大好きなシェフを追いかけて屋我地島まで行った話
2022年2月某日
娘に「飛行機で行きたいところはどこ?」と質問し、返ってきた答えが「沖縄か、京都」だった。
ナニソレどういう2択?
と思うなかれ、彼女と出かけた旅行で楽しい思い出があるのがその2箇所なのだ。
(しかも沖縄と言っておきながら、その意味するところは実際は沖縄本島ではなく石垣島である)
実際には他にもハワイや鹿児島や和歌山にも飛行機で行っているが、幼かったためあまり記憶がないのだろう。
そもそも、なぜ飛行機かと言うと2月末で有効期限の切れるマイレージがあるからそれをある程度まとめて使いたいと言う理由があり、なぜ娘とかと言うと、息子が卒業時には徳島の友人宅に一人でホームステイさせてもらったが、内弁慶でシャイガールの娘には難しいとの判断から私がアテンドすることにした。(と言うのはもちろん後付けで、悲喜交々あって疲労困憊だったので自分にもリフレッシュが必要だったのだ)
そんな訳で、私が娘を卒業旅行に連れて行く接待旅行と相成った。
「どうせ飛行機なら京都より沖縄だよね、オフシーズンだし」
と、まずは航空券を押さえた。
宿泊先も色々検討し、那覇市内ならどの位置が効率的かなどかなり考えに考えて決められず、悪戯に時は過ぎて行った…
幸運にもオフシーズンなので、まだまだホテルは選び放題。ギリギリまで決められずにいても焦りは全くなかった。
そんな折、SNSで大好きなシェフのお店がプレオープンすると知り「それだ!」と閃いた。
完全に卒業旅行そっちのけである。
那覇市内は完全に外し、第二目的地である美ら海水族館にも行きやすい名護市内で宿泊先を探すことにした。水族館にもシェフのお店にもアクセスが良さそうだからだ。
ルートや所要時間など諸々調べて、遂に宿泊先も決めた。あとは交通手段の確保である。
2泊3日の初日と最終日は那覇市内から美ら海水族館のある本部までの長距離移動なのでバスを想定していたが、肝心な中日の移動を全てタクシーにするのはもったいない気がする…かと言って公共交通機関では無駄か多い…
そんな訳でトライクを予約した。
シェフから教えてもらい「それだ!」と閃いたのだ。青い美しい海を眺め、トライクで風を切りながら走り抜けたら最高だろうという魂胆だ。
死ぬまでにしたい100のことの1つ「孫をハーレーのサイドカーに乗せて連れ回す」という野望を「娘をトライクに乗せて連れ回す」に変更すれば、1つ終わって一石二鳥だ。
だが実際には最高どころではない天気になりそうだったため泣く泣くトライクの予約はキャンセルし、レンタカーを借りることにした。この時、出発前日の22:06である。翌朝7:30の飛行機なのに。
果たしてレンタカーを予約した13時間後には旅先でレンタカーのキーを受け取っているのだから便利な世の中になったものである。
初日は空港近くにある2年前にオープンしたばかりのDMMかりゆし水族館に行き、適当にお昼を食べて午後は美ら海水族館、夕飯を食べにシェフのお店に伺うプランを考えていた。
ところが、前日に沖縄入りしていたフォロワー氏がおススメしてくれたお店が気になり出してしまい、所在地を調べたら目的地への通り道ではないか。これは寄るに決まっている。などと寄り道しているうちにあれよあれよと17時になってしまった。
オフシーズンのため17時ラストオーダー18時クローズだと聞いていたのに!!
