総研大天文 合格体験記 2024
私は2024年に2025年度春入学として総研大天文科学コース5年一貫制博士課程の入学試験に合格しました。ここに後学のためその体験記を載せようと思います。2024年現在、ウェブ上にある総研大の受験体験記は非常に少なく、総研大天文となると見つかるのは3件だけです。さらにそのうち2件 [1, 2] は残念ながら総研大天文には不合格で、もう1件 [3] は10年以上前のものです。少しでも総研大及び総研大天文に関する情報を広めたいと思い、これを載せます。
想定読者としては、大学院について少し考え始めている大学学部2、3年生をメインとして考えています。一部、社会人受験生や博士後期課程の受験生向けではない書き方になってしまっていることについてはご了承ください。またここで示すのは2024年度入試の情報であって、今後変わる可能性がある部分も含まれているものです。最新の情報は公式サイト、募集要項、ガイダンスでの説明や質疑応答、事務や教員への質問メール、研究室訪問等で必ず確認してください。
総研大・総研大天文・国立天文台について
総研大は大学院大学の一つです。大学院大学とは、学部が置かれずに大学院のみが存在する大学のことです [4]。総研大以外の大学院大学として、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、沖縄科学技術大学院大学(OIST)などが存在します。日本の大学院進学率は10%程度 [5] のため、大学院大学は一般的な知名度は低いです。しかし、研究に専念できる環境、経済的支援の豊富さ、学生の少なさから来る重点的教育などの点から、今あげた大学院大学はどれもアカデミア(大学や公的な研究所で研究職として働いている人々の文化圏)で高い評価を受けています。
大学院大学の中での総研大の特徴として、そのキャンパスが世界トップレベルの研究機関で構成されていること [6]、そして分野が理学系と人文学系によったものになっていることが挙げられます。例えば核融合科学コースは核融合科学研究所、宇宙科学コースはJAXA宇宙科学研究所、極域科学コースは国立極地研究所など、それぞれの分野におけるトップレベルの研究機関において教育を受けて研究を進めることができます。また人文学系の分野については、国立民族学博物館を基盤とした人類文化研究コース、国立国語研究所を基盤とした日本語言語科学コースなどがあり、こちらも充実しています。
私が合格した総研大天文は、国立天文台を基盤としたコースです [7]。国立天文台は、天文学に関する日本でも有数の研究機関です。物理学、化学、生物学、地球科学などの知見も活かしながら、地球の外の天体や宇宙全体の構造について、望遠鏡を作ってそれで観察し、理論やシミュレーションも使って解明していきます。国立天文台には今挙げた天文学の各側面についての専門家が多数在籍しており、望遠鏡やスーパーコンピューターなどの施設設備が整っており、また総研大天文が大学院大学というのもあって学生数が少なく教員から重点的な教育を受けられることから、個人的には日本でトップクラスの天文学の研究教育施設だと考えています。
総研大天文に在籍して国立天文台で研究するもう一つの利点が、経済的支援の充実度合いです。入試の成績が抜群であれば入学料と授業料が無料になりかつ月15万円が給付奨学金としてもらえるジュニア・フェロー制度や、研究が進んでいれば月8万円ほど研究支援費としてもらえる准研究員制度などがあります [8]。
この国立天文台で研究するには、総研大天文に入学する以外にも2、3の方法があります [9]。1つが東大理学系研究科天文学専攻(東大天文) [10]、もしくは地球惑星科学専攻(東大地惑) [11] に入学し、国立天文台で研究室を持っている教授・准教授の元に行く方法です。担当の教員は年によって変わることがありうるため、公式サイト等で確認してください。もう1つがその他の大学院に所属しながら、国立天文台の特別共同利用研究員(受託大学院生)制度 [12] を利用する方法です。こちらについてはあまり情報がないですが、過去の在籍学生などを見る限りいるにはいるため、どうしても国立天文台がいいという場合はこれも考慮に入れておくと良いでしょう。
