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なぜ私は『Pokémon LEGENDS アルセウス』を最大限楽しめたのか
2022年1月28日に発売されたニンテンドースイッチ専用ソフト『Pokémon LEGENDS アルセウス』。これまでのポケモンのゲームとは打って変わって、実際にリアルタイム戦闘で主人公がポケモンと対等に渡り合いながら、事件を解決していくという内容だった。
私はこれを一週間夢中になってやり続けた。出来としては申し分ないものだった。DLCなどがあればぜひ追加して欲しいと思っている。
このゲームの世界では「ポケモンは怖いもの」という認識がはびこっている。自分たちとは違う未知の生物が攻撃してくるのは、たしかに恐怖の対象になるだろう。この感覚が私はとても新鮮であったと同時に、懐かしい感覚を思い出させた。
あれは小学校に入ったばかりの頃だっただろか。初めてゲームボーイを買ってもらった私は、当時大人気だった「ポケットモンスター緑」も買い与えてもらっていた。初めて起動した時、自宅からでることができなかったはずだ。友達に教えてもらって、無事冒険のたびに出ることができた。
ポケモンというゲームは草むらに入るとモンスターが飛び出してくる。それが危ないから、草むらに入るのはポケモンを従えていないとだめなのだ。そこで主人公はオーキド博士からポケモンを一匹もらい、それを従えて冒険に向かう。そう、はじめからポケモンは怖いものだったのだ。実際に相対するよりは、遭遇するのを避けたほうが良い相手なのだ。それをわざわざ草むらの中に入ってポケモンを戦わせる。そっちの方がナンセンスではないだろうか。
確か私は草むらを避けられる限り避け、ポケモンと出会っても逃げるを繰り返していた。おかげでボスにあたるジムリーダーとの戦いでは毎回苦戦を強いられていた。それでも野生のポケモンと出会うのは怖かったのだ。だが、そんな人は意外と少なくないのかも知れない。
今回のポケモンでは別に戦わなくてもいい。忍び足でやり過ごすのもよし、よそ見している好きに通り過ぎるもよし、捕まえるもよし。まさに、私が夢見ていたようなポケモンだった。スイッチの中には、小学生の私が求めていたポケモンの世界があった。自然の中にいるポケモンを観察したり、捕まえたりという夢の世界だった。
正直今回のポケモンに関して、あまり良くない意見も聞く。ストーリーが良くないだの、グラフィックが悪いだの、操作感が悪いだの色々あるだろう。そうだとしても、今回の作品はまさに小学生の私が求めていたものだった。それは紛れもない事実であり、私が最大限楽しめたのもそれが理由だろう。
この方向性は間違っていない、と私の中の小学生が大声で叫んでいるのが届きますように。