LUMIX G100とゆく│仲間と信州とL.モノクローム
Panasonic様よりLUMIX G100をお借りし、早2か月が経ちました。今回の「LUMIX G100とゆく」は、撮影仲間との信州旅を綴っています。
この記事は、旅でご一緒させていただいた神谷さんと共同テーマでお送りいたします。
彼女は、同じLUMIX機材提供クリエイターとして、LUMIX GH5MK2を使用されています。同じ旅を、異なるLUMIX、異なるフォトスタイルで撮影しました。
ぜひ神谷さんの記事と併せてお読みいただければ、幸いです。
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その日、目的地に向かう車内はざわついていた。
車を走らせるほど、温度計に表示された外気温が1度ずつ下がっていくのだ。太陽が昇ってきた。朝日に染まる空の淡さ、そして美しさ。それなのに。
静岡県民たちは、静かにざわついていた。
「あっちってさ、どれくらい寒いんだろうね」
「うーん、想像できない。防寒具はたくさん持ってきたけど」
2021年12月。わたしは、りょんりょんさんと信州へ向かっていた。今日は4人で撮影旅。信州在住の葉月 希緑さん、岐阜在住の神谷さん、そして静岡組はりょんりょんさんとわたしが集まった。葉月さんのアテンドによる信州旅、楽しみで仕方がない。
わたしは、下がりゆく外気温を横目に、助手席からパシャパシャと写真を撮っていた。
LUMIX G100のフォトスタイルをL.モノクロームにした。G100にはモノクローム・L.モノクローム・L.モノクロームDがあり、3種類のモノクロ撮影が楽しめる。さらに、フィルター効果や粒状など自分好みにカスタマイズでき、色々試してみると面白い。
今日はG100×L.モノクロームでいこう。
何が撮れるかわくわくする。
集合前、八ヶ岳PAに寄った。寒さ耐性の低い我々は「せーの」で外に出た。と同時に、声にならない声も出た。
寒い!これは静岡でいう一年で一番寒い日の朝だろう。キリリと冷えた空気がぶわっと押し寄せてきた。
ニット帽を深めにかぶって歩くと、次第に寒さに慣れてくる。澄んだ先に見える山々は、普段わたしが目にすることのない景色で、信州への期待が高まっていく。
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待ち合わせの駐車場につく。「あれ、神谷さんの車かな?葉月さんの車かな?」と言っていると、それらしき人影が見えた。ちなみにわたしは、神谷さんと葉月さんとは初対面である。緊張。とにかく、挨拶は大きい声で。
「あ、おはようございます!はじめまして!今日はよろしくお願いします!」
葉月さんは落ち着いた雰囲気の青年で、神谷さんは目がくりくりしていてたいへん可愛らしい方だった。「みほさ~ん!会いたかった~!」と神谷さん。わたしもずっと会いたかったよ!
