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スポーツと肩関節障害②
”右の肩をやったときには、ほんとうに相撲人生これで終わりじゃないかと思いました”
元横綱千代の富士関は両肩に脱臼の経験があるそうです。オーバーヘッドスポーツではないですが、スポーツ選手において肩に怪我をすることはかなり痛手になることが伝わります。あれだけ力を必要とする相撲において利き腕まで脱臼することは、確かに力士としての人生に大きく関わってきますよね。ただ、ここから相撲のとり方を見直しつつ、1日最低でも腕立て500回をおこなって相撲を続け、語り継がれるほどの大横綱となった千代の富士関。語彙力ないので一言で言うとやばいですね。
スポーツ動作、特にオーバーヘッドスポーツにおける障害についてまとめていきます。
前回の記事はこちら
後上方インターナルインピンジメント
レイトコッキング期の過度な肩関節外転・外旋
肩関節の外転、外旋時に後方関節包の拘縮などから上腕骨頭が後上方へ変位することで生じるとされます。
前方関節包の緩みなども誘発因子となります。
症状としては疼痛が主訴です。可動域の制限などは一般的には見られません。
過度な肩の外転・外旋を取らないことが重要となりますので、
・肩甲帯の外転位
・胸椎屈曲位
でも、肩関節への負担がかかることがわかります。
肩甲骨や体幹の柔軟性の向上が必要となってきます。
前上方インターナルインピンジメント
フォロースルー期の過度な水平屈曲、内旋で生じます。
肩関節屈曲・内旋時に肩甲下筋腱付着部や上腕二頭筋長頭腱の結節間溝部が関節窩前上縁に衝突することで生じます。
一般的には非投球側下肢への体重移動不足が原因ともいわれます。
そのため、体重移動を行えるような動作指導や柔軟性向上が必要です。
肩峰下インピンジメント
テイクバック時の伸展・外転やフォロースルー期での過度な水平内転・内旋で生じます。
後下方の関節包の拘縮、三角筋や上腕三頭筋の過緊張などが原因となることが多いです。
胸椎の伸展可動域拡大や、非投球側への体重移動を促す必要があります。
上腕骨近位骨端離開
「リトルリーグショルダー」と呼ばれることも多いです。
アクセラレーション期からフォロースルー期での過度な外旋→内旋動作によるストレスが原因とされます。
成長期の骨端軟骨へのストレスは、他の関節でもよく疼痛などを誘発しやすいので注意が必要です。
投球禁止(安静)が必要となります。安静中は下肢・体幹の
ストレッチなどを行いましょう。
胸郭出口症候群に関しては、別でまとめますね。
ではでは。