フェーヴに焦がれ、ガレットデロワ
4年ほど前でしょうか?
スイーツコンシェルジュつながりでガレットデロワシェア会にお声かけ頂き、参加した時のことを再掲しておきます。
都内某所で開催されたガレットデロワシェア会。
この会は主催者が用意したガレットデロワを食べ比べするイベントではなく、参加者が各自1台ずつ持参する方式なので、参加者が多ければ多いほど多種多様なガレットデロワが食べられる、という素晴らしき会でした。(ただし、カットがものすごく大変でしたが…)
総勢15名が参加し錚々たるラインナップのガレットデロワが集まりました!
いや、壮観でした!
では、早速ご紹介しましょう。
パティシエ イナムラショウゾウ
こちらは私が持参したものです。
※現在はパティシエショコラティエイナムラショウゾウに名称が変わり、上野桜木から谷中に移転しています。
我が家から1番近い有名店で、しかもデパートに出店していないので持ち寄りにはこちらのガレットデロワと決めていました。
レイエ(切込み模様)は太陽。
こんがりと美しい焼き色にふんわり焼きあがったフィユタージュ。表面がグラサージュされておらずベタベタしないので食べやすいです。
クレムダマンドはクレームパティシエールのようなしっとり感と濃厚さ!まさに王道!さすがです!
受取に行ったら省三シェフ自ら出して下さいました。嬉しい!
リベルターブル
夫が以前お土産に買ってきてくれたことがあり、好きなお店。
レイエは月桂樹。
渋谷店、銀座店は閉店しており、現在は赤坂本店のみ。
サックサクで軽い食感のフィユタージュに、シナモンとグローブの効いたしっとりしたクレームダマンド。王道スタイルにスパイスの香りがアクセントになりとても美味しい!
森田シェフはケーキにフェンネルを使われたり、ハーブやスパイス使いがとても素晴らしいです。
ジャン・ポール・エヴァン
言わずと知れたチョコレートの名店。
ショコラトリーらしくチョコレートをふんだんに使ったガレットデロワ。
レイエ(模様)を描かず、極細のクランブル?のようなもので模様があしらわれていました。
下の生地は普通のフィユタージュですが、上はチョコレート生地と凝っています。
クレームダマンドにもチョコチップがたくさん入っていて粒々が見えますね。
かなり好みでした。
和光ペストリーショップ
銀座和光でもガレットデロワがあるんですね。
ホント皆さんよくご存じで。
焼き色薄め、レイエは太陽です。
クラッシックな王道タイプ。
フィユタージュが厚めで見た目よりもボリュームがあります。クレームダマンドはしっかりした食感でカットしやすかったです。
ロートンヌ
秋津の名店。
西武池袋線沿線はなかなか行けないのでありがたいです。
レイエは太陽。
小振りなので少人数で食べる時におすすめ。
王道タイプで、しっとり軽いクレームダマンド。初めて食べる人が食べやすいと思いました。
フレデリック・カッセル
大好きなパティスリーの1つ、フレデリック・カッセルのガレットデロワもありました。
レイエは麦の穂。
クレームダマンドはシナモンとカラメルが効いた香ばしい仕上がり。角切りりんごが入ったアップルパイのようなガレットデロワ。
カラメル好き、りんご好きには最高のガレットデロワ。
ラデュレ
マカロンでお馴染みラデュレでもガレットデロワが!
うっすらと控えめに描かれたレイエは太陽。
ドライのエディブルフラワーが散らされたエレガントなビジュアルはさすがラデュレ!
さっくりとした軽めのフィユタージュとクレームダマンドに別添えのスパイスシュガーをお好みで振って食べるスタイル。
焼き菓子であるガレットデロワに香ばしさではない香りを乗せた逸品!
ピエール・エルメ
泣く子も笑うピエール・エルメのガレットデロワ!
付属のクラウンが独特でした。レイエは太陽。
ガッツリ焼き込まれた表面とは裏腹にふんわりと層が持ち上がったフィユタージュ。ピエール・エルメにしては王道すぎやしませんか?と一瞬訝ってしまいますが、しっとり滑らかなクレームダマンドにはうっすら塩味を感じ良いアクセントになっていました。
セルリアンタワー東急ペストリーショップ
ホテルメイドのガレットデロワもありましたー!
王道オブ王道なガレットデロワ。
レイエは月桂樹。
サクッとしたフィユタージュにみっちり詰まったクレームダマンド。
パティスリー・ユウササゲ
こちらも大好きなパティスリー!
フランボワーズのグラサージュのかかったキュートなガレットデロワ。レイエは太陽。
フィユタージュはボリューム控えめ、紅茶葉の入った香り高いクレームダマンドにフランボワーズのコンフィチュールが!!
