題名読書感想文:08 星の王子さまが大変なことになっていたと思ったんです
たまに本の題名だけを読んで感想を書いていたんですが、その一連の文章をシリーズ化してみたんです。シリーズ名は「題名読書感想文」でございます。誰に求められることなく、自分で勝手に始めておりますけれども、お気になさらず。もしお楽しみいただける方がいらっしゃれば、今回もお楽しみいただければと存じます。
今回は「星の王子さま」に関連した書籍を扱います。
「星の王子さま」と言えば、サン=テグジュペリの代表作として知られている、世界的に有名な作品でございます。お陰で星野という名字の男性は結構な率で「星の王子さま」と関連付けられる運命にあり、あだ名が「王子」だった人もいたとかいないとか。フランスの小説家がアメリカで最初に出版した小説でございますけれども、さすがは世界的に有名な作品、1943年出版にもかかわらず、遠く離れた日本でこの影響力です。
「星の王子さま」のすごさはあちらこちらの書店に立ち寄りまくると何となく分かってきます。書店に行けば結構な頻度でいるんです、王子が。何なら、バージョン違いがいくつか置いてあったりする。
超有名な作品は敢えて外国語で読んで語学習得を試みるテキストになる場合があります。「星の王子さま」レベルならば当然ございまして、アマゾンで調べたら古いもので1984年発売の「『星の王子さま』をフランス語で読む」がございました。
のちに文庫化もされたようです。
先ほども書いた通り、作者のサン=テグジュペリはフランス人ですから、フランス語で読みたくなるのも納得です。その後も、フランス語で読んでみる本が何冊か発売され、たまに英語やロシア語で読む本も発売されたようです。
「英語はともかくなぜロシア語」と思いそうになりましたが、「星の王子さま」は何しろ世界中で読み継がれている作品です。ロシア語版だってきっとあるはずですし、作品を通じてロシア語を勉強したい人だっていらっしゃるに違いありません。
そうなんです。「星の王子さま」は様々な国で発売されているんです。何なら「〇〇語で読む星の王子さま」シリーズが出てたとしても不思議ではありません。調べたらやっぱり出ていました。しかも、2種類のシリーズが確認できました。
並べてみるとなかなかに圧巻でございます。大学の第二外国語でやりそうな言語は大体カバーしている感じです。ちなみに、どちらのシリーズも同じ出版社「IBCパブリッシング」から出ていました。言語に強い出版社なのでしょう。
さすがは「星の王子さま」、と感心していたんですが、こんなのも見つけてしまいました。「28言語で読む『星の王子さま』」です。
28言語とは来るところまで来た感じがします。出版社は東京外国語大学出版会とのことで、何だか納得です。なぜ28言語か調べたところ、東京外国語大学で学べる言語が28なんだそうです。とりあえず、ウィキペディアで確認してみました。
専攻言語は以下の通りでした。
これに日本語を加えて28言語だと思われます。名前だけではどこで話されている言葉かいまいちよく分からない言語もある辺り、さすが外語大といったところです。
しかし、改めてウィキペディアの「星の王子さま」の項目を読み直したんです。
そうしたら、こんな一文が書かれていました。
28言語で驚くのは早かったんです。28で感心する私を見て星の王子さまはきっとほくそえんでいたんでしょう。「3桁行ってないのにそのビビりようっすか」と。
そのうち、東京外語大学は威信にかけて言語の幅を広げ、「星の王子さま」を通じてワールドワイドを極めていくのでしょう。そして、いつか「200言語で読む星の王子さま」を出版し、IBCパブリッシングが対抗して「南ンデベレ語で読む星の王子さま」を刊行するに違いありません。
未来に希望が持てて参りました。
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