アリスとテレスのまぼろし工場をみるべきだよ!みんなって話
こんにちは 演技です。
アリスとテレスのまぼろし工場を観てきました。実は前々からすごく楽しみにしていた作品で、期待たっぷりで劇場に向かったんですが面白かった~って感じで最高でした!
なにのどこが最高だったのか、ここに記そうと思います!
観てない人はネタバレがあるので見ないほうがいいかもしれません!
ではレッツゴー!
あらすじ
以上があらすじで、パパとママと一緒に行けば気まずくなること間違いなしのシーンが多い作品でしたが、ま、ま、でも最高なので、最後まで観れば気まずい思いも吹っ飛ぶと思います!
でも、予告を見て、なんか大丈夫なんだろうかこの映画を子供にみせて……と思った親の貴方! 大丈夫ではないです! やめときましょう!
個人的には岡田麿里監督の作品は「あの花」以来ということで、あの独特な青臭い感じを味わいたくて観たのですが、期待を裏切らずってな感じで、おもしろ~でした。
でもぼくのおもしろ~って感情は、映画が二時間あったとして一分でもおもしろ~って思うところがあったら「これは、最高におもしろい映画!」って判を押しちゃうので、あんまり意味ないかもしれません。
でも嘘ではないので、どこが面白かったのかを以下に雑多に示す。
割とハードな世界観
世界観は割とハードでした。製鉄所の町に閉じ込められた主人公たち。ぼくはてっきり二、三年くらいなのかね。と予想してみにいったのですが、ぜんぜんそんなことなくて、普通に数十年経過してそうな感じでした!
絶対鬱になるよそんなの!
十年以上も中学二年生って、そんなの色々と爆発してしまいそうですが、主人公たちは大丈夫なようです。いや、大丈夫じゃないのか。まぁいろいろあって大変な状況で、けっこうハードな世界観でびっくりしました。
最終的に明らかになる世界観も割とシビアで、救いってないのねーと思いながら観てました!
「愛」を原動力に動きまくる愛しいキャラクターたち
愛しいねぇ。ほんとに愛しいよ。特にこの映画はサブキャラが独特で良かった。普通の青春映画じゃあなかなかお目にかかれない、監督独自のキャラクターが多くって、お金払ってよかったなぁと心から思わせてくれました。なので万歳です。はぁ~良かった~ほんと良かった~。
特に好きなサブキャラは……って、サブキャラから話そうとしてるんですけど、主役とかヒロインとかの良さは説明せずとも明らか~な感じなんで、もうそれは自分自身の心に聴いてください。
他人の感想ばかり聞いてないで自分で感想をひねり出せよ
ということで、好きなサブキャラ一位はこいつ
佐上さんで~す! サイコ~!
佐上さんは基本カスなんですが、妙に憎めなくって親近感を覚えるキャラクター造形なんです。
最初はヤベ~やつやなって感想しか浮かばないんですよ。だって、宗教チックだし、こうゆう閉鎖空間で宗教をやろうとする人間は映画だと大体死ぬので、佐上さんってどうせ死ぬんだろうなって目で見てました。でも死にませんでした。ネタバレすると死にませんでした。なので枯れ専の佐上ファンは安心してね!
佐上さんの何が良いってさ、聞いてよ。この人さ、曲がりなりにも世界を上手いこと回してたんだよね。大体こうゆう映画って、佐上みたいなキャラの人間を一方的に『悪』ってのにくくりがちなんだけど、どっちかというと、佐上は世界の均衡を保とうとしていた側の人間なんです。
なので、世界が崩れたのは大体主人公のマサムネのせいだと思います。
もちろん少女監禁とか普通に駄目なので、そこはカスなんですけどね。
で、映画を最後まで見て、結局佐上さんは、自分に対する愛がほしかったキャラクターなのかなって思います。佐上さんは、全体的に『愛』が飽和している脚本の中で、唯一といっていいほど愛が足りていなかったキャラクターでした。(書いてて思ったけど園部も足りてなかったね)
他人からどう思われていたのかとかをすごく気にしていたし、嫁や工場の従業員から小馬鹿にされていると思い込んでいた(工場の人から馬鹿にされていたのは事実か)ので、孤独もあったでしょう。事故後は、娘とかにもだいぶ嫌われていたし、従業員にもだいぶ嫌われてましたね。
でも、たぶん、マサムネの父親である昭宗には認められてたんですよね。最初の演説のときに、昭宗に泣きついていたシーンを観て、そう思いました。だから、最後のシーンで昭宗に友達だと思って貰えているかが、気になったんだと思います。『それはどうでもよくない!』的なことを叫んでいたので、やっぱり自分への愛を言葉以外で確認することのできない悲しいキャラですね佐上。ああ愛しい愛しい~。
だってさ、昭宗は自分を認めてくれていた唯一の人でしたからね、知りたくもなるでしょう。何十年も気になっていたとか、それはもう愛だろうって思わなくもない。昭宗は幻の世界にも、現実の世界にも、もういないしね。歪なオッサンズラブを観ている気分でした。
あと、最初は、佐上が昭宗をぶっ殺しているものだと思ってたので、ぶっ殺してないという事実を知って、そこは意外でした。本当に昭宗が消えたことを悲しんでいたんですね。ごめんね。疑ってさ。
でも娘とか嫁とかを冷たくあしらっていたのはダメです! 許しません!
