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心のゆとり


頼もしい助っ人たちの登場

昨日から応援メンバー2名が来てくれた。お陰様でスタッフのお休みもようやく回るようになった。本当にお待たせしたし良く頑張りました。助っ人の二人もとても活力があり、過去に何度か尾瀬小屋の手伝いにも来てくれた事があるので即戦力で本当に助かった。常連様やガイドさん達も、見慣れない若いスタッフに興味津々の様子。新しい若い子入ったんだね!いや、そうじゃないと何度も事情を説明した。

山小屋は今、人手不足が深刻化していると耳にした。
他の山域では人手不足でランチが出来なかったり、売店営業が出来ないなど、営業に支障が出るような深刻な山小屋もあるようだ。幸いなことに、私達の尾瀬小屋は三年間変わらないメンバーで小屋営業が出来ており、応援体制も整っていることから、日々全力営業することが出来ている。

山小屋の就労環境について、私なりの考えはこうだ。
山小屋で働く人たちの給与水準が低すぎるし悪すぎる。時間は長いし給料安いし。これ現実です。全国の山小屋の平均賃金を算出した事があるが、実に安い。
それで良いと思っている山小屋側もあるし、それが当たり前なんだと思っている労働者側の認識もあるだろう。

しかし『NATIONAL PARK』と呼ばれる日本を代表する国立公園において、働く価値というものを今一度見直すべきタイミングなのではないかと考える。
長い年月を重ねて積み上げられた日本を代表する山岳地域として、その地で働く事がこそがブランドステータスであり、誇りや憧れにならなければ、良い人材は集まらないとも考えています。1ヶ月のリゾートバイト感覚で『季節雇用なので』という意識では、サービスの向上やクオリティを上げる事は難しいはずです。
雇用を守るという事は、その人の人生を預かる事と一緒な訳ですから、『山小屋=季節雇用者』ではなく、『山小屋で働くこと=ステータス』という状況を作り出す事こそ必要な事ではないかと思います。
これはあくまで個人的な考えなので、やり方や方針は千差万別。他の経営者の考えを否定するつもりはありません。

先日ご宿泊頂いたお客様

なんと、このnoteを見て下さっていたお客様だった。
こんな拙い記事を丁寧に読んで下さっており、嬉しかったし恐縮でした。息子様と同じ年齢という事もあり、直接は関係はないけども、切磋琢磨しながら刺激しあって成長していけたらいいなと思うばかりでした。次は息子様たちとも尾瀬で再会出来る事をささやかな楽しみにしている。こうしたご縁ってのは一生忘れないものだ。

何度も来られた韓国のお客様

テント泊していたにも関わらず、
ランチ、ディナー、入浴と2日間沢山ご来店頂いたお客様たち。宿泊者を見送りながら掃除をしていると、『最後に一緒に写真を撮りたい』とわざわざ尾瀬小屋を訪ねて来てくださった。偶然にも尾瀬小屋創業の1957年生まれの方が何人かいらして、尾瀬小屋に運命的なものを感じてくれていたらしい。。
『韓国の山に招待するから遊びに来てね』なんて、叶うかどうか分からない会話にちょっと笑顔になっていた私には、どこか心のゆとりが出来ていたのかなと思う瞬間だった。

こうした一つ一つの瞬間こそが明日の活力へと繋がっていく。今日も1日ありがとう。

尾瀬小屋
工藤友弘

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