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肩関節における夜間痛

肩関節周囲炎や腱板損傷患者では、夜間の就寝時や寝る前の仰臥位にて疼痛がみられる、いわゆる夜間痛がみられることがあります。
特に動いていないのになぜ痛むのでしょうか。そのメカニズムについて調べてみました。


夜間痛の原因

実ははっきりわかっていない…

夜間痛の原因は、実はいまだにはっきりわかっていないとされています。
しかし、いくつかの原因について報告がありました。

肩峰下滑液包圧の上昇

Konishiike T, et al.:Shoulder pain in long-term haemo-dialysis patients. J Bone Joint Surg, 1996;78-B:601-605.

こちらの論文では、 夜間痛のある透析患者は肩峰下滑液包圧が上昇していたと報告しています。また、烏口肩峰靭帯を切離し、除圧すると痛みは改善したともあり、純粋に肩峰下滑液包圧の上昇が、夜間痛につながっている可能性があります。

肩峰下滑液包圧が上昇する要因

山本宣幸, 他. 腱板断裂患者の夜間痛について. -アンケート調査ならびに肩峰下滑液包の圧測-. 肩関節, 2003;27(2);259-262.

こちらでは、腱板損傷患者においては三角筋による上腕骨の上方偏位が、肩峰下滑液包圧の上昇と関連していると考察されています。座位や立位では、重力により、下方へ偏位しやすく圧が低くなっている可能性がありますね。炎症などによる滑液包内容量の増加、そもそも癒着しているなども影響していそうですね。

また、肩甲骨と上腕骨のアライメントなどでも上腕骨と肩峰の距離が変化しますね。その辺りも原因として考えられる可能性があります。

ではでは。

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