![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154222701/rectangle_large_type_2_0001d11ad9e62434adbede7afaef922d.png?width=1200)
TC療法全クール終了。2024夏を惜しむ散策。
冒頭は『治療ルームの卒業を告げる』患者のベルを、鳴らしている自分(カラン、カラン♫、写真ぶれてますね)。最後はスタッフの皆さんが総出で、私を見送ってくれました。
とはいえ、未だに抗がん剤の副作用が抜けきっておらず、用心しながら体力回復を兼ねて、家の周りを散策しています。全クール終えたという、心からの開放感を味わうのは、もう少し先です。
なにせ違和感の強いCVポートが、左胸部にインプラントされたまま(CT検査後、抜去予定まで)は改造人間みたい。
ド派手に全身じん麻疹を起こしてからヒフが弱く、ちょっとの刺激で新たなじん麻疹が出来ては消え、それは以前の私とは程遠い。
厚手のソックスを2重にしないと立位もできず、手のひらも同様、まだ手袋を2重にする生活です。
日焼けによるシミと乾燥状態の悪化を恐れて、散歩の歩数を稼げる草原でなく、あえて木陰の道を行く。消極的な理由ではあるけれど……。
しかし、一般的に言って、森林浴は良いことですね。
2時間の森林浴でNK細胞の活性化が期待できて、1ヶ月後までその効果が継続しているそうですよ。
現実問題、今の私は30分が限界。でも草原の反対側は、森林と山なんです。毎日歩いて木々のパワーを分けてもらい、早く元通りになりたいです。
お肌のターンオーバーは1ヶ月くらいかな?
抗がん剤に翻弄されたヒフは、もう少しかかるかもしれません。
TC療法、副作用まとめ
散策に出る前に、サクッとまとめていきます。
1クール目は浮腫みにビックリ。
2クール目はそれに慣れた。
3クール目は全身じん麻疹。
4クール目は予防的にアレルギー止め内服でやり過ごす。
たった3ヶ月で終わる乳がん術後化学療法なので、心肝腎、重要臓器に支障なく、またCVポートのおかげで腕の血管にも影響なく済みました。
その他。参考までに。
・口腔内トラブル
口内炎は全クール通してなかった。
白血球製剤(グラン注)のおかげと思う。
ただ毎回舌が腫れて、1週間舌苔がつく。
・味覚・嗅覚障害
1クール目だけあった。その後なし。
口腔の清潔と室温に冷ました食事で味蕾を保護。
匂いはアルコールっぽいのが苦手だったくらい。
・脱毛
生え際に残る頭髪に帽子を被って過ごす。
眉毛、まつ毛、鼻毛はほぼ残存。
・食欲
投薬直後の1週間、毎食前の制吐剤内服で完食。
最終的に体重の増減なし。
・下痢
投薬日の晩だけ下痢になる。便秘なし。
・手足症候群
手の爪が軽く変色。変形や指先の痛みなし。
足のしびれが時おり。すぐに治まった。
浮腫みは毎回一時的。
・鼻汁、涙液
ときどきあったが、止まらないことはなし。
・発熱
投薬後3日目から10日間、午後になると微熱。
全身じん麻疹の3日間、37.6℃。これが最高値。
・蓄積したもの
ステロイド内服休薬中も高血糖ぎみで推移。
糖尿病の既往はないが、食事に気を遣っている。
筋肉痛、疲労感などの蓄積は軽度。
走ると息切れあり。
と、まあ副作用は、全身じん麻疹以外、わりと軽め。微熱のときは、子どもたちが家事を代わってくれた。
救急外来を受診したのは2回。
1回目、急激な浮腫みで息苦しくて。
2回目、全身じん麻疹で。
副作用の間、私を見守ってくれていた家族に感謝。
そして、全身じん麻疹をじっと耐えた自分も褒めてあげようと……。
化学療法は、3ヶ月ぶんの人生の寄り道でしたが精一杯、再発リスクを下げつつ、自分のもてる根性、活力の閾値を上げた。これは他では得難い経験だったと思います。
さあ、出かけよう。
家の周りの散策は坂を下った先の、小さな木戸からスタートです。木戸までの急な下り坂は、冬は凍結してツルツル。家を河川の氾濫に巻き込まれないよう、高台に造ったせいなんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1726006813-ArSTu1n2iQXdZGyPfapB058K.jpg?width=1200)
その下の紫色はオレガノの花。蜜蜂が盛んに降り立ちます。
![](https://assets.st-note.com/img/1726007678-7hAUdtGvlp23E0qVOw1BgmfR.jpg?width=1200)
2,3cmの硬いトゲはとんでもなくシャープ。しかし、これを避けて頑張って実を収穫して、美味しい自家製ワインを作った年もあります。うちのヤギたちは自身の腹でワインを作る気なのか、フェンスに前脚をかけてくるので、重さで下のフェンスが写真ではお見せできない状態です。
![](https://assets.st-note.com/img/1726263157-tUfvnIyTFhBaw9jmKLNdcPCY.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1726266743-sobcGqXMFu21BWKNptTkxPim.jpg?width=1200)
↑この記事のどこかに生まれたばかりのロビーくんも写っています。
