難しいことを考えるからといって生き方まで難しくなるとはいえない

「難しいことを考えると頭が痛くなる」「ややこしいことを考えるのは嫌」という話はよくあるが、実際は頭も痛くなることはないし面倒くさくもない。
また、難しいことを考えるからといって生き方が難しくなるということはない。
難しいことをしっかりと考えることができれば、これまでのややこしい問題は容易に解くことが出来て解決策もすぐに見つかるようになる。
それはこれまでしっかりと考えることなく惰性に流されながら生きていた生き方を変えたからに他ならない。

考えるという分野はまだほぼ手つかずで伸びしろはまだまだあり、記憶力を競う試験勉強と違って答えを見出す努力に価値がある。そうすることで変化する環境に適応する力が身につくのである。それは進化生物学でいわれる「進化」や「適応」に近い状況だともいえる。
賢いとか強いとかは関係なくどう適応するかが問われているのだ。

人間社会では「考える」という機能を使うことで環境に適応しようとする。
学校生活では試験での点数を上げることが適応だといえなくもないが、人間社会ではそればかりでは通用しない。
何かの問題や苦悩を抱えている人は、これまでよりも少し難しいレベルにまで考えを及ぼしてみることをおすすめする。
乗り越えなくてはならない壁は、いつでも誰にでもあるからだ。
難しいことを先送りし、どうでもいい簡単なことばかりを前倒ししていることが生き方を難しくしている。これは人間の心理傾向であり私の心理傾向である。

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