チョコの味。
施設内で
虐待がある
誰もが言う
なのに
「証拠がない」
それだけで
人手不足もあって
放置され続ける
防犯カメラ
映らない
脱衣所や
トイレ洗面台
蹴ったり
ぶったりする
みんな
その人とは
一緒に行きたくない
障害があり
わかってても
助けを求めること
できない子
声を上げても
まともに
受けてもらえない
「妄想だ」
などと云われ
話をうやむやにされる
ボクは
ご本人の前で
大きく訴えた
「このひと
虐待するから
一緒に行かないよ」
「このひと
他の子達にも
蹴ったり
殴ったりしてる」
「このひと
警察に通報したい」
なのに
誰もが話すり替える
その人に
静かに見つめられる
ボクも見つめ返す
冒険者おじいちゃま
来たので
一部始終話す
おじいちゃまは云う
「いいかい?
あと少ししたら
また来るけど
その時まで
我慢できるかな?
警察に相談してくるよ」
「ん。待ってるよ」
継母の虐待で
生死を彷徨う経験が
ボクに
危険を知らせてくる
「おじいちゃま
でもできるだけ
早く戻って欲しい」
それぞれ
シャワーの
時間だったり
着替えの時間だ
ボクも同じように
身体を
キレイにしてもらい
車イスを
交換してもらったりする
「サッパリしたわね」
脱衣所で新しい車イスの
乗り換えのため
洗面に手をついて待つ
洗いざらしの髪を
座ってから
乾かそうと話してた
ガタガタ
背後の扉
開いたので
車イスを持ってきて
下さったのだと
振り向く
虐待おばさんだ!
咄嗟に息をのむ
瞬時に衝撃が走った
ひざ下を引かれ
顎を洗面台に強打
殺される!
そう感じた
洗面台の
水道栓を開ける音
頭を洗面に
押し付けられる
恐怖でしかない
介護士さん達の
お風呂場掃除
チェック用紙に
ぶら下がってた
鉛筆を握り
力の限り
大声をあげて
虐待おばさんを
突刺そうと
何度も手をあげて暴れる
ぎゃあ!
おばさんのどこかに
刺さった
悲鳴があがり
他の職員の人達
たくさん
駆けつけた
すると
「パコちゃんが
転んで水面に
顔をつけて
もがいてたから
助けようとして
パコちゃんも近くの
鉛筆引っ張ってて
それが刺さっちゃったの
痛いわ」
口早に
適当なこというので
ボクは違う!
と抗議したくて
呼吸困難になる
この虐待おばさん
ボクが虐待行為での
トラウマで
パニック起こすことも
想定してたのだ
悔しさで
涙が噴き出て
言葉が尚更つまる
「ち!!!があああ!う!」
多くのひとが
「パコちゃん落ち着いて」
「いいのよ、
転んだわけは
後で聞くからね」
言葉が飛び合う
「救急車呼ぶからね
少し待ってて」
多くの人
バタバタと
準備や電話に
追われる
ボクは安定しない
呼吸のまま
再び虐待おばさんと
二人きり
静かにニンマリ
嗤うおばさん
「ただですむとおもうな」
そう云った
動けない
ボクに寄り添い
濡れたタオルを
頭から被せられる
苦しい
何度もタオルの上から
殴りつけられ
苦しく痛くて
声をあげても
どこにも届かず
記憶が遠のく中
亡き母の
日記思い出す
人を殺しては
いけません
だから
自ら死んでも
いけません
決して自らの命を
諦めてはいけません
「パコ!!!」
冒険者おじいちゃまの声
ドン!
ぎゃあ!!
おじいちゃまが
気づき
虐待おばさんを
はねのけ
ボクの頭から
タオルを外した
「だれか!救急車!
警察!たすけてくれ!!」
遠のく意識
あぁ
おじいちゃま
相変わらず声でかい
病院で目覚めると
保護者らがいた
「虐待に縁があるなんて
笑えないわよ」
「生きててよかったわ」
別に気にしてない
そぶりの
おばあちゃまや
叔母さまたち
みんな着の身着のまま
裸足や靴下のまま
履物もはかず
駆けつけてくれてた
気づけば
冒険者おじいちゃま
いない
おじいちゃまは
警察へ届を出しに
そして施設は
他へ移動することに
おばあちゃまのひとりが
「まあ面倒くさい
うちに戻るかい?」
みな頭をあげた
「やだね!
