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作って、食べて、元気を出すのだ
にんじん、無いな。大根とネギはある。帰り道、頭の中で冷蔵庫の中身を思い浮かべる。
さつまいもはある。よし。帰りに肉買って、ゴボウも買って、作るぞ。わたしは帰宅して豚汁を作る。作って食って元気出す。
最近、なんだかパッとしない日が続いた。何があったわけでもないけど、なんとなく元気がでない。noteの記事を書こうと思っても、ため息の塊みたいな文章しか出てこなくて、いやーなモヤモヤが溜まる一方。
わたしの帰宅も遅かったし、たまたま夫が不在でお夕飯がいらない週だった。
疲れた顔でお惣菜を買って、誰もいない部屋でYouTubeを見ながら、10分くらいでご飯を済ませる日が何日か連続していた。
別にそれで何も困ってなかったんだけど、「もしかして」とふいに思った。
ちゃんとしたもの食ってないから、元気でないんじゃないの。
そうかもしれない。昔、なんかで、気持ちが落ち込むときは、自分を丁寧に扱うことが大事だよ、みたいなつぶやきを見かけたのを思い出した。
そん時は、ふーん、としか思わなかったけど、もしかして、そういうことなんじゃないのかな。
ちょっとめんどくさいけど、自分のために、ちゃんとご飯作って食べた方がいい気がする。
昼ご飯を食べて、明るいうちから夕飯を作ることにした。ゴボウを適当な大きさに切る。大根もにんじんも切る。大根、なんかスポンジみたいになってるけど。まあ食えるからいいや。
ごま油をしいて、ゴボウを炒める。土みたいなにおいがする。チューブのニンニクと生姜を、にゅるっと入れる。肉と野菜を放り込み、ガシガシと炒める。
あとはお出汁と水を入れて煮るだけ。
料理好きな人からみたら、呆れるくらい雑な作り方だけど、味は多分うまいはず。
ご飯茶碗にお米をよそって、お椀に熱々の豚汁をたっぷり入れる。よっしゃ食べるぞ。
ちゃんとしたご飯食べるの、久しぶり。
さつまいもがホクホク。心配していた大根もいい感じ。野菜とお肉の脂がたまらん。これはご飯がすすみますわ。豚汁とご飯をおかわりし、デザートにちょっといいチョコレートをつまんで、夕飯終了。
出来立ての暖かいご飯がよかったのか、料理を作るために手を動かしたのがよかったのか知らないけど、ちょっとだけ元気がでてきた。
やっぱり、めんどうでも、たまにはちゃんと作った方がいいかもしれないな。