに入った芋を一つづつ乗せてゆく。
いや、乗せておいてくれよ
と思った。
早く焼き芋を食べたくてついつい大きい個体を選んでトレーに乗せてしまう。入場の際の心意気はどこへやらただの焼き芋だ〜いすき!腹ぺこ人間という原始的欲求を含む欲望丸出しの行動をしてしまう。
これが芋の力である。
人は芋の前では心まで裸にされてしまう。
自分で選んだ色艶形の様々な芋をトレーに乗せほくほくと満たされた気分で席に座る。一口、芋を口に含めば「審査員」としての私がスタートする。
食べ始めるまでの葛藤はさておき、元々用意していたルーズリーフに
●「ほくほく」「やわらか」「ねっとり」「超ねっとり」
●「紅はるか」「シルクスイート」「安納芋」「それ以外」
●「甘い」「栗っぽい」「スイーツ系」「さっぱり」
●「香り」「焼き芋の香り」
ざっくりこんな感じで分けてみた。
さつまいもの品種は色とか味で意外と分かるということが自分でもびっくりした。各店舗その芋の良さを最大限に引き出して焼いている証拠だと思う。すごい。
ただ、私は「ほくほく系」の芋が好きなため一択だった。自分で焼き芋を作るのでなんとなく分かるが「ほくほく系」はバサバサにならないよう火加減や時間の調整がものすごく難しい。更には時間が経ってしまった後の味の変化も大きい気がする。
でも
もう少し他のお店の「ほくほく系」も食べてみたかった…
やらなんやら40分はあっという間だった。というより足りなかった。25種類、一時間あっても足りないと思う。楽しかった。
夏のさつまいも博も楽しみです。