読書感想文(29)井上堅二『バカとテストと召喚獣5』
はじめに
このシリーズは3.5巻があるので、5巻は6巻目になります。全18巻なので3分の1読み終わったことになります。今日は11日なのでやっぱり今月中には読み終わるんじゃないかと思います。ただ残り12巻分の感想を全て7月中に投稿してしまうとバランスが悪いので、多分書き溜めて置き、折を見て投稿しようと思います。
感想
5巻は学園ものあるある第3位、お泊まり会です。まあお泊まりは一回だけで、期末テストの勉強会がメインです。これによって主人公以外の暮らしが垣間見えるため、なかなか面白いです。友人の家に行くということで「あ、あのネタがくるのか……」と思っていたのですが、なんと来ませんでした。記憶違いだったようです。もしかしたら.5巻だったかもしれません。結構好きなネタなのでいつ出てくるか楽しみにしています。
さて、お泊まりといえばやっぱり夜の恋バナではないでしょうか。まず女子部屋の様子が描かれますが、やはり恋バナが始まります。しかし続きはどうなるのか……というところで男子部屋の様子に切り替わります。男子部屋の様子は
「坂本雄二から始まるっ」(雄二のコール)
「「「イェーッ!」」」(僕と秀吉とムッツリーニの合いの手)
「古今東西っ」
「「「イェーッ!」」」
というわけで全くそんな気配はありません。まあこの四人で恋バナなんて成り立つわけもないのですが。この作品では男女が対照的に描かれていますが、実際は男子もそれなりに恋バナをするもんなんじゃないかなぁと思います。ただ一部にはそういう話に興味が無い人がいて、その時々のメンツによって恋バナをするかどうか自然と決まっているような気がします。私が今でもよく会う中高の友人達のグループはほとんどの人が恋愛に興味が薄いようですが、一人だけそれなりに興味を持っている人がいます。その友人もわざわざ恋バナをしようとしたりしないのですが、時々バラバラで会話している時には私に恋バナをしてくれます。まあ大体途中で他の人たちが話に入ってきてモラルが著しく低下するのですが。同性ばかりが集まるとモラルが低下するのは男女共通でしょうか。まあその辺りの事情に踏み込むのはお互いに禁制なのかなぁと思います。
さて、今回もバカな話が中心ですが、良い話もあります。5巻では主人公の姉が初登場しますが、海外の大学を出ている社会人でとても優秀な人です。ただし残念ながら常識が著しく欠如しています。その最もたるものとして料理が挙げられます。例えば「ウニとタワシを見分けられるようになりました!」というレベルです。姉は主人公の成績の悪さについて「結果を出さなければ意味が無い」と厳しく言います。しかし自分に対しても厳しく、下手ながらも料理の練習を陰で続けます。下手ながらも諦めずに努力するのは素敵だなと思います。世の中、一見努力が賛美されているようで、実は努力の評価は結果を以てなされることが多いように感じます。例えば「勉強は努力が直接反映されるから」といって評価の対象にされることがよくあります。しかし結局これは結果で評価しているのだと思います。かといって結果を軽視するわけにもいかないので、難しいなぁと思います(すみません、端折っているので何のことやらさっぱりかと思いますが、いつかnoteに書きたいネタです)。何が書きたかったのかなーと思って少し見返してみると、下手でも向上心を失わない姉と、下手なことに文句を言わずに見守る弟の関係が素敵だなと思ったのだと思います。何をどうやって評価したり認めたりするかは人それぞれなのかもしれませんが、優しい世界になったらいいなぁと思います。
おわりに
感想を書きながら、そういえば最近お泊まり会ってやってないなぁと思いました。中高の頃はよくやっていたのです。中1の頃から毎年夏休みと春休みに「勉強会」と称してお泊まり会をしていました。勿論勉強なんてしませんでしたけど笑。そんな感じでちょっと懐かしい気持ちになりながら感想を終わります。
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