沈黙を聴く。

うごいてる。

世界が変わり始めてる

異常気象
温暖化

天変地異
地震、津波、台風
洪水、竜巻、豪雨
猛暑

災害はひとを
孤独へと分離する


流行り病は
感染症
次から次へ感染症

そして原因不明

密接なひととの
かかわりを疎遠にする

介護施設にいた
お年寄りはみんな
家族に会えなくなった

病院に
入院中のひとも
家族と会えなくなった

終末期における
家族との分断は
当事者の方々に
大きく影響する

それが
どういうことなのか
どれだけの
精神被害なのか

修学旅行も
スポーツの大会も
お祭りもイベントも
卒業式も

３年間過ごすはずの
学校行事は消えた

失われた時間は
子供には大きい

無くなった
成人式

入社式

結婚式

どれだけの人が
生きることへの
困難に直面しただろう

文字にしたら数行
「みな」同じように
くくられる

違う
各家庭に
事情があった
劇がある
ドラマがある

各家庭に
苦難が襲った

個人を
ひとりひとりに
困難が降り注ぐ

感染症は
人々を分離し続け

希望を見失い
悲しみを増幅させ

多くの不満が
不信をうみ
不安にさせる

手を握る
手をとる
手を当てる

なでる
ほぐす
つつみこむ

ひとの
手の温もり

手作り
手作業
何もかも
除菌除菌除菌

悪魔は
一瞬ですべて
奪い去る

人々の
暮らし育み

人と人の
繋がり

さりげない
挨拶
自宅前
鉢植えに
水をまくひと

公園に
散歩に出るひと
ジョギングで
足早に追い抜く人

マスクで
ひとの表情は
見えない
わからない
声も聞こえない

声をかけ
表情をみて
対話し
笑いあい
ひとは「蜜」に
関わり合う

ひとまとめに
ニュースは
多くの人の苦しみを
イツにしてしまう
人の数だけ
苦しみは違う

理解し合い
分かり合うまで
ひとは関わり合う

交流の中に
信頼が生まれる

それぞれの苦しみを
全部は理解できない

しかし
表情や声色
話す言葉
無言沈黙と云う
心の音

それらすべては
かけがえのない
ひとりのひとの
キモチ

声無き声

もう大丈夫
涙を堪え押し殺し
沈黙する

応えが無くても
何度もくりかえす
「もうだいじょうぶ」

キミの隣から
離れない

その苦しみを
ボクは眺めることしか
できないのか？

ともに苦しもう
いっしょに
進もう

言葉にならない
言葉にできない
声にならない想い
その悲しみ
その苦しみ
沈黙のキミ

その沈黙も聴こう

心の振動は感じる
手の届く
すぐとなりで
キミの声を聴く

共に苦しみ
乗り越えよう

気の利いた
返答はできそうもない

胸がつまってしまうから

すぐとなりにいる
もう泣かなくていい

この時を共有し
この場でキミと過ごし

共に苦しみを
乗り越えよう

悪魔はひとを
分裂させる

災害も病気も戦争も
多くの人の
親密な関係を破壊する

のどかな暮らしを
奪われる



ひとりにしない
ボクはキミの
すぐとなりにいる

もう何もいわなくていい
ただボクは
キミのとなりにいる