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人工膝関節置換術

変形性膝関節症に対する治療の一つに人工膝関節置換術(TKA)があります。
その内容をまとめていきます。



参考文献

島田昇. 人工膝関節置換術後患者に対する理学療法管理. Journal of Physical Therapy Practice and Research, 2019(28).

TKAのデザイン

後十字靭帯代償型(posterior stabilized:PS 型)

PS 型は後十字靭帯を切除したデザインです。
人工関節のデザインが後十字靭帯の機能を代償します。
ロールバック運動が再現され、可動域が安定して獲得されることが特徴です。


後十字靭帯温存型(posterior cruciate retaining:CR 型)

CR 型は後十字靭帯を温存したデザインです。
後十字靭帯を温存することで後方安定性向上と、応力低減、ロールバック運動誘導に寄与します。


CS 型(cruciate substituting)

適合性が良く安定性が得られるデザインです。
後十字靭帯は残存組織の状態とインプラントのデザインにより切除、非切除が選択されます。


BCS 型(bi-cruciate stabilized)

人工関節に前十字靭帯と後十字靭帯の両方の機能を持たせ、正常の膝の動きであるmedial pivot pattern が再現されます。
矢状面における大腿骨と脛骨の位置関係が正常膝に近くなることでレバーアームが長くなり、膝関節伸展筋力の効率が向上します。



これらのデザインの違いは、介入方法にも変化が見られるかもしれませんね。最近ではTKAの頻度が多くなっているそうですので、今後もこれらのインプラントにも新しい型が出てくるかもしれません。

ではでは。

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