うつ病の妻と食い入るように観たアニメ
うつ病の妻と私が食い入るように観たアニメが「進撃の巨人」です。
※以下、少々のネタバレを含みます。
このアニメが従来のアニメと違うところは
「現実は残酷だ・絶望だ」
を首尾一貫としてテーマにしているところです。従来のアニメの大半は
「愛・希望・夢」
「命を大切に」
「仲間を信じあおう」
「最後は正義が勝つ」
「前を向いて歩こう」
がテーマとなっており、正直
と感じるわけです。
進撃の巨人では、仲間たち(準レギュラー)が無惨にも殺されていきます。
例えば、或る兵隊仲間が「私たちを信じて!」と主人公に言い放った直後に巨人に無残に殺されるシーンがあります。そのあと
と主人公が心底後悔するシーンが登場します。それこそ従来のアニメでお決まりのように登場する
とは真逆のシーンとなっています。
また
第二次世界大戦のナチスドイツとユダヤ人強制収容所
台湾へ逃げた蒋介石政権
大英帝国によるオーストラリアの流刑植民地化
真珠湾奇襲攻撃
神風特攻隊
38度線・ベルリンの壁
国際連盟の日本脱退
江戸幕府の鎖国
といった歴史的出来事が随所に盛り込まれている点も素晴らしいです。
首尾一貫して
戦争とは、エゴ、欲望まみれの狂った上層部が仕掛けるものでは決してない。
話し合いで分かり合えるならばそれが一番良いが
現実は残酷だ。
命をかけて戦わなければならないときもあるんだ!
というメッセージが込められており、うつ病の妻と私の心を突き刺します。