初日のディナーに間に合わず…もともとの予定では2日目の昼夜2回訪問の予定ではあったのだが、ここでも誤算が。
オフシーズンのためか、美ら海水族館も営業時間が短縮されていたのだ…無念…
予定では20時まで営業とのことだったので、余裕で2館ハシゴできると踏んでいたのに…
そんな訳で、初日の訪問は諦め、2日目に水族館とシェフのお店を訪問することにした。
2日目は雨が降ったり止んだりで、移動中は雨、水族館敷地内では止むと天気の子かと我が子を疑うくらいピンポイントで天気が変わり続け、水族館を後にする頃にはすっかりお昼の時間だったのだ。水族館内で食べたソフトクリームとソーダのお陰でお腹が空いておらず、昼食に伺うのを諦め、古宇利島と屋我地島の観光スポットに立ち寄ることにした。
ちなみに、屋我地島がどこかというと、沖縄本島の北の方、今帰仁村の隣あたりで、那覇空港からはおよそ85kmの距離である。
そこで事件は起きた。
そう、波打ち際でサンゴやら貝殻やらを拾っていた娘、波に侵食される…
何ということでしょう…これから食事なのに。
仕方ないので早々にビーチを後にして、一度ホテルに戻り靴下を履き替え、目指すシェフのお店に馳せ参じた。この時16:50。
ラストオーダー10分前!!!
綱渡りが過ぎる。
とは言え、事前にメニューをだいたい見ていてシャルキュトリ盛合せを頼むことは決めていた。
後のチョイスは娘(の腹具合)次第。
何はなくともシャルキュトリ
シャルキュトリとは食肉加工品、つまり、ハムやベーコンやパテなどのお肉料理。その盛合せである。
フィッシュアンドチップスやポテトフライが並ぶカフェバーのメニューのトップに、燦然と輝くシャルキュトリの文字。
メニューからして「まずコレを頼め」と言っている。間違いない。
何が盛合せられているかは聞くまでもない。
なにしろシェフが作っているのだから。
全部美味しいに決まっている。
問題は娘だ。
食べ物の選り好みが大変に激しい。
私に似ず、食に保守的で且つ好みでないものは少量しか食べない厄介な人間なのだ。
ここへ来てこの旅のパートナーに娘を選んだことに若干の後悔を覚えたが、そもそもこれは娘の接待旅行であることを思い出してことなきを得た。いや、反省した。
娘(の腹具合)と相談しつつ、今回オーダーしたのは5品。うぅぅ、もっと色々食べたかった…
シャルキュトリ
大好きな大好きなパテ・ド・カンパーニュを始め、アグー豚の生ハムやらサラミやらゴーヤのピクルスなど何と9品も盛合せてあってこのお値段!!
ありがとうございますと言う気持ちといいんですかと言う疑問が同時にやってくる。マジ最高!
運転しなければならないのでお酒が飲めないのが本当に残念だ。無念でさえある。
ポテトフライ
細めのポテトフライはサクほく!
細いのに芯にはほく感が残って手が止まらない。
娘が「今まで食べたポテトの中で1番好き」と言うくらいなのだ。そうだろうそうだろう。ドヤ
あぐー豚ソーセージのホットドッグ
パリッと焼かれたあぐー豚のソーセージは肉汁が滴るほどのジューシーさ!!うま味がすごい!!脂がくどくない!!
紫キャベツとフライドオニオンの食感が素晴らしく、特筆すべきはやはりこのパン。
全粒粉パン?香ばしくもっちりした食感であぐー豚ソーセージとの相性が抜群なのだ。
※娘とシェアしやすいようにカットして出して下さってありがたかった。通常は1本そのまま。
屋我地ライス
ターメリックライス(写真は半量に減らしてもらった)に柔らかく煮込まれた豚肉とコリンキー?バターナッツ?のスライスと千切り紫キャベツ、アーモンドスライス、フライドオニオンなどを乗せたオーバーライス。サクパリとろシャキッと全方位食感!
タコライスをアレンジしたそうなのだが、どう控えめに見ても数段美味しい。
パフェ 季節のフルーツ
この日のフルーツは柑橘類。
複数種の柑橘類とジュレ、ソルベ、マカロンなどが美しく盛り付けられたパフェ。まさに完璧なデザート!
そして、事前に娘のことを伝えてあったためシェフからサプライズのデザートプレートが!!!
いちごとエディブルフラワーで飾られたかわいいプレートをご用意頂き感動!
娘もとても喜んでいた。ありがたいことだ。
そんな訳で、無事に大好きな大好きなシェフのお料理を食べられて、一緒にお写真も撮って頂き、感激の雨の中ホテルへ戻った。
4/1〜はグランドオープンで2階は本格レストランになる予定とのこと。
沖縄訪問予定の諸氏におかれましては、是非一度足を運んで欲しい。
公式サイトもオープンしていた↓