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投票行って(外食するんだ)! 選挙に行くことは政治参加への第一歩

こんにちは。PAF MALLのエシカル男子、【14期】エシカル・コンシェルジュ講座受講生のカワムラです。

第8回講義「愛する街を幸せにする政治参加と民主主義」。講師:岸本聡子さん(東京都杉並区長 / 公共政策研究者)。

57万人のいのちと暮らしを支える、杉並区初の女性区長である岸本さんが就任したのは2022年。学生時代から環境運動に関心を抱き、海外での活動も経て帰国した岸本さんの区長選挙は、新しい区政を求める無党派層を動かしたといわれています。

一人で駅前に立ち、街宣を繰り返した岸本さんの信条は、住民自治の実現=対話の区政。草の根運動とも思える、一種パフォーマンスとも感じるその言動は、徐々に区民の心に響き、区長選を制する結果となりました。

「自分が住む地域を知ろう、地域への関わろうというアクションをしたことはありますか」

冒頭、受講生へ投げかけられた質問でした。

区政は区長、議員による議会が主体となって行われるものと考える人も多いのではないでしょうか。でも、暮らしを支える環境や制度、税金など公的資金は社会的共通資本であり、みんなのものなのですと語る岸本さん。

さとこビジョン
「対話から始まる みんなの杉並」構想

【7つの基本姿勢】

▪️気候変動は全人類が直面するいのちの危機という認識のもと、未来世代のために最優先の課題として取り組みます。
▪️杉並区の「憲法」とでもいうべき、「杉並区自治基本条例」に則って行政を進めます。
▪️隠しごとのない、透明な区政を実現します。区長に公用車はいりません。
▪️区立施設と区の職員は、「コスト」ではなく、杉並の「財産」です。
▪️当事者の声、しっかり対話、綿密な調査から政策をつくります。
▪️ジェンダー平等を促進し、高齢者が一人で生きられるまちづくり、女性や少数者が安心して暮らせる杉並新時代をつくります。
▪️個性豊かで活気ある地域経済、人と人のつながりで防災に強い地域社会をつくります。

住民が真ん中、豊かな環境、多様性あふれる「杉並新時代」を目指す岸本さんの政策。それに共感した人が、また新たな共感を呼びます。

岸本さんの区政は、その後の区議会選挙で、エンパワーメントの連鎖をつくり始めました。投票率は43.66%(前回より4.19ポイントup)となり、48議席中のうち新人が15人(31%)、女性が24人(50%)という、日本でまだ4つしかない、議員の半分が女性という「パリテ議会」が誕生したのです。

投票率4.19ポイントupというのは、約20,000人の投票が増えたということ。それだけの人が投票に行ったことで、議会の勢力図が変わったのです。

やはり、政治参加の第一歩は、選挙に行くこと。投票という権利を行使して、意思表示をしていくことなのです。

就任から2年 岸本さんの区政報告チラシはこちら

https://uploads.strikinglycdn.com/files/0fcddcc1-4947-4040-9c20-09860dae5905/satoko-big-chirashi2-0713.pdf


今回の講義は、一つの区政を例とした、日本における民主主義についての考察と理解していますが、岸本さんの政策で、個人的に関心を抱いたことをひとつご紹介します。それが「グリーンインフラ」という治水事業

以前、僕が杉並区で住宅を探したときに、区内を流れる神田川、善福寺川の氾濫という水害を心配したことがありました。杉並区の魅力は、自然が豊かで落ち着いた環境であること。しかしながら、大雨の際には、下水も流れこんで川が溢れてしまうというリスクもあります。

区民の声もあり、長年かけて下流に貯水池を作ったりしていますが、護岸工事などコンクリートで固めるグレーインフラだけでない、グリーンインフラを実践しているのです。

グリーンインフラとは、土などコンクリート以外の土壌に水を染みこませて、大量の水が一気に流れ込むことを防ぐ流域治水。その面を増やしていこう、みんなでつくっていこうという参加型の仕組みにより、住宅の庭だけでなく、学校、公園、公共施設、公営住宅と、その輪を広げているのです。

実践しているのは区民であり地域コミュニティですが、区として、行政として、地方公共団体として推進、支援することで、成果を可視化し、データ化し、専門機関との技術的な連携も行なっています

環境教育や地域コミュティ形成などが期待できる、自然環境を生かした新時代のインフラ政策。それを区民参加型で、みんなでつくっていこうという考え方にとても共感しました。

最後に、このnoteを読んでくれている皆さんにも問いたいと思います。

「自分が住む地域を知ろう、地域への関わろうというアクションをしてみませんか」

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