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人生に哲学は役に立つ⑵

私は、どちらの道を選択しようとか人間関係に悩んだ時は、松下幸之助さんや稲盛和夫さんの著作を読むことにしている。同じ本を、何度も何度も読み返す。

旧制第一高等学校の学生たちは、デカンショ節を愛唱して気焔を上げたという。
デカンショとは、デカルト、カント、ショーペンハウエルの3人の哲学者のことだ。昔の旧制高校生は、専ら彼ら西欧の哲学者の哲学をテーマに議論を馳せたのだろうか。

デカンショ節

♪ デカンショ デカンショで 半年暮らす
あとの半年 寝て暮らす
ヨオーイ ヨーオイ デカンショ

私はそのような高尚な学問とはほとんどご縁がない。学生時代は”応援を哲学する”くらいだった。
社会人になって、松下幸之助さんの著作を読み漁り、稲盛和夫さんとの邂逅があって、それに稲盛さんの著作が加わった。

哲学とは、人生や世界、宇宙の本質を論理的な思考や原理によって解明しようとする学問だ。
学問の分野にはさまざまなものがあるが、哲学は個々の垣根を超えて広く関心を向け、「生きるとはどういうことか」、「人はどう生きるべきなのか」、「人の幸せとは何か」といった問いへの答えとなるべき真理を目指す営みである。

その点からすれば、松下幸之助さんの著作は松下哲学であり、稲盛和夫さんのそれは稲盛哲学である。
それも、現実に、お二人は経営を成功させていらっしゃり、だから説得力がある。そして、分かりやすい。
松下さんや稲盛さんは、哲人経営者であり、私にとってのデカンショなのだ。

[哲学がビジネスにもたらすメリット]
1.仕事の全体像をつかむ力が身につく

一般的に、ひとつの仕事を始める際には、その業務の目的や期待される成果などをはっきりさせることが大切です。細部を詰めるよりも、まずは全体像を把握することが第一歩となります。哲学を勉強するとこういった力を養うことができるでしょう。

そして、全体像を把握できたのちに、目的を達成するための調査やその結果の分析をします。分析する際には問題点と課題を正しくすくい出す力が必要ですが、そこでも哲学を学ぶ際に身につけた考え方の訓練が役に立ちます。

2.パフォーマンスの向上につながる

1つ目のメリットで触れたように、仕事の目的や期待される結果などの全体的な見通しを立てたあとに段取りを決めれば、ブレずに業務を進めていくことが可能です。例えば、業務の途中で判断に迷うことがあったときに「この業務の目的は何か?」、「何を優先すべきか」といったことを関係者全員で再確認しやすくなるでしょう。

全体像が見えず目的もぼんやりしたままだと、業務のパフォーマンスが低下するほか、時間的なロスも大きくなることが考えられます。目的や結果がはっきりと見えている段取りどおりに行えば、業務のパフォーマンスは向上し時間ロスを防げるでしょう。

3.因果関係を整理して考えることができる

哲学は論理的な思考を得意とする学問であり、その思考方法をビジネスに取り入れると業務上発生した問題の因果関係を整理して考えることができるようになります。

つまり、ある問題Aが発生した場合、その問題が発生したのはなぜかを突き止めることが必要です。原因が問題Bだったことがわかり、さらに調査すると、問題Cが本来の原因だったとかることがあります。このように、哲学を学ぶと因果関係を一つひとつ検討していくことができるようになるのです。

みんなのマネ活 rakuten-card.co.jp より抜粋


上記のように、哲学がビジネスにもたらすメリットが3つあるというのはその通りだと思う。
1.仕事の全体像をつかむ力が身につく。
2.パフォーマンスの向上につながる。
3.因果関係を整理して考えることができる。

ただ、私はこれを未だ血肉にしていないだけだ。
人生の集大成として、”哲学をボランティア&ビジネスに生かす”ことが、私の後半人生に求められている課題である。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)


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