尾瀬好きが奄美に行って深く感じたこと-①海の危機-
世界自然遺産に登録されている
奄美大島へ行ってきました。
日本で34番目の
国立公園の一つでもあるこの島。
(ちなみに尾瀬国立公園は29番目の国立公園です)
わたしがこの島に
訪れたかった理由は二つあります。
一つは
長年尾瀬で
ガイドを務めていた方が
「すっごくいい場所で、いずれは移住したい」
と言っていたのを聞いて
ずっと気になっていたこと。
もう一つはNHKの特集で
奄美のサーファーに
フォーカスした番組が
放送されていて
その中で奄美の人たちの
自然と共に生きる姿が
なんて素晴らしいんだろう
と思ったことが理由でした。
実際に訪れてみると
綺麗すぎる海と
度々降る奄美独特の雨と
奄美のイントネーションで話す
この島のあったかい人々に
一瞬で魅了されました。
わたしの奄美の旅の目的は
奄美の人々がこの島で培ってきた文化と
自然と共に生きてきた歴史
この地域の自然など
学ぶことでした。
だからいろいろな学習施設に訪れたり
ガイドツアーに参加したり
とにかくいろんなことを勉強してみました。
でもそれは同時に
尾瀬や日本の観光地
自然を守っていくことについての
勉強でもありました。
ここではそんな
尾瀬好きのわたしが
奄美に行って改めて
深く考えさせられたことを
書いていこうと思います。
いつも長文を
読んでいただいている皆さん
そしてその文章に
「いいね」をしてくださっている皆さん
貴重なお時間をいただき
本当にありがとうございます。
今回はとっても長くなりそうなので
何回かの投稿にわけたいと思います。
よかったら読んでいただけますと幸いです。
海の危機
せっかく奄美に来たのだからと
海を近くで見たくて
”ハートロック”
がある海岸に
行ってみることにしました。
木々のトンネルをくぐった先には
思い描いていたような
”南の島の美しい海”
が広がっていて
海なし県で生まれ育ったわたしは
いつまでも眺めていられました。
でもお目当ての”ハートロック”を探して
海岸を歩くと
たくさんのごみがありました。
よく見てみると日本語だけでなく
外国の文字が書かれた漂着ごみ。
奄美大島世界遺産センターの
ミュージアムショップにいた
奄美発のアウトドアブランド
devadurga(デヴァドゥルガ)の方が
話してくれたのだけれど
黒潮に乗って
海外のゴミが
奄美に流れ着くそうです。
特に北風が強い時期と
台風通過後に
漂着ごみが多くなるとのこと。
日本国内のごみだけでなく
海外のごみも
こんなにも漂着してしまう
というのを
とても衝撃的に受け取ったわたし。
尾瀬はごみを持ち帰れば
綺麗になるけれど
海はそうじゃない。
海の方が状況はもっと
深刻なのかもしれない
と感じました。
わたしが泊まったお宿にあるショップや
奄美大島世界遺産センターにある
ミュージアムショップにある商品を見て
それは確信へと変わりました。
海洋ごみがアップサイクルされた
商品が並んでいたり
サンゴに優しい日焼け止めがあったり。
なんだか今まで尾瀬や
山の自然しか見てこなかったことに
罪悪感を覚えるほどでした。
わたしたち人間は
海の恩恵を
たくさん受けているにも関わらず
こんなにも海を汚している。
今までプラスチックごみを減らそうと
頭ではわかっていたものの
実際に奄美に行って
この問題を目の当たりにしたわたしは
プラスチックごみに対する危機感が
今までよりも
ずーっと高いものになりました。
尾瀬では
『持ってきたごみは持ちかえろう』
と話しているけれど
でもそれは結局
どこかへごみを運ぶだけのことであり
根本的な解決にはなっていないことを
この旅で思い知らされたのです。
東京に帰ってきた今
毎週出しているごみを
いかに減らすことができるのか
考えても考えても
どうしていいか
わからなくなってしまいます。
ドラッグストアも
スーパーも
プラスチックだらけ。
”詰め替え用”
ですら詰め替えたら
ごみがでる・・・。
たしかに今までプラスチックには
生活をたくさん支えてもらったのに
悪者にしてしまって
申し訳ないとも思います。
でももう人間は生半可に
「プラスチックごみを減らそう」
と言っている場合ではない。
最近わたしは
”火星ではない”
とPatagoniaのショップで
目にした言葉を
よく思い出します。
地球を使い果たして
火星に移住すればいいや
ではなく
いままでたくさん
お世話になった地球で
これからも生きていくためには
どうしたら良いか。
奄美大島に行ったことによって
子供たちに責任を押し付けるのではなく
お金を使う選択肢を
自由に持つわたしたち大人が
いま、本気で考えなければいけないと
深く考えさせられました。