見出し画像

Vol.5 「アースショット」って、地球を撃つコト?!

 平日のお昼に、テレビのワイドショーを眺めていたら、英国ウイリアム皇太子によって創設された「アースショット賞」の第4回授賞式の様子が放映された。今年は、11月6日(現地時間)、南アフリカのケープタウンで開催され、各分野の受賞者が発表されたというニュースだった。コメンテーターの方が“アースショットってどんな意味なんでしょうか?地球を撃つ?ムーンショットはわかるけど”、“殺虫剤みたい”、 ようやく最後に、“ケネディ大統領のムーンショットに由来しているのは間違いない”とのコメントが出されたが、この話題は何となくウヤムヤに終わった。

2020年に、ウイリアム皇太子は、世界的自然番組「プラネットアース」の制作者として知られるデイヴィッド・アッテンボロー監督がナレーション務めた映画でこの賞を発表した。世界中で進められている環境問題への取り組みに対して、毎年5人の受賞者に英国王立財団から授与されるというものである。

2021年に最初に授与され、2030年までに毎年実行される予定だ。気候変動、大気汚染、生物多様性の喪失などの環境保全の問題に取り組む5つの部門が設けられている。各部門から1名ずつ受賞者が選ばれ、受賞者には賞金120万ドル(約1億6,400万円)が贈られる。画期的な解決策を実現するためのサポートも提供されている。

授賞式のスピーチで、ウイリアム皇太子は次のように述べた。「私たちすべてが必要とする未来を創造するため、ゲームチェンジャーや発明家、メーカー、クリエイター、リーダーたちを支援し、彼らがあげた成果をさらに素晴らしいものに発展させ、彼らのイノベーションのスケール(規模拡大)を加速させ、次の世代にインスピレーションを与えたいのです。」

※アースショット賞の名称は、1960年代にアメリカのジョン・F・ケネディ大統領が演説で用いた「Moonshot(ムーンショット)」に由来している。ムーンショットは、『人類を月に送るという不可能に思えた目標を掲げた』演説で提唱したステートメント。アースショット賞も気候変動に関する課題に前向きに取り組むことを目標としており、今後10年間で地球を修復するための最良のソリューションを見つけ出し、世界規模での環境問題の解決に繋げていくこととしている。

当社による企業向け3つの「アウトサイドイン・シリーズ」コンテンツのうち、気候変動対策「アースショット」シミュレーションは、「アースショット賞」と同じ目的で、環境価値対応という企業経営に役立つロジックの鍛錬を積むために、アースショット賞の発足と同時期に開発に着手。世界共通の課題である気候変動対策をテーマに、実現可能な取組み策を見出し、未来世代にバトンタッチしていく持続可能な道筋を描き、行動に移すという視点で意思決定を重ねるシミュレーション体験を提供します。

(ローンチは来週。現段階の内部検討用を見て頂きます。)

アースショット(導入)

※わが社の「サステナビリティ経営」人材研修の3つのコンテンツは、①社会課題解決の新事業創出を試みる「SDGsアウトサイドイン」、②ビジネスを通して世界をより良くするための環境・社会・経営価値を身に付ける「グレートリセット」、③環境価値を学び経営に活かす気候変動対策「アースショット」で構成している。

去る11月7日、欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は2024年の世界平均気温について、産業革命前と同程度の1850~1900年の推定平均気温と比べ、上昇幅が1.55度を超える見通しで、初めて1.5度を上回る年となることがほぼ確実だと発表した。

地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」(2015年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で採択、2016年に発効した)では、年ごとの変動を除いた平均気温の上昇幅を1.5度に収めることが目標だ。

自分が「灼熱の檻」でとる行動をイメージして、気候変動に関する課題に取組み続けましょう。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集