合格体験談
次に、私の総研大天文の合格体験談を記します。大きな注意点として、(どの合格体験談にも共通するものですが、)以下に示す体験談は2024年の入試に合格するのにたまたま十分だった条件であって、今後の入試における絶対的な必要条件でも十分条件でもないことに注意してください。
きっかけ
私が総研大天文を志望することになったきっかけは、国立天文台サマーステューデントプログラム [13, 14] です。私は東京大学出身で、天文学と地球科学の学際領域に興味を持っています。その領域に興味を持つきっかけとなった友人に、国立天文台サマーステューデントプログラム(サマステ)というものを教えてもらったのです。サマステとは、国立天文台が毎年夏に実施している、学部2、3年生向けの研究体験プログラムです。2年生の時、私もこのサマステに参加したい!と思ったのですが、時すでに遅し、応募締め切り(例年は6月下旬)には間に合いませんでした。そこで次の年、学部3年の夏に意を決してサマステに応募し、無事通ることができました。サマステでは私の興味にあったテーマを選ぶことができ、非常に楽しむことができました。また研究職としての未来も具体的に考えるようにもなりました。そしてサマステの成果発表会後、教授していただいた先生から今後もそのテーマ続けない?と誘われ、大学院の候補として総研大天文が浮上することとなったのです。
志望先、どうする?
大学4年の春にはどこの大学院と研究室を志望するのかをより考えるようになりました。その時にはもうすでに総研大天文が第1志望となっていました。問題は第2志望で、東大天文、東大地惑、東工大(現東京科学大学)などが候補に挙がりました。それぞれの大学院の研究室には私にとって良いところと悪いところがあり、決めあぐねていたのですが、結局東大地惑が第2志望となりました。
出願と勉強
先人の失敗 [1] に学び、総研大の出願書類を4月末というかなり早い段階で取り寄せておきました。総研大は願書などの出願書類の様式が決まっていて、大学から取り寄せる必要があります [15]。そのため私は早い段階で事務にメールを送り出願書類様式集を取り寄せました。
5月末には総研大天文の入試ガイダンス [16] に対面で参加しました。入試ガイダンスでは募集要項や公式サイトには書いてない情報を聞くことが重要なので、教員や院生にたくさんの質問を投げかけに行きました。例えばジュニアフェローの獲得基準や、学振DCとの兼ね合い、JASSOの「特に優れた業績による返還免除制度」の実情などを聞きました。得た回答を公開するのはあまりよろしくないと考えたのでご自身で聞いてください。この質疑応答により、私は今までの受験生の中で最も準備できた人間になっただろう、という思い込みができました(あくまで思い込みです。思い込みは重要)。なお対面ガイダンス時にも上記の出願書類様式集をもらってしまいました。2セットあることでミスの際書き直しができたので、結果としては良かったです。
またこの頃にはすでに総研大天文の志望理由書のメモ書きを作り始めていました。指導教員から添削しても良いとの連絡があったので、学科の授業の合間を縫って6月頭に大枠を作り上げました。同級生や家族にも添削してもらい、6月下旬には「非常に濃い圧力のある良い」(指導教員 談)ものが出来上がりました。
4月ごろから8月末の本番の時まで、学科の外部院進する人たちと週2回の頻度でゼミを開いていました。主に東大物理学科や所属学科の演習の授業で出た問題を解きまくりました。総研大天文の過去問も数年分、時間を測って解きました。数学と物理の過去問は公式サイトで公開されています。英語については著作権の関係上、直接事務に問い合わせて天文台で閲覧するか、対面ガイダンスでもらう必要があります。また最終仕上げとして、詳解と演習 大学院入試問題 <物理学> [17] の全部と <数学> [18] の一部を解きました。
さてここまでで気付いた方がいらっしゃるかはわかりませんが、東大地惑への出願は完了していません。いろいろあって出願しませんでした。
というわけで総研大天文単願決行です。(良い子は真似しないできちんと第2志望も受けてくださいね。)
本番
本番で重要視していたことは、なるべく緊張しないようにすることです。前日は早めに寝て、起きたら朝ごはんを食べて、お菓子と飲み物とストレス発散になるものを持って行きました。
筆記の形式は英語が大問3つほどと、数学2問物理3問です。英語は90分150点分、数学物理は合わせて180分400点分です [19]。
英語は長文読解の4択、抜き出し、短文回答、100語英作文などで構成された、おそらく独自の問題です。リスニングとスピーキングはありません。TOEFL-ITPなど他の大学院入試の英語と同程度の難易度で、私の感覚や良く言われているレベルとして英検準一級程度です。本番の際の注意点(注意してもどうしようもないものですが……)として、解答欄が少し狭いのと、長文作文でも罫線が無いので少し書きにくいです。
数学と物理は物理学系の標準的カリキュラム:
微分積分
線形代数
ベクトル解析
常微分方程式
フーリエ・ラプラス変換
複素解析
特殊関数(覚える必要はない。導出ができれば良い)
統計学
古典力学(剛体の力学と解析力学を含む)
電磁気学(特殊相対論を含む)
量子力学(1次元ポテンシャルまで。「量子力学II」などに相当する角運動量演算子などは出ない)
熱力学
平衡統計力学(高校レベルの気体分子運動論も)
に加え、
流体力学
磁気流体力学とプラズマ物理
輻射(コンプトン散乱やシンクロトロン放射など放射の素過程、黒体放射、放射伝達方程式、シュテファン・ボルツマンの法則、放射平衡温度、灰色大気モデルなど)
電気回路(オペアンプや熱雑音など)
が出ます。天文学の知識を問う問題は昔は出ていましたが今は出ていません。他にも、数値解析も昔1 2回だけ出ていましたが10年以上出ていません。(すみません、1回だけというのは誤情報で、実際には2009年と2010年の2回出ていました。訂正します(2024/10/13))。流体力学などは、本格的に勉強したことがなくても初見で解けるようにはなってはいますが、慣れておくことに越したことはないです。また、問題に天文学に偏った感じの癖が多少あるため、天文学でよく出てくる問題には慣れておいたほうが良いです。本番の際の注意点(またもや注意してもどうしようもないものですが……)として、下書き用紙と回答用紙がホチキスで留めてあり、それを外すことは許されてなかったので紙めくりが面倒です。
筆記の本番では計算ミスの連発で焦りましたが、途中から大問を最後までやるのではなく、他の大問で最低限を取りに行く方針に変更しました。これでなんとか最後までいける、と確信できました。そして積分範囲には気をつけましょう......
面接の形式は、記者会見のようなものをご想像していただければ。筆記を行った部屋と同じだだっ広い部屋に通されて、受験生1人に対して教員が数十人座り、マイクが用意されます。短い場合は15分程度、長い場合はもっとかかるらしいです。
面接練習をせずに面接に行ったところ、喋りたいことがありすぎて喋りすぎました。教員勢に爆笑されたので結果としてはよかったのか......? 面接練習はしておきましょう。
感覚的な自己採点結果は以下のとおりです。多少の願望が入ってます。
英語 ... 140 / 150
数学物理 ... 280 / 400
合計 ... 420 / 550 (75%)
今後の受験生に向けてある程度の成績ラインを示すための情報なのですが、この筆記、志望理由書及び面接を合わせた成績でジュニアフェローを獲得しました。
また受験生(出願者)21人に対して、筆記を受けに来た人は18人、筆記通過者は9人、合格者は7人でした。
合格発表は正式なものが9月中旬頃にありました。院試が終わった感想として、単願だったけど無事受かってホッとした、という気持ちが強かったですね。
(念のための注釈ですが、内部院進でない限り、単願は危ないです。その研究室しかない、と思っていても実際には別のところにも自分に合う研究室があったりするので、広い範囲で考えてください。)
TIPS
大学院・研究室決めに関するTIPS
どの研究室・指導教員が 1. 自分の興味のある研究テーマをやっているか、2. 自分と合うか(人物像や価値観、キャンパス、研究室の雰囲気)を、広い視野で、第2-3志望まで調べる。
大学院でどのような研究をしたいかを具体的に考える。これには積極的な研究室訪問をして、指導教員と議論することが必須。
入試ガイダンスに参加し、必要だと思った質問を投げかけまくる
志望研究室について、他の研究室の教員や特に院生にその雰囲気などを(対面で = 研究室訪問して)聞いておく。教員は明確に「良くない」などと他の教員に対して言うのは関係上憚れるので、院生の方が率直に言ってもらえる。
志望理由書を書く際のTIPS
志望理由書は筆記と同じぐらい重要です。
公式ホームページなどにあるように総研大は研究者を育成する教育研究機関なので、研究者(あるいは関連職種)志望であることを最初に持ってくる必要があります。強い言い方かもしれないですが、研究者、技術的な専門家、あるいは科学の普及に関連する職種を志望しないならば、総研大天文はあなたに合わないと思います。(募集要項の「天文科学コースの目的」参照)
アカデミックな文章なので、パラグラフライティング、文章構成、論理の流れ等に注意。「エリート的な文章の書き方」 [20] (短いWebページなのでこの合格体験記読み終わったらすぐ読め、というレベルのもの)や「理科系の作文技術」 [21] (文章の書き方についての最強参考文献)、「数学文章作法」 [22, 23] (数式関連に強い)なども参考に。
志望理由書にはどのような研究をしたいかを具体的に書く必要があります(募集要項参照)。レベルとしては論文を引用して、分野で重要なこの論文等にはこういった問題があって、自分は総研大天文の5年間でこれをこういう風に解決あるいは改善してこういう新しいことを見出したいです。的な。
このような研究計画については、必ず総研大の指導教員との密な相談、議論の上立ててください。またこの相談をしたことも志望理由書に明記すべきです。学部生は単なる学部生なので、研究に詳しくないということは先方も承知の上のはず。あと変なトンデモに陥るのを防ぐという意味でも密な相談は重要。
この密な相談、議論を行うのには、積極的な研究室訪問をすることが重要です(再掲)。そして私の場合、これを行い始めるのに最適な場が国立天文台サマーステューデントプログラムでした。
全ての天文学者が天文の全ての分野を熟知しているわけではないので、その分野の専門用語をたくさん使ったり、イントロを省くのはなし。平易な言葉で分野の全体像から説明しましょう。
さらに10年後、20年後どのように研究等していきたいのかも書きましょう。これについては5年間の研究計画より大雑把で良い。まあ学部生だし。研究者や専門家がどういう生き方、研究の仕方をしているかについては多数の本があるので参考にしましょう。
なぜ自分が今所属している大学の大学院ではなく総研大なのか、なぜその指導教員なのかを説明する。指導教員については、研究計画で指導教員の書いた論文を引用することによっても示せます。
なぜ総研大は自分を受け入れるべきか、行う研究に関連した経験、実績や能力
ジュニアフェローを狙っているならそれも書く。
こういったことを書くと、逆に次のようなことが入らなくなるでしょう。私はそれはそれで良いと思います。むしろ2000字の字数制限に収めるには、次のことを積極的に圧縮するか、最悪消す必要があるとも思っています。ただし過度な圧縮は読みにくくなるので注意。
「天文に興味を持っていること」それ自体
「研究に興味を持っていること」それ自体
天文やその分野に興味を持った経緯
研究者になろうと思った経緯
研究とは直接結びつかない過去の経験、実績や能力
「ちゃんとした文章」: 箇条書きや羅列もわかりやすくなるなら使いましょう。図はちょっと怪しいです(私は入れてないです)。
推定的な、断定しない言い方 ex.「かもしれない」
論理の流れに影響しない副詞や形容詞 ex.「多少」