で、次は時宗さんでーす! サイコ~!
主人公の父親である昭宗と見分けがつかな過ぎて最初めっちゃ困惑したんですが、この人は主人公の叔父さんです。つまり昭宗の弟なわけよ。
なんかね。この人、ちょっと子供で可愛いんです。この子供っぽい大人っていうのが、ギャップ萌えで最高でした。製鉄所では佐上の右腕として、ぶいぶい言わせてるんですよね。でも、主人公には『俺、美里のこと、ずっといいお母さんでいさせるつもりないから』的なねことを言い放つわけですよ。
この時宗の『子供っぽい愛』のせいで、話がややこしくなってるからね。反省してね時宗。こんな大人さ、みたことないよ他のアニメで。でもさ、感動しちゃった。なんかさ、他のアニメじゃもっと聞き分けの良い大人しか見てこなかったんだけど、なんか違和感あったのよね。
でも大人ってこうゆうもんなのかもね。
というか、映画全体を通して『大人という役割を、まっとうしようとしている大人』が多くて、そこがめっちゃ好きやねんな。大人って子供なんですよ。
お~い、これ見てる小学生のみんな。大人って子供なんです。小学五十年生とかなの、ホントはね。でもね、大人になると大人にみせる方法がわかるだけなんですよ、これホント。本当は大人って、いつまでもウンコとチンコで笑っていたいもんなの。これはウソね。大人ってウソつくからね。そこも気を付けてね。大人の嘘は巧妙ですから。
最後は原ちゃん。一言で表現するなら、愛の暴走機関車。この子のせいで、事態がだいぶややこしくなっているのではあるまいか。それは時宗と一緒です。佐上とも一緒。てか、イツミちゃんとかとも一緒。みーんな事態をややこしくしてます。
それぞれが、それぞれの好きな人のために行動しているせいで、話がややこしくなっているのが、このアリスとテレスのまぼろし工場という作品なのだ! 愛とは斯くも人を狂わせるのである!
なんか、子供っぽいのは大人の方なんですよね。この映画だとさ。もちろん、大人らしい行動はするんだけど、でも、愛し方って言うか、子供を育てるってシーンは主人公サイドに割り振られているから、大人は子供を育ててるって言うか、守って縛っている。みんなが変わってはいけない世界では、大人は子供を育てることができないってことなのかもね。だから守る・縛ることしかできないってことか?
ぼくにもわかりません。曲がっても愛し続ける子供らしい愛し方は叔父さんサイドが担っていたと思います。(主人公の母をずっと愛し続けるところとか)
ともかくとして、永遠のときの中では、大人は子供っぽく、子供は大人っぽくなっていくっていうのが、ツボでしたねえ。よい思想を見た気分だ。
あと、アリスとテレスがどう絡んでいるのか、ぼくが哲学とかよく知らんせいで汲み切れてないよな絶対さ。
ぼくもいつまでも子供でいたい……社会が許してくれるだろうか。
許してくれないだろうね。ぶっ壊そうか。社会ってやつをよ。
ビバ・製鉄所
本映画の舞台の製鉄所ですが、個人的な用事があり何度か伺ったことがあります。特に高炉は最高ですよ! 迫力がダンチなのでね。
高炉という場所を映画館で、それも、この映像美で見れるだけで、ぼくなんかは大興奮でもう最高すぎるよ……一生みせてくれ……夢ならば覚めないでずっと炉をみていたい……と思いました!
欲を言えば転炉も……転炉も見たかった……ぼくの見間違えでなければ日本製鉄が協力してたので、転炉も見たかったよぉ。
哀愁漂う、皆から忘れ去られた寂れた転炉をさ……って感じでした!
でもありがとう! 本当にありがとうです! 製鉄所をアニメで見れるなんて、それだけで感無量ですからね。ありがとうです。
あと、これは断言できるのですがこれは映画館で見るべき映画どす!
世の中には
①面白いけど映画館でみなくてもよかったかな……って映画
②面白くないけど映画館でみてよかった~サイコ~って映画
とか、まあ他にも種類があるんですが、こんな感じの映画があります。
で、肝心のこの映画は『面白くって、かつ映画館で見るべき映画』です!
声優さんの台詞の漢字が映画仕様なので、携帯端末やテレビで見るとぼそぼそ言っているように感じるかもしれんな、と個人的に思いました。
もちろんそれで大きく魅力が損なわれるわけではないんだけど、でもさ、最高の状態で映画が見れるのって、これが最後なんですよ? 映画館で見るのを一度逃したら、なかなか次の機会って訪れないもんなんですから。
何度も言いますよ! 映画館でみましょうね!
じゃあね! ぼくは寝るから!
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