だれが戻るもんか!
ボクは反省もしないし
謝らないんだからね!」
冒険者おじいちゃまが
ちょうど駆けつけ
「パコちゃん!なんてことを!
チャンスだよ」
「チャンスとか関係ない
ボクは間違ってない
ボクは嫌なんだ!」
おばあちゃまは
眼鏡を指で押し戻しながら
「はあん。そうかい。
んじゃあ
しっかり反省できるまで
地獄めぐりしておいで
もう次は無い
助けに来ないからね
いいわね?」
「ぱこちゃん!」
叔母さまも叔父さまも
他のおばあちゃまや
おじいちゃまたちも
呆れかえってた
それでもボクは
学ぶことがあると
考えてる
ボクがダメ人間でも
これは意味がある
虐待やイジワルにばかり
巡り合うのは
運命や宿命だとしても
それを乗り越えて
みせることに
意味がある
こんなにダメなボクが
多くの人々のまえで
精神的に生まれ
変わるからこそ
ボクの命に
価値を見出せるんだ
苦労というなら
買ってでようじゃないか
ボクは負けない
ボクの間違いは
何だと云うんだ
まだまだ
知らないことだらけ
学べることは
ありがたい
ノーベル平和賞受賞者の
インド生まれの
サティヤルティさんは
マハトマガンジーの流れをくむ
非暴力主義による人権活動家
2014年にマララさんと共に
ノーベル平和賞受賞している
「児童労働の撲滅運動」
1億6千万人の子供達の
自由と健康と教育を取り戻すために
未来を奪われた子供の数すら
知らない国も多い
強制労働の場で
人身売買に遭い
売春宿で働かされそうになる
女児をその父親と共に助けたことを
きっかけに
大学で教鞭をとっていた職を離れ
子供達を救うことに尽力してきた
そういう機関が無かったから
自身でたちあげ仲間が増えていった
10歳から16歳の子供らが
強制労働させられる工場では
カカオ栽培をしていた
「チョコレートは好きか?」
の問いに
子供らは口々に
「チョコレートって何?」
「チョコレート?見たこと無いよ」
巨大なチョコレート産業は
何十億ドルもの
利益を生んでいる
しかし
未来を奪われた
子供達がそこにいます
自身を犠牲にして
働いてるのに
栽培してる物の
味さえ知らない
ラグマークといって
(グッドウィーブ認証)
子供達を
強制労働させていない証があり
そいう商品を購入するように
活動している
多くの子供達が奴隷のように
強制的に働かされ
カーペットを作る
そして人身売買
女児は売春などに
向かわされる
これが未来に残したい
未来の子供達にのこす
世界の在り方でしょうか?
人類の進歩だとか
誇らしげに
AIが!ITが!と叫ぶだけでは
世界は良くならない
満ち溢れた悪から
世界を守ってゆく大人になりたい
今朝
冒険者おじいちゃまから
届いた朝学の内容なのだが
もっと深く学びたいと
感じた
2000年には
学校に通えない子供の数が
3億7600万人いた
2015年には
2億6300万人に減った
これはサティヤルティさんの努力が
実り始めた結果だ
こんなに素晴らしい人間がいる
ボクはいったい何やってんだ
友達に噛みついて
謝れないでいる
本当にアホだ
大好きな
芥川龍之介先生がみたら
鼻で笑うに違いない
敬愛する大尊敬の
谷口潤一郎センセはボクを
軽蔑するんだろうな
恥ずかしい人間だ
よくよく反省し
自分で生きてみよう
「お手伝い」ではなく
「自分でやる」ことを
増やすにはちょうどいい体験だ
施設という公共の場での
共同生活すらできなければ
ボクはいったい何ができるんだ
自身を見つめ直そう
★上記名刺記事が自己紹介です★フォロー返しません★フォロー気軽に自由に外してください★コメント返信遅いです★コメント削除する場合あります★スマホもパソコンも保護者らに時間制限で借りるのでフォローしても読み切れません
みなさま
いつもありがとうございます
コメントもありがたく
読ませていただいています
DMもありがとうございます
しばらく
自分を見つめ直し
できることからはじめたいと
考えています
いつもありがとうございます
それではまたあした
ありがとう
読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました