【読書ノート】「世界でいちばんやさしい教養の教科書」 Chapter 1 歴史
はじめまして(^^)
【東大院生と音楽学生の読書ノート】第1回目のnoteです。
このnoteは,情報系を学んでいる東大院生まっちと、ピアノを弾きながら音楽を学んでいる音楽学生ぷーの読書録です。
音楽ばかりやってきて教養に自信のないぷーが,まっちに教えてもらいながら色々な本を読んで教養を身につけようと思い立ち,その中でアウトプットの実践練習,読書のモチベーションアップの一環としてこのnoteを書いていきます。
ここで紹介する本をまだ読んでいない方にも,すでに読んだ方にも,楽しんで頂けたらうれしいです。
今回読んだ本
今回は「世界でいちばんやさしい教養の教科書」(児玉克順著, 学研プラス, 2019)を読みました。
この本は9つのChapterに分かれており,今回は「Chapter1 歴史」について音楽学生ぷーが読んだ感想を東大院生まっちと共有したものを会話形式でお届けします。
(画像の出典は上記Amazonサイト)
歴史ってむずい
ぷー(音楽学生)「私,高校のとき世界史を少し習ったんだけど,すごく苦手だったんだよね」
まっち(東大院生)「歴史は得意な人と苦手な人で,きっぱり分かれるイメージがあるね」
ぷー「私はカタカナが苦手だから,外国人の名前が全然覚えられなかった。それに,歴史は覚える量が多くて,流れが全然つかめなかった💦」
まっち「歴史は,マクロ的に見た流れや因果関係みたいなものが大事だと思うんだけど,学校で習う歴史って細かい年代や名前を覚えさせられたりして,ミクロ的な視点での勉強に奔走させられがちだよね。流れが分かれば単純にストーリーとして歴史を楽しめるのにね」
この本での歴史の印象
まっち「この本を読んでみてどうだった?」
ぷー「この本だと,歴史のイメージが変わったよ。世界の歴史が,中世以前,近世,近代,現代の4つに分けておおまかに説明されていて,私でも歴史の流れがなんとなく理解できたよ」
まっち「歴史の流れがつかめたんだね」
ぷー「うん。そして今までの『世界史』とか『日本史』の枠を超えて,世界と日本の歴史に共通するエッセンスのようなものを学べたよ。」
まっち「それはいいね。今までそういう本はあまりなかったと思う。そういう本を読んだ上で高校の歴史の教科書とかを見直すと,楽しめるようになっているかもしれないね」
本の内容について
重要部分の簡単な要約
歴史を,人間の「正しさ」の基準の変遷によって捉える
- 中世以前は(地域の)宗教的思想に基づいた正しさ
- 近代は「科学性」や「合理性」が正しさの基準となった(=近代合理主義)
- 現代では,近代で生まれた正しさの基準を追求した結果,負の側面が現れた。そして絶対的な正しさの基準が揺らぎ始めた(=ポストモダン状況)
ポストモダン状況:「近代的な思想を脱する」という意味で,「正しさ」の基準が多様化された状況
- ポストモダン状況によって価値観が多様化したが,実際には自分で「正しさ」を決めて生きることは難しかった(アイデンティティ-クライシス)ため,人々はかつての正しさ(宗教,または科学性,合理性)に依存
アイデンティティ-クライシス:アイデンティティとは,「自分らしさ」をしっかり持ち,そうあり続けること。クライシスは「危機」という意味。アイデンティティ-クライシスとは,あるべき自分が分からなくなり,「自分らしさ」を見失ってしまうこと。
ぷーの感じたこと
ぷー「私は,他人と違う道を歩むことに抵抗があったんだよね。これは私がこれまで受けてきた教育,親の考え方,社会のリアクションによるものなんだと気付いた」
まっち「今でも,近代合理主義に依存している人が周りに多くいるということが分かるし,そんな人々から生まれた次の世代もそれを引きずってしまうことになるのかもね。そうすると,私たちは近代合理主義の負の側面を忘れないようにしないといけないんだなあ」
ぷー「近代は今生きている時代と遙か遠いものであるように思ってしまうけれど,実は,現代を生きている私たちにも引き継がれているんだね」
執筆:ぷー,まっち
編集:まっち
次回は「世界でいちばんやさしい教養の教科書」Chapter 2 哲学 をお送りします。
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