変形性膝関節症
変形性膝関節症は膝の疾患としてメジャーな疾患であり、多くの人が悩まされるものです。
その症状などをまとめました。
臨床での症状
変形性膝関節症(knee osteoarthritis:KOA)とは、膝関節の関節軟骨と軟骨下骨の進行性退行変性が慢性的に生じる状態です。軟骨の変性や摩耗が起こります。
主な症状は、
・膝関節疼痛
・起立や歩行障害
です。
退行変性ですので高齢者に多いです。また、肥満などで膝へ負担がかかることは危険因子とされます。
軟骨の役割
軟骨はその役割として
・膝関節の滑らかな動きの補助
・荷重時の衝撃を和らげる
が挙げられます。
軟骨自体には、痛みを感じる神経はないですが、軟骨下骨に存在するため、軟骨の摩耗などで軟骨下骨への負荷が大きくなることで痛みが出ていることが考えられます。
Kellgren-Lawrence(K-L)分類とKOAの進行
Kellgren-Lawrence(K-L)分類は、レントゲン画像からKOA の重症度を判定する方法です。
・Grade 0:正常
・Grade 1:関節裂隙の狭小化、または骨棘や骨軟骨硬化の疑い
・Grade 2:関節裂隙の狭小化(25%以下)
・Grade 3:中等度関節裂隙の狭小化(50~70%)
・Grade 4:高度関節裂隙の狭小化(75%以上)と著しい骨変形
進行に伴い関節包などの軟部組織の粘弾性は低下、関節の遊びがなくなっていきます。その代償機能として、骨棘が形成されますが膝の柔軟性がさらになくなっていきます。
また軟部組織の固有関節覚やバランス能力もか低下し、さらなる膝への負荷の増大に繋がります。
一旦、軟骨が摩耗し出すと機能も低下するため軟骨の摩耗が加速していきます。
予防と痛みの軽減などに理学療法をよく行われると思います。
よく患者さんには骨と骨がぶつかっているのか聞かれますが、そうではなさそうですね。
退行変性ですので、その進行をなんとか遅くしていくことが重要かと思います。
ではでは。
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