デザイナー読書メモvol.19 ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門
国際的なクリエイティブディレクターとして活動している原野さんの、ビジネスパーソンやクリエイティブ初心者に向けてのクリエイティブの入門書です!
まずは原野さんの制作したものをご紹介します!
NTTdocomo「森の木琴」
https://youtu.be/C_CDLBTJD4M
OKGo「I Won't Let You Down」
https://youtu.be/u1ZB_rGFyeU
ゴディバ「日本は、義理チョコをやめよう。」
どの広告も個人的にとても好きなので制作者である原野さんの考え方を知りたいと思い本書を手に取りました。
この本の概要をまとめると?
■第一章 感情に訴えろ
人間は二重の自分を持っている。自分という人間の中に本人自信でも説明できない生き物を飼っていて、その人間の行動は、その生き物が繰り出す「感情」に支配されている。
・自分=大脳新皮質の自分=自分という自意識が認識している範囲の自分
・説明できない生き物=大脳辺縁系の自分=自分の行動の方向性を無自覚的に決めている。言語を扱えない。
■第二章 「好き」というプログラム
・全ては「個人的な好き」から始まり、共感を産む。
・経済的な視点から見ると「個人的な好き」には再現性の高さと普遍性の高さによって市場的なランクが存在する。
・再現性の高さと普遍性の高さは言語化できない(大脳辺縁系が司っているから)
・良いものをたくさん見て自分の引き出しを豊かにすることでランクアップ
■第三章 クリエイティブ必勝法
・好きになる→好きを盗む→好きを返す
■第四章 好きが世界を動かす
・「広告=ブランドを好きにさせること」と「販促=たくさん商品を売ること」で目的が違う。日本は広告が少ない。
・偉大なブランドは自分のことではなく「自分の愛するものについて」語る
・ブランディング3つのコツ
①「ちょっと良い未来」を語れ
②個人的に語れ
③地声で語れ
この本から得た学びは何か?その学びをどう活かせそうか?
・伝え方はとても大事。論理的に正しいことを並べても、感情に訴えかけるものがないと決め手にかけると感じられてしまう。ハリウッド映画のようなプレゼンを目指してわくわくするような提案をしてみたいと感じました。そのためには必要最低限ではなく、見る人がどう感じるかに拘って作成する必要があるなと思いました。
・過去の良い作品をディープラーニング。とにかくたくさん見ることによって、言語化できないような感情で良いと思えるものをインプットし、目を(脳を?)鍛える。
・好きや興味を増やす。そしてなぜ気になったかの分析をする。
今まで仕事だと「好き」よりも「参考になりそう」「ターゲットに合いそう」という視点で物を見ていたので、共感を産むためには好きという気持ちを忘れないでおこうと思いました。そして好きを分析することで抽象化し、どんどん自分の引出しにしていけると良いなと思います。
・クリエイティブの良さは言語化できないとはいえ、後付けでそれらしいことを言う力もビジネスでは必要だと思うので、アイデアの良さを言語化しある程度の論理性を持たせられると最高だなと思いました。
(著者はこれをおそらくさらっとやっている…)