↑自分の記事はふだん宣伝しませんが、終点のシンボルツリーとその先の風景写真になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1726267948-XLPmjl3e82bv6zquWKhcE0UB.jpg?width=1200)
直訳すると赤枝ハナミズキですが、日本のよりも小ぶりな花で、夏につく白い実を先住民は食用にしたそうです。
ドッグウッドの由来は昔、枝を煮込んだ汁で犬のヒフ病を
治したからだそうですが、人間の咳止めにもなるらしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1726268688-WNf1eT6sAjMS0EGdiOKXnkZr.jpg?width=1200)
園芸種と同じく、爽やかな酸味と渋味が特徴です。
英語発音で言えば、タルトでなく「タート(酸っぱい)チェリー」。ジュースに加工もできるけど、
これはその場の生を味わうのが一番。家の近くまで熊が食べに来て、私と「こんにちは」したら怖いので、何日かに分けて食べきります。
※ ちなみに英語でお菓子のタルトはパイと言って、タルトと言っても通じません。
![](https://assets.st-note.com/img/1726270340-8bZq5GW36eCuyRlowLTKBXDv.jpg?width=1200)
直訳で「指ぬきベリー」。果実が薄ピンクから赤くなると、
![](https://assets.st-note.com/img/1726270620-EYHXdVxmop6l8TIyCa4WgQDN.jpg?width=1200)
イチゴの甘さに、ほろ苦さを混ぜたような、焼きイチゴ味?
野生なのに、ほろっとジューシー、絶品です。
![](https://assets.st-note.com/img/1726431863-IV6wGvNshe2irSyP5ULm4quf.png?width=1200)
萩の仲間らしく楕円形の葉っぱが特徴です。
![](https://assets.st-note.com/img/1726271670-0MpBz9htNT8VjvkO1iLunG3F.png?width=1200)
多食するとお腹を壊します。小さな子どもはマシュマロ
みたいとつい食べてしまうそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1726272070-9z8qMej1OFZCHki0mJXnvcWf.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1726272673-72foKtTALcR5qMZNw8HlS4Qi.jpg?width=1200)
ハーブです。若葉のころは草餅に練り込み、花が咲くと、乾燥させてお茶にします。女性のためのお茶といわれ、昔から鼻血止めやキズ薬としても利用されてきました。
風でコットンウッドの落ち葉が舞います。もうすぐ秋です。
次回は林道の中ほどから、白樺とキノコの山に分け入ります。お楽しみに。
迷い鳩、ポッポのこと。
![](https://assets.st-note.com/img/1726275141-U2Xo8FDyLcYdxzgqfj67nrt3.jpg?width=1200)
鼻のうがハートでかわいいですね。カメラ目線もラブリー。
ただ、昼間はエサをおねだりして干し草小屋にいるのですが、夕方になるといつも、南東の方角へ向かって飛んで行って朝まで帰ってこない。
まずはポッポに付いている、手がかりの足輪。
二桁の数字の足輪が、何故か逆さまに付いていて、
反対側の足には無地の足輪。連絡先もない。
不思議に思って迷い鳩のことを調べた長女で、
判ったことは、鳩の行く末には悲しい結末がかなりあったそうです。
オーナーの所へ帰れた鳩だけに連絡先を付ける。
脱落鳩はそのまま野生か街の野良鳩になるらしい。
決められた時間内に帰って来れなかった鳩は、肉用や狩猟のターゲットになる運命。
半分野良のポッポは、これから厳冬、どうするつもりなんでしょうか?
長女は「うちの子にする」と言っていますが……。
うちはエサ場で、たぶん一番近い街の、似たような境遇の仲間とともに、ねぐらで夜を過ごしているような気がします。繁殖の時期になったら、うちへは来なくなるんでしょうか?
うちと往復するだけでも、毎回タカやトンビに襲われるリスクもあって……。
今後の展開はいかに?
ずっと忘れたくない、この夏。
春から治療続きで夏を楽しむ間もなく、季節は過ぎようとしています。
「将来、他のジャーニー(旅は旅でも、がん治療の過程を言っています)があっても、あなたはこの治療は終えたのよ。おめでとう!」
冒頭の卒業時、最初ベルを鳴らすか迷っていた私に、ナースが言いました。
再発したくない。だけど、『その時はその時』なんだ……。
![](https://assets.st-note.com/img/1726349733-J5xlr4NnZo3g6G0RmFPhTDHK.jpg?width=1200)
針葉樹の常緑にも心和むけれど、力強く夏日に照らされ輝くような広葉樹の緑も大好きです。
この夏の写真たちを、『その時』を頑張る源として、急ぎこの胸に納めることができました。
最後までお付き合い、ありがとうございます。
#迷い鳩
#ハーブ
#野草
#サワーチェリー
#TC療法の副作用
#森林浴
#夏の思い出