甘味、酸味、香り、香ばしさ、食感のバランスの良さはさすがの一言。フルーティで飽きのこない美味しさ。
リチュエル
人気のブーランジェリー、リチュエルのガレットデロワ。
やや小ぶりで高さのあるガレットデロワ。レイエは月桂樹。
(断面写真が見当たらず…すみません)
しっとりとしたクレームダマンドにさっくり軽いフィユタージュ。美しいまでにきっちり層が持ち上がっていて食感が楽しいです。
リンツ・ショコラカフェ
人気のショコラトリーのガレットデロワ。
かなり高さのあるガレットデロワはシンプルな太陽のレイエ。
クレームダマンドではなくたっぷりのチョコレートとその下にはピスタチオペーストが!
ガレットデロワかと言われると、判断が分かれるところではありますが、すごく美味しい!
エクラデジュール
こちらも人気パティスリー。
レイエは麦の穂。
こちらも断面なく、すみません…
(そして、どうやら1カット足りなかったらしく食べられませんでした…泣)
ラテール
この年からラテールさんはブリオッシュタイプを始めたのだとか。南仏の一部地域ではガレットデロワではなく、ブリオッシュをリング型で焼いたブリオッシュデロワを食べるのだとか。
王冠に見立てたリング型で焼いたブリオッシュ生地にグレーズとドライフルーツ、オレンジなどが散りばめられています。
ガレットデロワが苦手だけど、公現節のお祝いをしたい方には良いかも。
【番外編】
シェア会とは別に個人的に食べたことがあるガレットデロワもこちらでご紹介しますね。
エシレ・メゾン・デュ・ブール
焼き菓子といえばバター、バターと言えばエシレ!と言うことで勇んで予約しました!
エシレブルーのバターを抱えた牛のフェーブが可愛いです。バターの良い香りがしっかりあって、濃厚なクレームダマンドがたっぷり入って食べ応えありました。
クリオロ
大好きなサントスシェフのお店。
低糖質スイーツもあるのですが、さすがにガレットデロワは今のところ低糖質は難しいようです。
レイエは太陽。
こんがりと美しい焼き上がり。
フィユタージュはボリューム控えめ、滑らかで濃厚なクレームダマンドはたっぷり!クリオロのこのバランスが1番好きかも。
例年、夫が予約してくれています。
ビゴの店
我が家でガレットデロワを買う率が高いビゴの店。
ビゴの店は、サイズが3つくらいあるので人数に合わせた大きさが選べるので、プランタン銀座があった頃は毎年買っていました。最近はクリオロに浮気ぎみ。
珍しいフェーヴが焼き込みされているのも選んでいた理由です。(後述)
王道中の王道で、あまり厚みがなくボリューム的にも食べやすいです。
パティスリー・サダハルアオキ
言わずと知れた有名店。
サクサクと心地よい食感のフィユタージュにもさもさ感ゼロのクレームダマンド。
なんと、こちらではカットでガレットデロワが買えるのです!
色々なお店のガレットデロワを食べたい方におすすめです。
PAUL
人気のブーランジェリーPAULのガレットデロワ。
王道タイプであまり高さのないタイプ。
レイエはひまわり。
しっとりサックリしたフィユタージュにこっくりとしたクレームダマンド。見た目以上にボリュームがありました。
夫が糖質制限を初めてガレットデロワを買うか買うまいか迷いに迷って、当日あちこち検索して辿り着いたのがこちらでした。ありがたや。
こちらもカットで買えたと思います。
紀ノ国屋
写真が無いのですが、こちらでは1〜2人用の直径10cmほどの食べきりサイズの小さなガレットデロワを売っていました。
◇◇◇ おまけ ◇◇◇
フェーヴの焼き込みについて
日本では、誤飲の可能性が高いとの理由から、陶器のフェーヴはガレットデロワの中に焼き込まれず、別添えされるケースがほとんどです。
フェーヴが焼き込まれていないのに、誰が王様かどうやって決めるの?と思われますよね。
それは、カットした人がコッソリ裏や断面から押し込んだりする場合もありますが、多くのお店ではアーモンドなどのナッツをフェーヴの代わりに焼き込んで、アーモンドが入っていた人が当たりと言う仕組みになっています。
今回ご紹介したお店の中で、フェーヴを焼き込みしていたお店はビゴの店とユウササゲの二店だけでした。(購入時時点での情報なので、現在は変更になっている場合も)
もし、フェーヴを焼き込みしているお店をご存知でしたら、ぜひコメントにて教えて下さい。
レイエの意味
ガレットデロワの表面に施された美しい模様(レイエ)にはそれぞれ意味があるそうです。
模様にも意味があるところが、また伝統菓子らしくて面白いですよね。
色々なガレットデロワをご紹介しましたが、お気に入りは見つかりましたか?
私は、来年のガレットデロワはここでご紹介していないお店のものを予定していますので、食べたら追記しておきますね。
エピファニー、楽しみですね!
2021年版はコチラ↓