人もきのこも日光浴
舞茸、エリンギ、椎茸、ぶなしめじ、エノキ、平茸、マッシュルーム…
きのこを好きな順に並べるとこのようになる。
一年中、大きな価格の変動もなく、主婦にとってありがたい存在。
天ぷらにしたり、スープに入れたり、マリネやサラダ、炊き込みご飯
きのこ料理をあげ始めたらキリがない。
そんな万能食材と言っても過言ではないきのこ。それをこの頃は、「ちょこっと干し」してから料理することにしている。今日はそのことについて、書いてみることにした。
スーパーできのこを手にすると大抵パッキングされていたり、ビニールに入っている。そのままにしているとあっという間に傷んでしまう。それを外して丸裸にし、ザルとか網とかに移したあと、日光の当たる窓辺に置いて2〜3時間置いておく。
これだけできのこに含まれているエルゴステロールという物質がプロビタミンD2になり、調理する工程で熱が加わりビタミンD2に変換されるというのだ。
なんやかんや難しいことを言っている私は、栄養学の知識はほとんどない。でも、よく聴くラジオでビタミンDには骨吸収を促進して骨粗鬆症の予防に効果的だし、認知機能低下の予防にも関わっていると話していた。
つまり、きのこは食べる2〜3時間前に日光浴させてから調理するといいという話。
実際干したものを食べてみると、水分が蒸発したからなのか、コリコリ食感が増したし、旨みもUPした気がした。調べてみると、旨みの変化には、きのこに含まれる酵素が関係しているみたい。
そしてこの、旨みも栄養素も増し増しになったきのこを使って、卵・乳製品フリーのリゾットを作ってみた。好きな食べ物を聞かれたとき、即座に「お米」と答えてしまうようになって早何年が経つだろう。3食毎日主食がお米でも一向に構わない。だから、お米を使った料理に幅が出ることも、地道に書き残しているレシピノートが豊かに育っていくことはとても嬉しい。
そして、2週間かき混ぜ続けた自家製調味料の玉ねぎ麹が完成した嬉しいタイミングだったから、今回のリゾットの味の決め手を担ってもらおうと思う。
材料 2人前
・玉ねぎ 1/4個
・オリーブオイル 適量
・米 120g
・にんにく 1片
・白ワイン 50ml
・エリンギ
・しめじ
・舞茸 各100g
・乾燥椎茸 中2個
・乾燥椎茸のもどし汁 150ml
・玉ねぎ麹 大さじ2
・塩胡椒 適量
・乾燥パセリ 適量
手順
下準備 ・きのこを2〜3時間程度、窓辺や日当たりのいい場所に置いてお
く
・乾燥椎茸を水につけておく
・椎茸の戻し汁を濾しておく
玉ねぎを微塵切りにし、オリーブオイルとともにフライパンに入れ火にかける。
手順1に洗っていない生米と白ワインを投入し、弱火で煮詰めアルコールを飛ばす。適宜お湯を足しながら、お米の芯がなくなるまで炊く。
玉ねぎ麹(バターやブイヨンも可)で味付けする
日光に当てて下準備していたきのこ類を適当な大きさにちぎり、別のフライパンに、にんにくともに入れ炒める。
手順3のフライパンに手順4で炒めたきのこと椎茸の戻し汁を加え、2〜3分煮詰める。
塩胡椒で味付け。お好みでパセリ、チーズをかけても美味しい。
最後に、雪が完全に解けて夏の姿へと移り変わりつつある、私の自慢の町を残す。
あと4ヶ月もしたら、移住して1年が経つ。経ってしまう。
ここに来る前の私が思い浮かべていた、「北海道での暮らし、田舎で暮らすこと」に、少しでも近づけているだろうか。土地が見つからないこと、焦る気持ちも大きいけれど、焦っていても仕方ない。仕方ないけれど。
いつか、YouTubeの視聴者さんが教えてくれた「物事がうまく進まない時は、今はそのタイミングじゃないということ」と言う言葉を胸にしつつ、それでも私は自分にできることを探し続けたい。
そうして出来上がったヴィラの扉を開けて、お客様をお迎えできる日を夢見て。