個人的には「天文/研究に興味を持っていること」それ自体はそこまでいらないと考えています。これは、志望理由書に書かれた研究案に力が入っていれば、自然と読み解かれることだろうからです。指導教員の論文を読んだりしてどういう研究をしているか調べ、連絡を取って研究計画について議論を始めた時点で、それは研究に強い興味があることを示しています。そのため練られた研究案をわかりやすく書くだけでよく、天文や研究への興味があることそれ自体を書く必要はそこまでない、と考えています。あるいは、志望理由書のTIPSの最初に述べた「研究者志望」の5文字だけでそれらを表現できている、とも言えます。
そして最重要なのが、
志望理由書は指導教員(総研大で指導してもらう教員も含めて!)、同級生、先輩後輩、家族、友人など他の人に何回もチェックしてもらう
↑のためにも、早めに志望理由書の初稿を書き終える
指導教員は、あなたの味方です。研究について指導教員と相談するのはもちろんのこと、志望理由書の添削など研究者の未来へつながる種々のことを手伝ってもらいましょう。添削をお願いするのはハードルが高いかもしれませんが、一旦勇気を持ってメールをポチりましょう。
(このようなことは言いたくはないですが、あまり味方になってくれないような教員のもとにつくことはお勧めしません。そういった面も含めて、研究室訪問は重要です。)
面接のTIPS
事前に面接練習を行う
志望理由書を読み返す
緊張しないようにできることはなんでもする(以下に示したものは実際に行った例)
スーツではなく、いつもの服で行く(総研大天文は理学系なのでジーパン程度なら許されます、多分)
呼ばれる直前まで寝る
飲み物を飲む
お手洗いに行っておく
音楽を聴く
文は短く、主語と述語がわかりやすくなるよう話す
面接官は当然志望理由書を読んでいるので、それを繰り返す必要性は薄い。簡単に説明するので良い。必要だったら相手からもっと詳しく、的なことを言われるので。
質問の意図や意味がわからなかったら、聞き返す。
意図や意味が分かってもどう答えればいいのかわからない場合は、「わからない」「答えられない」「決めてない」と素直に言った方が良い。その場で頑張って考えて、留保をつけて答えても良いが、言葉が出ない場合もあるのでわからないということを素直に言えることも重要。黙るより、わからないと言ってしまおう。(ちなみに答えられないことをなくすためにも、面接練習は有用です)
最後のTIPSについては [24] も参考に。
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総研大卒業生が主人公の異世界転生技術チート(ではない?)Web小説、「図書庫の城邦と異哲の女史」(小沼高希 作) [25] をよろしくお願いします。もっと知られるべき。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
更新履歴
2024/10/11 初公開
2024/10/13 目次を追加。数値解析の問題が出た回数を修正。合わせて筆記の数学・物理の問題について、分野の表を追加。筆記本番の際の注意点を加筆。その他一部表現を修正したりわかりやすくするなど。
参考文献
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/html/honpen/b1_s05_01.html
https://www.soken.ac.jp/admission/application_info/astro/index.html
香取 眞理, 小林 奈央樹, 森山 修「詳解と演習大学院入試問題〈物理学〉」, 数理工学社, 2016.
海老原 円, 太田 雅人「詳解と演習大学院入試問題〈数学〉: 大学数学の理解を深めよう」, 数理工学社, 2015.
木下 是雄「理科系の作文技術」, 中公新書, 中央公論新社, 1981.
結城 浩「数学文章作法 基礎編」, ちくま学芸文庫, 2013.
結城 浩「数学文章作法 推敲編」, ちくま学芸文庫, 2014.
https://docs.google.com/presentation/d/1Ny4kmHE2FZMI0AuPxImokweGoAE73RAGivjDJg0kG80/edit#slide=id.p