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ザッツ・レスラー。
2022年11月20日。
今日は、淡路島は曇りだ。
朝から、24時間勤務。
発注もまばら。落ち着いてる日みたいだ。だが車は混んでいる。島外から遊びに来てるのかな?平和が一番!
午前便から帰ってきて、搬送車を洗う。これが日曜日のお仕事でもある。
午後からは、先ずは血液製剤の入れ替えだ。その後も搬送。
やる事はたくさんある。
昨日は、明けからの休みだった。
朝から洗濯して、掃除して。
その時、肩に痛みが!あぁ、五十肩・・・。
(こんな日に・・・)と呆れる。
妻も仕事が休みだったので、何かと話題になる。
「私も見たいなぁ」
じゃぁ、見よう!
ABEMAさんを、テレビで見る事にした。
妻は、スマホでゲームに夢中。
僕は、タブレットで情報収集。
その間は無言。
それが、程よい二人の空間なのだ。
夕方、妻は寝ていた。
疲れているのだろう。
僕が、洗濯物を片付ける。
起きてきた妻と、二人で晩御飯の用意。
カレーライス。
美味しい。
子供がいないから、二人分で十分でも鍋には残ってしまう。
「明日、私が食べとくわ!」
妻は、日曜日もお休みだから。
放送が始まった。
知らない選手ばかり。
なんの感情もない。
妻が言った。
「もう、充分に闘われてきてるよね」
妻も、僕と1997年の結婚当初から格闘技やプロレスを一緒に見ていたから、知っているのだ。
朝倉兄弟や那須川選手は知らなくても、妻は知っているのだ。
日本人選手が負け続いていく。
相手が入場してくる。
格闘技なんかわからない。
でも、強い事だけは知っている。
僕にとっての『プロレス』だ。
情念込めた闘いなのだから。
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さぁ、入場だ。バカサバイバーが鳴り響く。
ずっと、何周もされてきた。
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闘われてきたんだ。
存在を賭けて。
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試合は終わった。
悔しかった。
でも、勝負だ。
結果がすべて。
だが、闘っていた。
相手にも、観客にも、すべてにも。
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目が良かった。
この人は『レスラー』なのだ。
妻がボソッと言った。
「一生懸命やったやん」
わかってるんだ。
僕は、アントニオ猪木を見て育った。
アントニオ猪木は、負けなかった。
だが、負けた試合の時は、悔しながらも 怒りが見えた。
勝つ事と負ける事を知るからこそ、強くなっていく。
そして、それ以上の景色を見せてくれる。
『人間の感情に筋書きなんてねえよ』
『俺たちはプロレスを通して 人生を語っているんだから』(アントニオ猪木)
これから、どうするのだろう。
そんな事聞くのは野暮ですよね。
落ち着かれたら、また闘いの場所に向かわれるのでしょう。
だって、闘う事しかできないんだから。
ならば 負けもすべても背負って、また歩いていく。
苦しくとも、生きていく。
生き続ける。
それが、闘いなのだ。
朝起きたら、ツイートが。
どうってことねえよ。
— 青木真也 Shinya Aoki (@a_ok_i) November 19, 2022
ノートを読む。
大丈夫だ。
僕の大好きなプロレスラーだ。
『青木真也』だ。
今は、ゆっくり休んでほしい。
どの道を選ばれようと、あなたは『青木真也』なのだから。
そして、人それぞれの『青木真也』がいるのだ。
『人間はみんな弱いもんさ。オレだって弱い。だけど、人間が誰より強くなれるのは、自分が正しいことをやってるんだという自負があるとき。結局、オレもそうやって闘ってきたんだな』(『激しき雪 最後の国士・野村秋介』より)
今こそ、野村秋介の言葉を贈りたい。
さぁ、出勤だ。
その時 妻が、背中をポンっと叩いてくれた。
アオキ・イズムは連鎖する。
だからこそ、今日を生き抜こう。
生き残ろう。
時間が、また背中を押すだろう。
踏み出す勇気を。
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闘魂とは己に打ち克つ事。
ありがとう。
そう思える人に出会えて、僕は幸せだ。