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Kitchen Singer

ぎんいろの蛇口をひねるごと願う冷たすぎずにありますように 
 
 
ぎこちないメッセージアプリ不器用に林檎の皮をむくようにして
 
 
空腹と間違えたくて間違ったおなかのあいたような淋しさ
 
 
ごみ箱も余剰だよって笑ってるカヌレの包みがひとつこぼれる
 
 
真っ白なお皿は落ちて星になる今日のぶんの心臓割れちゃった
 
 
卵から産まれてないからためらわず卵を割れるひとのオムレツ
 
 
侘しさの河はスープに流れ着く(はず)トマト缶ゆっくりあける 
 
 
ちぎられたレタスを地図にあのひとと暮らしてみたい場所にサウザン
 
 
なん年もわたしに飽きずにいてほしい白湯には白湯の味があるので
 
 
あのひともホットケーキを食べないといられない日がありますように
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。