上腕骨外側上顆炎(テニス肘)①
一般的にテニス肘として知られている上腕骨外側上顆炎です。
個人的には治りが悪いイメージです。
病態などをまとめました。
参考引用
Ma, Kun-Long, Wang, Hai-Qiang, Management of Lateral Epicondylitis: A Narrative Literature Review, Pain Research and Management, 2020, 6965381, 9 pages, 2020. https://doi.org/10.1155/2020/6965381
上腕骨外側上顆炎
病態
上腕骨外側上顆炎(lateral epicondylitis: LE)は、その明確な発生メカニズムが明らかになっていません。
一般的には手指の進展や前腕の回外などの反復が原因とされる。
テニスではバックハンドで打つことなどが原因となりそうでしょうか。
影響を受ける筋としては短撓側手根伸筋(ECRB)とされます。
肘関節外側の筋に関してはこちら。
従来は炎症性の痛みと思われてきましたが、最近では変性プロセスであることがわかってきました。
変性部位にストレスがかかることで損傷などにもつながります。
また、疼痛から変性部位を不使用により、さらに脆弱な組織へ変わっていきます。
以下はLEの病理学的分類です。
Ⅰ:病理学的変化を伴わない腱周囲炎
Ⅱ:腱炎や血管線維芽細胞の変性などの病理学的変化を伴う
Ⅲ:病理学的変化と完全な構造的障害を伴う
Ⅳ:ステージIIまたはIIIの特徴に加えて、線維化、軟質基質石灰化、硬質骨石灰化を伴う
この病理的変化の分類でも、炎症に加え変性が起きてくると、ステージも上がっており、治療も治療も難渋することが予想できますね。
上腕骨外側上顆炎の症状がある方をちょうど担当していますが、その方は前腕の回外可動域や、肩甲帯の可動性も乏しい方です。ある程度の柔軟性があると、肘関節への負担も軽減できそうですね。
ではでは。
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