4人が揃い、葉月さんの運転とご案内でわたしたちの信州旅が始まった。
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最初の目的地は、霧ヶ峰。
車内トークを楽しみ、着いた先に見えた景色にわたしは感嘆した。寒さには慣れつつあった。「この寒さも気持ちいいですね!」とわたしが言うと、「寒いものは寒いですよ」と葉月さんは笑った。
目の前に広がる日本アルプス。八ヶ岳連峰。そして、遠くに見えるのは富士山。わたしたち、あの山の向こうから来たのだ。雄大な景色がわたしの心までを広くしてくれるようだった。
それぞれが、それぞれのカメラでシャッターを切る。
人数とカメラの台数が合わない、なんてことは当たり前で、皆好きなカメラで好きなように撮っていた。お互いにカメラを向け、お互いのカメラを交換し、カメラ話に花を咲かせる。カメラが、写真が、大好きだ。同じ仲間がここにいる、それだけで楽しいものだ。
L.モノクロームは、パリッとしていて風景写真と相性が良いように感じた。風景をモノクロで撮る機会はなかなかないため、新鮮な試みだった。
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霧ヶ峰を後にしたわたしたちは、ランチへ向かった。案内していただいたのは、洋食レストラン「かぶと」。葉月さんおすすめのお店である。名物料理はボリューミーな鉄板ナポリタン。
わたしは食べるのに夢中だったため、その詳細はぜひ神谷さんの記事を読んでいただきたい。
鉄板ナポリタンでお腹を満たしたあとに欲しくなるのはデザート。道中「つくりたて生アイスの店 Het's」に立ち寄った。こちらは、その名の通りつくりたてのアイスが食べられる。その口どけはやわらかく、やさしいものだった。メニューは全30種類以上の中から6種類、その日に合わせて選ばれているそうだ。
寒い日に食べるアイスは、言葉にできない幸せがある。神谷さんがおいしそうに食べる姿が可愛く印象的だった。
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信州旅も終盤。次の目的地に向かう。
車内は、昼下がりのあたたかさに包まれていた。初対面の緊張はすでに解け、仕事の話をしたり、信州の話も聞いた。信州、1日では到底周りきれない。行ってみたいところがたくさんある。
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最後の目的地、奈良井宿に到着した。奈良井宿は長野県塩尻市にある中山道の宿場町で、今でも当時の街並みが保存されている。
奈良井宿に着いたとき、光が綺麗な時間帯だった。
モノクロームで感じる光、そこにあるのは明度だけ。
撮影者は、いいなと思った瞬間にシャッターを切る。その世界は有彩色だ。有彩色の世界は色相と彩度がゼロになり、無彩色となる。そのゼロになった空間を、鑑賞者の感性が埋めていく。
モノクロ写真には、奥深さとゆとりがある。そして、カラー写真が当たり前の時代に生きているからこそ、そう感じるのかもしれないとも思った。カラーで撮れるのに、モノクロで撮りたいとき、そこに潜む心を覗いてみると面白いかもしれない。
奈良井宿でも、皆好きなように撮影し、集合写真も撮った。旅の思い出だ。
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街灯りが光る。夕刻だ。
「お茶でもしましょうか」との声に、わたしたちは「喫茶たなかや」でお茶をした。五平餅が有名である。さすがに日が沈むと寒く、店内のぬくもりは優しかった。
話に花が咲くほど、帰るのが名残惜しくなる。時計の針が進む速さに驚き、後ろ髪を引かれる思いで、店を後にした。外に出ると空は紫色で、ぽつりぽつりとついた街灯りが、奈良井宿に夜の訪れを知らせていた。
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別れ際は名残惜しさが極まり、何度も感謝の言葉を伝えた。「また信州にきます」と「今度は静岡や岐阜で」を繰り返した。「また会おうね」そう言ってもらえるありがたさを胸に、わたしたちは静岡へ帰った。
りょんりょんさんとこんな話をした。「好きなように撮っていいと気がついたのは、カメラを始めて何年も経ってからのことだ」と。確かに、わたしもそうだった。
良い写真とは何か。カメラを始めたとき、これでもかというほど調べた。結局、調べてわかるものではなく、撮れば撮るほどにわからなくなっていった。
今だって、正解はわからない。ただ、好きなように撮っていい。そう思えるようになった。それは大きな進歩かもしれない。
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今回の旅でLUMIX G100とともにL.モノクロームを楽しむことが出来た。神谷さんはLUMIX GH5MK2のL.クラシックネオで撮影しているため、ぜひそちらもご覧いただきたい。
それでは、良い写真生活を。
※本noteの作例は、全て以下の機材を使用して、撮影しました。
■Camera:LUMIX G 100
■Lens:LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
↓共同テーマ:神谷さんから見た信州旅
↓Special Thanks:お世話なった皆様
●葉月 希緑さん:@ki6_hazuki
●神谷さん:@kmyyyyy_07
●りょんりょんさん:@ryonryon_tnok
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